若山牧水歌集 の商品レビュー
若山牧水の歌集ですね。 選者は、若山喜志子さん(1888~1968、長野県生まれ)歌人。若山牧水の奥さんです。 『牧水(1885~-928)は、明治三十四年、すなわち十七歳から歌がのこっている。本気で作歌したのは二十歳頃からでそれから没年の昭和三年(四十四歳)まで数えると二十五...
若山牧水の歌集ですね。 選者は、若山喜志子さん(1888~1968、長野県生まれ)歌人。若山牧水の奥さんです。 『牧水(1885~-928)は、明治三十四年、すなわち十七歳から歌がのこっている。本気で作歌したのは二十歳頃からでそれから没年の昭和三年(四十四歳)まで数えると二十五年間を真剣に作歌していた。 約七千首の中から、二千首あまりを選出したものであります。』と、解説で若山喜志子さんが記されています。 白鳥はかなしからずや空の青 海のあをにも染まずただよふ 吾木香(われもこう)すすきかるかや秋くさの さびしききはみ君におくらむ 薔薇は薔薇の悲しみのために花となり 青き枝葉のかげに悩める 椿の木は葉のしげければぽつたりと つめたき音してつちにたふるる 水仙のたばにかくれてありにけり わが見出たる白椿花 白梅の老木のかげのくつきりと 動かぬ芝にたんぽぽ咲けり 山蘭がつらをつらつらおもふらく 涙を垂れしつらにあらぬか 竹煮草鉄道草のたけたかき草 しげりあひて愼白花咲けり ひともとの稚木のさくらしほがまの 八重咲く花の咲きしだれたり コスモスの茂りなびかひ伸ぶみれば 花は咲かずもよしとしおもふ 庭石の錆びたる上に枝垂れて 咲きぬる梅の花のましろさ あるとなきかすけき蕾山茶花に ふふめるを今朝見つけたりけり 合歓の木ぞひともとまじれる杉山の 茂みがあひに花のほのけく 石蕗(つはぶき)の花咲きみてり君が家の 寂びて並べる庭石の蔭に 静かなる椿の花よ葉ごもりに 咲きてひさしき椿の花よ 桃ばたけ打ちならされて明るきに 枝々の蕾咲き出でむとす 多彩な文芸を二十五年間で表現するバイタリティーに感嘆いたします。 例に寄って、私の好みで草花を詠まれ歌を選びましたが、七千首も詠む力は何処から生まれでるのでしょう? とにかく、圧倒されました(=゚ω゚=)
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多作でびっくり。 私が知っているような歌は、若い時に詠まれたものでその後もたくさんの短歌をつくり発表している。旅が多くそこで詠まれた歌も数多い。人生は旅である。
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多作であることにまず驚く。作者の自然に対する憧憬が現れた作品が多く好感が持てた。 しかし、中にはこのような驚きの歌がある。 月の夜や裸形(らぎょう)の女そらに舞ひ地(つち)に影せぬ静けさおもふ
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牧水の若い時の歌は知っていたが、壮年期の歌もしみじととして良いことを知った。 「わが屋根に俄かに降れる夜の雨の音のたぬしも寝ざめてをれば」「児等病めば昼はえ喰はず小夜更けてひそかには喰ふこの梨の実を」「人の世にたのしみ多し然れども酒なしにしてなにのたのしみ」「啼きすます小鳥は一羽...
牧水の若い時の歌は知っていたが、壮年期の歌もしみじととして良いことを知った。 「わが屋根に俄かに降れる夜の雨の音のたぬしも寝ざめてをれば」「児等病めば昼はえ喰はず小夜更けてひそかには喰ふこの梨の実を」「人の世にたのしみ多し然れども酒なしにしてなにのたのしみ」「啼きすます小鳥は一羽あたりの木ひかりしづまり小鳥は一羽」「いつしかに涙ながしてをどりたれ命みじかしと泣きて踊りたれ」「居すくみて家内しづけし一銭の銭なくてけふ幾日経にけむ」「鉄瓶を二つ炉に置き心やすしひとつお茶の湯ひとつ燗の湯」「いる椎のはぜて飛びぬればいにしへのわらはべの日の驚きをしつ」「妻が眼を盗みて飲める酒なれば惶て飲み噎せ鼻ゆこぼしつ」
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
リフレインが効果的に使われている歌が多いと思いました。 「草ふかき富士の裾野をゆく汽車のその食堂の朝の葡萄酒」 「の」を介し、ズームアップしていって、最後に落ち着くのが葡萄酒。 「朝から飲むんかい!」とツッコミを入れたくなる歌でした。
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髪を焼けその眸(まみ)つぶせ斯くてこの胸に泣き来よさらば許さむ ああ接吻(くちづけ)海そのままに日は行かず鳥翔(ま)ひながら死(う)せ果てよいま 投げやれ投げやれみな一切を投げ出(いだ)せ旅人の身に前後あらすな 浪、浪、浪、沖に居(を)る浪、岸の浪、やよ待てわれも山降りて行...
髪を焼けその眸(まみ)つぶせ斯くてこの胸に泣き来よさらば許さむ ああ接吻(くちづけ)海そのままに日は行かず鳥翔(ま)ひながら死(う)せ果てよいま 投げやれ投げやれみな一切を投げ出(いだ)せ旅人の身に前後あらすな 浪、浪、浪、沖に居(を)る浪、岸の浪、やよ待てわれも山降りて行かむ 若山牧水
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こんなにもひとりの歌人に焦がれる日が来るとは。胸が打ち震える。強く、時に寂しく、熱くて美しい歌の数々。きっと私は牧水さんの歌に恋してます。
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最近唐突に短歌に興味が出て、とっつきやすいと言われる牧水を一冊。 次々と並ぶ歌に目眩が…。 相変わらず私は解説がないと歌ってどうやって理解したらいいのかわからない。
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