ロジャーズ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『こころの科学』の特別企画として1997年7月発行されたものに新稿の付加を施したうえで刊行されたとのこと。 カール・ロジャーズとは何ぞやで手に取ったけど難しかった。ロジャーズの経歴、他の精神科医、心理学者、心理療法など、わからないたびに調べて読むのに時間がかかった。 ・実体験が質・量ともに貧しくなっているかに見える最近のクライエントに対し、コトバでの心理療法はなにができるのだろうか。おそらく、「コトバの基盤となる実体験が、貧困で虚しい」という実体験が豊富である、というあたりが目のつけどころだという気がする。(神田橋條治) ・セラピーにおいて一番大切なことは、関係(人がそこにいること)であり、二番目が傾聴である。フォーカシングの教示はその後の三番目にすぎない。(ジェンドリン) ・ロジャーズは、パーソナリティの構造について、自己概念と体験の一部が重なり合う二つの輪としてモデル化している。そこでは、自己概念と体験とを含めたものが、人格全体とされ、体験に対する自己の気づきが高まることが、建設的な人格変化だと考えられている。
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末武康弘の、心理哲学史上におけるロャーズの位置の捉え方がおもしろかった。 現象学もポストモダンもロジャーズに教わったようなもんである。 だからロジャーズはセオリーでもメソッドでもなく、way of beingであるのみなのだが、結局これがいちばん難しいんだね。
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色々な立場の人から論じられている。ロジャーズの理論を多角的に捉えるという意味で非常に勉強になる内容だった。
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