不敵雑記 たしなみなし の商品レビュー
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解説の神津カンナさんによると、怒りの礫は直球なのに、やさしさや慈しみはなぜか含羞に満ちたカーブで飛んでくる佐藤藍子さんと。「不敵雑記」、2001.11刊行、2004.11文庫。縁側で72歳のおばあさんと大学生の孫の会話: 「柿が色づいたねえ」「そうだねえ」 2~3日して「あの柿はおいしいんだよ」「そうかい」 翌日「烏に食べさせてしまうのも勿体ないねえ」孫は「そうだね」と言ってから「ぼく、出かけてくる」と。おばあさんはいきなり孫の頬を叩いた。「お前のようなバカは叩くよりしょうがないんだ!」
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いつもぷりぷり怒ってて、でもなんか暖かい。佐藤愛子のエッセイは面白いなあ。これは単に並びの問題なのかもだけど、冒頭の元気の良さと比べると後半はあんまり怒ってなくて嘆いてるばかりで心配になります。おばあちゃん、もっと元気出して! とは言え、勇ましい。
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嘆き節、追悼記、心霊もの?と佐藤愛子のエッセイの要素がちょっとずつすべておさめられた、お得感のある1冊。佐藤愛子にかかると江原啓之の霊スポット訪問も勇ましい探検記のようになるのがおかしい。私が江原さんを信じる一番の理由は、佐藤愛子が信じているからだ。
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