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子規歌集 の商品レビュー

3.8

12件のお客様レビュー

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網膜に鮮やかな一枚絵…

網膜に鮮やかな一枚絵が一瞬で描かれるような、綺麗な歌を味わうことができました。 白と黒の活字と色褪せた余白から、色彩豊かな世界がばーっと広がります。 はっとさせられるような、素晴らしい日本語使いだと思いました。

文庫OFF

2023/03/30

正岡子規の歌は写生を基本としており、自然の花々、鳥、風景を自由に歌っている。宿痾の病と闘い、その苦闘の跡はこのような歌に残されている。 春雨のけならべ降れば葉がくれに黄色乏しき山吹の花

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2022/05/16

 1882(明治15)年から1902(明治35)年にかけての子規の短歌ばかりを集めたもの。  どれも完全に古語の作品で、最近は古文の学参も買って再勉強を始めたものの、私にはまだまだ難しかった。古語辞典も引きながら読んだが、それでもよく分からない箇所が多い。和歌は他のジャンルでは使...

 1882(明治15)年から1902(明治35)年にかけての子規の短歌ばかりを集めたもの。  どれも完全に古語の作品で、最近は古文の学参も買って再勉強を始めたものの、私にはまだまだ難しかった。古語辞典も引きながら読んだが、それでもよく分からない箇所が多い。和歌は他のジャンルでは使われないような語彙が使用されるという伝統があるそうで、これに取り組むには、まずはちゃんと注釈・現代語訳・講釈のついた万葉集辺りに真剣に取り組んで古語に慣れる必要があるようだ。  そんな感じで本書は鑑賞するには、無学な私にとって難しかったが、こんど子規の歌論なんかも読んでおきたいと思う。

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2022/04/24

岩波文庫から改版されたので、買って持ち歩いています。 コンパクトかつ読みやすい! 子規と言えば俳句と言う風潮あるものの、正直虚子選の句集よりもこっちの土屋文明選の歌集の方が子規の優しさ溢れる作品が沢山載っている気がします(個人の感想です)

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2020/09/25
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※このレビューにはネタバレを含みます

子規歌集 (和書)2009年10月06日 15:06 1986 岩波書店 正岡 子規, 土屋 文明 「歌よみに与うる書」を読んだ後に歌集も読んでみたくなりました。正岡子規の歌集は、何か解放された空間を描いていてとても清々しい作品が多いと思いました。なかなか読んでいて愉快になれる。子規が病床に伏し死期が迫る中、その自分という人間が命がけの飛躍を試みるその瞬間が描かれているようにも感じた。

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2018/10/24

著者:正岡子規(1867-1902、松山市、俳人) 編者:土屋文明(1890-1990、高崎市、歌人)

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2023/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

子規は長年病床にあったようですが、目に見える範囲内で歌を作り続けたことがまずすごいと思いました。 歌材は見つけようと思ったら、どこにでもあるのだと感じました。 写実の歌が多いですが、素材そのものを詠んでこれほど素敵な歌になるのだとこれもまた驚きでした。

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2013/09/08

子規のこと心から敬愛してるんだけど、実のところ写生がよく分からない。私は彼の短歌のうちでも写生らしくない歌、それも「足たたば」と「われは」の連作がすげえ好きなのだ。もはや子規の短歌が好きと言っていいのかどうかも分からないが、これらの歌からは病中の子規の率直で衒いのないところがひし...

子規のこと心から敬愛してるんだけど、実のところ写生がよく分からない。私は彼の短歌のうちでも写生らしくない歌、それも「足たたば」と「われは」の連作がすげえ好きなのだ。もはや子規の短歌が好きと言っていいのかどうかも分からないが、これらの歌からは病中の子規の率直で衒いのないところがひしひしと感じられて、読んでるともう、のぼさーーーん!ってなる。 たとえば『足たたば北インヂアのヒマラヤのエヴェレストなる雪くはましを』という歌、重い病気になったときせめてもう一度だけでも故郷の野山の土を踏みたいとかならよくある話、元気なときにできていたことをまたできたらっていう望みはわかる、でも子規居士エヴェレスト登ったことないだろう、そもそも他の健康な日本人たちだってエヴェレストなんて一生目にしないまま死ぬんだよ、それをまあさらっと世界最高峰に到達してあまつさえそこに積もる雪を食ってみたいなどと嘯く、まったくぶっとんだ人間だ、見上げたもんだ、そんな子規が私はほんとに好きなのです。 どんなことも歌の上で想像するだけなら誰だってできるだろうと思われるかもしれないが、試みに何年も布団に縛り付けられてみるといい。身体の不自由の中で精神を自由に保つことは非常に困難であると私は知ったので、彼への尊敬の念はいや増すばかりである。

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2012/05/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

明治十五年 壬午の夏三並うしの都にゆくを送りて 隅田川堤の櫻さくころよ花のにしきをきて帰るらん に始まる。 今昔秀歌百撰では68番に選ばれている  獄中の鼠骨を懐ぶ くろがねの人屋(ひとや)の飯(いひ)の黒飯(くろいひ)もわが大君(おおきみ)のめぐみと思へ なお、同じ文脈で 四月十四日(鼠骨の出獄を祝す) くろがねの人屋をいでし君のために筍鮓をつけてうたげす 鼠骨入獄談 くろがねの人屋の門をいでくれば桃くれなゐに麦緑なり がある。

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2012/02/20

写生的な歌が多いので比較的読みやすいと思う。侘び寂びとはこういうもんなんだろうな、とは思うけれど、まだまだそれを理解するに至っていないことを実感。

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