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戦争の世紀を超えて の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2009/10/04

68/100 41頁:(イエドヴァブネユダヤ人虐殺事件について姜さんが)虐殺に加担した父親が、帰宅したときには普通のお父さんになりうるということ。そこに戦争というか、殺戮の本質が非常によく表れていると思いますね。

Posted byブクログ

2009/10/04

イエドヴァブネというところから始まった姜尚中と森達也の対談。普通の、あるいは善良の市民が大量虐殺に加担した理由は何だったのか、という疑問から戦争について考えていく。恐怖と、そこから生まれる被虐的な観念。この辺がキーワードとして語られていたけど、なかなか深い洞察に満ちていたと思う。...

イエドヴァブネというところから始まった姜尚中と森達也の対談。普通の、あるいは善良の市民が大量虐殺に加担した理由は何だったのか、という疑問から戦争について考えていく。恐怖と、そこから生まれる被虐的な観念。この辺がキーワードとして語られていたけど、なかなか深い洞察に満ちていたと思う。自虐が憎しみの連鎖を断ち切るという指摘がおもしろいと思った。21世紀は地球から戦争を失くすことができるのだろうか?

Posted byブクログ

2009/10/04

 森達也、といえば、読まなければなりません。 それに加えて姜 尚中。 え?読まずにいられるかって話。自分の教養のために。  相変わらず森達也氏のいいたいことの論点はといえば、  主語の喪失 と 想像性の欠如。  つまりは、主語が失われていくことへの喚起が行われているわけです。 ...

 森達也、といえば、読まなければなりません。 それに加えて姜 尚中。 え?読まずにいられるかって話。自分の教養のために。  相変わらず森達也氏のいいたいことの論点はといえば、  主語の喪失 と 想像性の欠如。  つまりは、主語が失われていくことへの喚起が行われているわけです。  自分を主語に何事も考えていかないと。しかし、そうしないことは、とても楽なので、そうしてしまう。 自分に置き換えることや、もしくは実に自分を主語としていることでさえ、主語を失わせる。それってとっても生きるうえで楽なわけで、でもその、思考のなさが、すべてを悪い方向に持っていくのです。  自分たちの中にも過去の歴史の暗い部分を担うものがあり、かれらが日常の中で異常な行動をとったことを忘れてはならない。自分を主語にして。  一番感動したのは、アウシュビッツについて、二人が違和感を感じていたこと。私もこの間アウシュビッツに行って、なんだか違和感を感じた。 その違和感の理由を森達也氏は教えてくれた。  被虐についてのみ考えるのではなく、加虐について考えるべきなんだ! あまりにも被害者意識と、かわいそう、あんまりだ!って思いばかりがあらわされていて、思想の少なさ、というか、思考の少なさ、もしくは欠如があまりにも如実。 あぁ、被害者について考えることは、意外と簡単なんだから。私たちは、主語を自分にして、自分の心に聞いてみなければならない。そして、その残虐性や異常性が、日常の中に現れうるのだということを、認識しなければ。  とってもとってもいい本。なのですが、ちょっと無知な私には難しいところもあり、眠りに誘われることも多々・・・。

Posted byブクログ