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理由 の商品レビュー

3.6

553件のお客様レビュー

  1. 5つ

    82

  2. 4つ

    211

  3. 3つ

    174

  4. 2つ

    43

  5. 1つ

    13

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2017/11/03

ドキュメンタリーのテイストで、現代社会が抱える家族の繋がりの希薄化という問題を炙り出す、直木賞受賞作

Posted byブクログ

2017/10/17

ミステリーはあまり読まないのだけど、直木賞も取った有名な本なので読んでみた。 インタビュー形式のドキュメンタリーのようなちょっと変わった手法で書かれているため、小説というよりも報告書を読んでいるよう印象。 ひとつの事件が色んな人の色んな証言で明らかになっていく過程が気になり、どん...

ミステリーはあまり読まないのだけど、直木賞も取った有名な本なので読んでみた。 インタビュー形式のドキュメンタリーのようなちょっと変わった手法で書かれているため、小説というよりも報告書を読んでいるよう印象。 ひとつの事件が色んな人の色んな証言で明らかになっていく過程が気になり、どんどん読み進めていける。 登場人物、家族も色々で、共感できる人物いればそうでない人間も。 まぁ面白かったけど、長編を読み終わったのに心に残るものがあまりなかったような。私の心にはあまり響かなかったようだ。

Posted byブクログ

2017/10/07

一つの事件がルポ風に解き明かされていく。初めはどういう事件?誰視点?と気になり読み進めづらかったが、関わる人々の家族の数にハッとさせられた。生きる人すべて多種多様。『過去が血となり流れる』という様な事を言っていたのが心に残った。時代は移り変われど、今も考えさせられる問題を取り上げ...

一つの事件がルポ風に解き明かされていく。初めはどういう事件?誰視点?と気になり読み進めづらかったが、関わる人々の家族の数にハッとさせられた。生きる人すべて多種多様。『過去が血となり流れる』という様な事を言っていたのが心に残った。時代は移り変われど、今も考えさせられる問題を取り上げている。家族愛の輝きとか綺麗事じゃない人が生きて行くうえで切れないものとの接し方を考えさせられた。大切なんだなって、家族について改めて考えさせられた本。

Posted byブクログ

2017/07/05

自分のなかでは4.4点。10年ほど前に読んで「おもしろい」という記憶はあったが内容は99.9%忘れていた。 約700ページとボリュームたっぷりなのにグイグイ読めた。その理由は殺人事件の異常さと関係者を順序よく語らせるスピード感。しかも殺人に至る過程が非常に凝っている。まさに大作。...

自分のなかでは4.4点。10年ほど前に読んで「おもしろい」という記憶はあったが内容は99.9%忘れていた。 約700ページとボリュームたっぷりなのにグイグイ読めた。その理由は殺人事件の異常さと関係者を順序よく語らせるスピード感。しかも殺人に至る過程が非常に凝っている。まさに大作。 1点だけ残念なのは、犯人も被害者も異常な境遇なのにそこに至った経緯の説明が雑。それで100%はのめり込めなかった。 とはいえ、今まで読んだ殺人ものでは最上級に楽しめた。

Posted byブクログ

2017/05/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【あらすじ】 高層マンションの一室で、4人の死体が発見された。そのうちひとりは転落死で、他の3人は殺された形跡があった。発見当初は家族との見解が強かったが、捜査が進むに従ってまったくの他人同士だったことが判明する。では、彼らは一体誰なのか。また、犯人は何者なのか。様々な関係者の証言によって、事件を多角的にあぶりだし、やがて見えてきた意外な真相とは!? 【感想】

Posted byブクログ

2017/03/20

家族。 うちの家族は仲が悪いわけではないけれど、大切なことをお互いに伝えあえていなかったり、思いやりが足りなかったりする。 たまには息苦しく感じたり、逆に迷惑をかけすぎて一緒にいるのが申し訳なったりすることもある。 それでも、我が家にはこの本に描かれている要んような「歪み」...

家族。 うちの家族は仲が悪いわけではないけれど、大切なことをお互いに伝えあえていなかったり、思いやりが足りなかったりする。 たまには息苦しく感じたり、逆に迷惑をかけすぎて一緒にいるのが申し訳なったりすることもある。 それでも、我が家にはこの本に描かれている要んような「歪み」はなくて、いざとなったら必要と思い合える仲だと思う。 それがとても幸運なことだと気付きました。 ドキュメンタリー風なストーリー進行が魅力ですが、私にはちょっと合わなかったかな。。 有名な作品で期待していただけに…(・_・)

Posted byブクログ

2017/02/03

江東区高橋 深川警察署 露見 簡易宿泊施設 馬喰町 姑との諍い 清澄通り 鬱積した感情の逃げ道 平成二年、バブル崩壊の年だ。混乱の渦中に身を置いていた 居住者が入れ替わって 違う用向き 万事に遺漏がございません 分不相応 上野毛 ふたりの証言には齟齬がなく 排他的でいるくらいが ...

