黙って行かせて の商品レビュー
ナチス親衛隊員だった母親の過去を娘(著者)が必死に問いつめてゆく、哀しく壮絶なノンフィクション。 映画『この世界の片隅に』を観てから、戦争は個人レベルの目線で見ていった方が自分の中に落とし込めるものが多いと思ってる。 この本もとても興味深い内容で、そして読みやすかったです。 ナ...
ナチス親衛隊員だった母親の過去を娘(著者)が必死に問いつめてゆく、哀しく壮絶なノンフィクション。 映画『この世界の片隅に』を観てから、戦争は個人レベルの目線で見ていった方が自分の中に落とし込めるものが多いと思ってる。 この本もとても興味深い内容で、そして読みやすかったです。 ナチスが行ったことは残虐非道で、この著者の立場からしても責めるべきはナチスや母なのだが、 戦時下他の国も人をたくさん殺していたわけで、 人を殺したら誉められる時代なわけで、 そんな特殊な世界で生きるのに自分の意思で自分の国のカリスマ的統率者を盲信したとして、 母親の考えは果たして「頭おかしい」と言えたのか。 もちろんナチスに傾倒しなかった人も、そんな世でも流されなかった人は多くいたんだけど。 著者だって、流されてユダヤ人夫婦に暴行してるんだよね。 人を殺したら責められる、きちんと罰せられるこの世界に生きてる自分がこの時代の人を責めるのは なんだかお門違いというか、ずるいんじゃないかとも、思ってしまった。
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タイトルからではよくわからない内容である。ナチス親衛隊のユダヤ人強制収容所に勤務し、焼却炉でユダヤ人を償却した母親が施設に入っている。その施設に会いに行き、母親のその当時のことを聞きだす娘の話である。会話体であるのですぐに読めるが、強制収容所のことをまったく知らない学生にとっては...
タイトルからではよくわからない内容である。ナチス親衛隊のユダヤ人強制収容所に勤務し、焼却炉でユダヤ人を償却した母親が施設に入っている。その施設に会いに行き、母親のその当時のことを聞きだす娘の話である。会話体であるのですぐに読めるが、強制収容所のことをまったく知らない学生にとってはなんのことかよくわからないかもしれない。
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トラウマ要因の大渋滞なので万人には勧めない。特に母とのやりとりが絶望的すぎて息苦しくなるくらいきつかった。 "どうかあなたを憎ませて"、この悲痛な訴えがずっしりと重かった。憎みきれない、断ち切れない、どうしたって娘であることから逃れられない、その苦しさとかなし...
トラウマ要因の大渋滞なので万人には勧めない。特に母とのやりとりが絶望的すぎて息苦しくなるくらいきつかった。 "どうかあなたを憎ませて"、この悲痛な訴えがずっしりと重かった。憎みきれない、断ち切れない、どうしたって娘であることから逃れられない、その苦しさとかなしさが、この本全部を覆っているように感じた。
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私が4歳のとき、母は家を出た。アウシュヴィッツで看守になるために――50年後の再会。母の言葉は娘を打ちのめす。「あたしは無罪よ! 後悔なんてしたことない」。ナチス親衛隊員だった母親の過去を娘が必死に問いつめてゆく、哀しく壮絶なノンフィクション。欧米8カ国で翻訳され、話題沸騰のベス...
私が4歳のとき、母は家を出た。アウシュヴィッツで看守になるために――50年後の再会。母の言葉は娘を打ちのめす。「あたしは無罪よ! 後悔なんてしたことない」。ナチス親衛隊員だった母親の過去を娘が必死に問いつめてゆく、哀しく壮絶なノンフィクション。欧米8カ国で翻訳され、話題沸騰のベストセラー。(アマゾン紹介文)
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ナチス親衛隊になるために子供たちを捨てた母親についてのルポ。彼女の娘が書いた。こういう視点からナチスを見るのははじめて。 ナチスの子供たち視点のルポは、私が知らないだけでたくさんあるそうだ。読みたい。なぜドイツ人は過去を清算できて、日本人は過去の過ちを再生産し続けてきたんだろう?...
ナチス親衛隊になるために子供たちを捨てた母親についてのルポ。彼女の娘が書いた。こういう視点からナチスを見るのははじめて。 ナチスの子供たち視点のルポは、私が知らないだけでたくさんあるそうだ。読みたい。なぜドイツ人は過去を清算できて、日本人は過去の過ちを再生産し続けてきたんだろう? はじめ、この母親は境界知能なのかなと思った。でも、愛着障害か、パーソナリティ障害なのかも。愛着に傷があると、権威に対して過剰な同一化を望むようになってしまうのか? 私はもっと人間についてしりたい。 昨晩、寝る前に少し読もうと開いて、気づけば3時前になっていた。そのせいで体がつらい。読み応えのある本だ。彼女の本をもっと読みたいな。 https://www.youtube.com/watch?v=I0AeAFzDkOA
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
p.122 「自分の管轄の囚人に対して道場や憐れみを持つことは、あたしのやってはいけないことだったから……。だってあの人たちが収容所にいるのにはそれだけの理由があったのさ。だからもうそんな感情が起こることは二度となかった。あたしだって、だてに親衛隊に配属されたわけじゃないからね。普通の市民が持つ感情なんて、関わりのないものだった。あたしたちには許されないものだったんだよ」
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そんな事まであったのか…と絶句。 いろんな思いで生き抜いたあの地獄を、肯定否定の両者から語られてる。 時が忘れさせてくれるなんてものじゃないあの当時のおぞましい出来事を、母娘の葛藤が人間味を与えているからなのか、のめり込んで読める作品。
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すごく 感情的な本でした 第三帝国時代に子どもだったひとたちはそれを親の罪であって私たちの罪ではないと、一種の自己防衛的な心理が自分から罪を切り離そうとすると読んだことがあるけれど、その極端な例なのかも。
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幼い我が子達を捨て、自らナチス親衛隊に進んで入隊した女性を母に持つ作家の実話。 アウシュビッツ収容所やその他の収容所の史実を織り込みながら、老人ホームで暮らす年老いた母親を訪ねて行き、対面し、会話し、互いを探りあいながらも母に期待をし、そしてついには心通い合うことが出来なかっ...
幼い我が子達を捨て、自らナチス親衛隊に進んで入隊した女性を母に持つ作家の実話。 アウシュビッツ収容所やその他の収容所の史実を織り込みながら、老人ホームで暮らす年老いた母親を訪ねて行き、対面し、会話し、互いを探りあいながらも母に期待をし、そしてついには心通い合うことが出来なかった。 「黙って行かせて」というタイトルが辛く、どんよりと重い内容だったが著者の心の葛藤が強力に伝わってきた。
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ナチス党員であり、今でもユダヤ人虐殺は正しかったと思っている母と彼女に捨てられた娘の二度目の再会を書いた作品。
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