まぶた の商品レビュー
不思議なストーリーです。表題作を含めた8篇の短編集で、どれもこれもすごい!「うっそ〜!」って思わず言ってしまいます。中でも、ショッキングなのは、『まぶた』と『バックストローク』。ストーリーも文章も不思議!で幻想的です。 そして結末は思わぬ方向へ・・・。 小川不思議ワールドへどうぞ...
不思議なストーリーです。表題作を含めた8篇の短編集で、どれもこれもすごい!「うっそ〜!」って思わず言ってしまいます。中でも、ショッキングなのは、『まぶた』と『バックストローク』。ストーリーも文章も不思議!で幻想的です。 そして結末は思わぬ方向へ・・・。 小川不思議ワールドへどうぞ〜!
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博士の愛した数式の後に読んだのでうおわああああ何だコレってなりましたけど面白かった。でも独特な独特感があってすごかったです。飛行機で眠るのは難しいが好きです。でも自分の好みに合ってるかと言うと別にそこまで直球に大好き!とは言えないかなあ。
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不思議な世界観の短編集。設定がちょっと奇妙でドリーミィ。そしてお話自体はけっこう暗め。描写が丁寧でキレイなのですね。外国の物語のようだ。
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短編集なんだけど、結構おもしろかった。小川さんの話は、不思議な独特の世界が広がってて、なかなか好きです。
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小川洋子さんってなんか不思議な物語を書きますね。日常っぽいんだけど、実はちょっとずれた世界、みたいな感じ。
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「僕の手の中に、彼女の死はあったのです。」 --「飛行機で眠るのは難しい」より 8つの短編から成る。 相変わらず、奇妙な世界に足を踏み入れた気分にさせる作家だと思った。
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まぶたを閉じるほんの一刹那に映る、はかなさ。静かで不思議な8篇の短編集。 「飛行機で眠るのは難しい」… 「飛行機で眠るのは難しい、そう思いませんか?」仕事の取材でウィーンへ向かう「私」。飛行機で隣に乗り合わせた男は「私」にそう話しかけた。男の口から聞かされる、ある老女とのエ...
まぶたを閉じるほんの一刹那に映る、はかなさ。静かで不思議な8篇の短編集。 「飛行機で眠るのは難しい」… 「飛行機で眠るのは難しい、そう思いませんか?」仕事の取材でウィーンへ向かう「私」。飛行機で隣に乗り合わせた男は「私」にそう話しかけた。男の口から聞かされる、ある老女とのエピソード。 「まぶた」… 自分の父親よりも年上のNと逢う15歳の「私」。まぶたを失くし、目を閉じることが出来ないハムスターが印象的。ミステリアスで、官能的。 「匂いの収集」… 『薬指の標本』に似た世界観。愛することは、侵食されること、あなたのものになっていくこと。 「バックストローク」… 水泳の強化選手だった弟と、その姉である「私」の物語。この本で、一番に引き込まれた。なぜなら私の2個下の弟もまた、水泳をしていたから。弟と一緒に通っていたスイミングスクール。彼は泳ぎが大の苦手だった私を尻目に、どんどん上のクラスに進んでいった。弟の泳ぎは、とても綺麗で正確だった。 ひやりとする。主人公の優しい弟は、家族のいさかいを全部背負っていたのだろうか。 「リンデンバウム通りの双子」… 静かな音楽のような物語なのに、なぜか「哀しい」と感じる。老いた兄弟の確かな「生」とそこに確かにある「死」。 プラスかマイナスかと言われれば、『まぶた』は明らかに後者である。 純粋で、ストレートな小説を求める一方で、私は生の人間の持つふとした残酷さや狂気を、それ以上に求めているのかもしれない。『博士の愛した数式』以前の小川洋子はまた、秀逸である。
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小川洋子、という感じ。 最初の作品にある、眠りの物語という観念(というと大げさか)は、最後の作品と呼応している。 では間にある物語は?死は眠りか? もう何回か読んでみようと思う。
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8編の中で「まぶた」「お料理教室」「匂いの収集」「バックストローク」がお気に入りです。食べ物への異常ともいえる嫌悪感や、収集へのこだわり、無垢なものへの愛情など、それぞれの作品に、作者独特の世界観が繰り広げられています。 ‘まぶた’は‘ホテルアイリス’の原型ともいえるお話。ホテ...
8編の中で「まぶた」「お料理教室」「匂いの収集」「バックストローク」がお気に入りです。食べ物への異常ともいえる嫌悪感や、収集へのこだわり、無垢なものへの愛情など、それぞれの作品に、作者独特の世界観が繰り広げられています。 ‘まぶた’は‘ホテルアイリス’の原型ともいえるお話。ホテルアイリスは、彼女の毒味が強すぎて少し嫌悪感を覚えたのですが、これは、少女と男の精神的なつながりの部分に焦点を当てているので、すんなりと受け入れることができました。 幸福に見放されたかのようなうだつの上がらない男の脆さは、痛々しく、あまりにも悲しすぎます。ラストの桟橋の場面では、雨と潮風の湿った空気と共に、男の切なさが痛いほど伝わってきました。
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ちょっぴりホラーテイストな感じのお話が8つ収録されている短編集。 いろんなタイプの話が入っているので、結構楽しめました。 「飛行機で眠るのは難しい」は寂しい感じなんだけど優しい話なので好きです。「匂いの収集」はぞぞっとするので、夏にオススメです。
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