江東区高橋 深川警察署 露見 簡易宿泊施設 馬喰町 姑との諍い 清澄通り 鬱積した感情の逃げ道 平成二年、バブル崩壊の年だ。混乱の渦中に身を置いていた 居住者が入れ替わって 違う用向き 万事に遺漏がございません 分不相応 上野毛 ふたりの証言には齟齬がなく 排他的でいるくらいが 現代は「気分の時代だ」 心地よい特権 相模原と荒川区は土地柄もまったく違うし、距離も西と東に離れている 玉石混淆こんこう 競売 夜逃げ 差し押さえ いわゆる『占有屋』 意気軒昂 この利発な長男が、時折子供とは思えないような洞察力を見せ、なおかつそれを表現する語彙も獲得していることを承知していたし、宝井家のなかには、家族の話は傾聴するという、なかなか気持ちのいい習慣があった。 彼女の惑乱 姉さんは情が濃い人だ 敏子としこ 睦夫むつお 寝具しんぐに負けず劣らず真っ白だ 路傍に立つ標識 東京都日野市平田町 築浅のモダンな構えの家 賃貸し だび荼毘にふされて 斜めに遺伝 謹厳きんげん 接骨師 カイロプラクティック 偏頭痛へんずつう 頻繁 情操教育 ヴァンダール千住北ニューシティ 輸入インポートもの専門のブティック ハウスマヌカン 目に見えないものインビシブル 孤軍奮闘 伏魔殿ふくまでん 草加市 買受人 競売物件 古典的・典型的な手口 厚遇こうぐう 執行妨害 思想的な理由がある確信犯 偽の賃貸借契約ちんたいしゃくけいやく 相応の立ち退き料 詐術さじゅつ 迂遠うえんな方法 抵当権者や買受人の側は、なんとかしてこの嘘を暴き、これが不法な占有であることを証明して、占有者を排除してもらうことに全力をあげなければならなくなってしまいます。エネルギーをとられること甚だしい。 知能暴力犯 賃貸人ちんたいにん 法律の隙間で活動する占有屋の問題 浦安 晴海 門前仲町 出来高制 しゅうたんば愁嘆場を演じたところで 康隆は肉親の想いと「良心」という理の間でゆらゆらと揺れながら レプリカント=人造人間 生態のわからない生き物に遭遇してしまったというような感じだった 語彙の幼さ 成人した男の言うことじゃないよ アイロニー=逆説 皆殺しの憂き目にあった 難詰された 痛罵する 溜飲が下がった 経済的な逼迫ひっぱく 辛辣 埼玉県深谷市 高崎線沿線の小都市 隣市の熊谷市が上越新幹線の停車駅を獲得したのと引き替えに失なってしまった街の情緒を、まだそこここに漂わせている。 死んだ人が遺族に報せにくる メモリアルパーク=お墓 分不相応な買い物 そこにハーケンを打ち込むのを躊躇わせるようなあやふやな部分があった 鬼に金棒でしたよ。変な言い方だけど、判りますか? 八代裕司の幽霊 拙著せっちょ 上梓じょうし 現代ミステリ 大林宣彦のぶひこ 心の琴線に触れる意義深い状況 多角的に検証 叙述 暗闇の灯台の夜を作品 現代社会の複雑な様相がやおら迫り出してくる仕掛けだ 事件の背景にあるバブル崩壊後の日本の惨状をつぶさに知り 家族の崩壊と小さなコミュニティの変貌(しばしば犯罪を誘発し、露顕ろけんを遅らせる状況) 現代社会で跋扈する冷酷な犯罪者と被害者の肖像を鮮烈に描ききっているのだ ファンタジーとリアリズム 希代の語り部 先鋭的な 鋭敏な感性 火車 模倣犯 三大リアリズムの傑作 エピグラフ 内なる殺人者

Posted byブクログ

2016/11/23

高級高層マンションでの一家4人殺人事件の真相を追う話。 様々な登場人物が登場する。 いろいろな家族があり、家庭があり、いろいろな考えがある。 事件をとおして、家族とは。という大きなテーマを取り扱う。

Posted byブクログ

2016/07/25

登場人物が多い。 タイトルがなぜ「理由」なのかを考えながら読むが、読み進めると砂川家だけでなく、この事件に関わる人達の複雑な背景に驚く。 もちろんフィクションではあるが、この小説の時代が1990年代後半であるなら、さらに複雑な事情の家庭もあることだろう。 闇は特別な世界にある訳で...

登場人物が多い。 タイトルがなぜ「理由」なのかを考えながら読むが、読み進めると砂川家だけでなく、この事件に関わる人達の複雑な背景に驚く。 もちろんフィクションではあるが、この小説の時代が1990年代後半であるなら、さらに複雑な事情の家庭もあることだろう。 闇は特別な世界にある訳ではない。 「家族とか、血のつながりとか、誰にとっても面倒くさくてやりきれないもんだよ。だけど、本気でそういうものをスパッと切り捨てて生きていこうって人たちがいるんだね」

Posted byブクログ

2016/03/25

火車が面白かったので続けて宮部作品。 直木賞作品という事でちょっと期待をしすぎた感はあります。 小説を読んでいるというよりドキュメンタリーを見ている様な感覚でした。 ひとりひとり視点を変えて見ていく事で事件の全容が見えてくる…。 見た目は幸せそうに見える家族の歪んだ部分からの破綻...

火車が面白かったので続けて宮部作品。 直木賞作品という事でちょっと期待をしすぎた感はあります。 小説を読んでいるというよりドキュメンタリーを見ている様な感覚でした。 ひとりひとり視点を変えて見ていく事で事件の全容が見えてくる…。 見た目は幸せそうに見える家族の歪んだ部分からの破綻を見ている様でした。 不動産の裏事情も知らないものですね。 ページ数は多いですが、先が気になってサクサク読めました。 でもちょっと引っ張りすぎ感もありますね。笑

Posted byブクログ