高村光太郎詩集 の商品レビュー
智恵子の夫・高村光太…
智恵子の夫・高村光太郎の詩の世界が繰り広げられています。
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路傍の瓦礫の中から黄金をひろい出すというよりも、むしろ瓦礫そのものが黄金の仮装であった事を見破る者は詩人である。『生きた言葉』 ※詩人。彫刻家(作品・手)。 きたないといわれるものの中にも、美を備えたものがたくさんある。
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高村光太郎という人は、詩よりも、散文のほうに才があったのではないだろうか。 そういう感じの詩の方が印象に残ったからそう思えるのかもしれないが。
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詩の言葉に感動して、そのあまりの 感動に行動を起した。・・・本を投げつけた。 そういう「心の揺さぶり」をかけてくれる。 いっぱいあるから、誰が読んでもきっとどれか一つの詩が 大好きになると思う。
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道しるべのような詩人。 【いちぶん】 もう止さう。 ちひさな利欲とちひさな不平と、 ちひさなぐちとちひさな怒りと、 さういううるさいけちなものは、 ああ、きれいにもう止さう。 わたくし事のいざこざに みにくい皺を縦によせて この世を地獄に住むのは止さう。 この世の抜駆けはもう止...
道しるべのような詩人。 【いちぶん】 もう止さう。 ちひさな利欲とちひさな不平と、 ちひさなぐちとちひさな怒りと、 さういううるさいけちなものは、 ああ、きれいにもう止さう。 わたくし事のいざこざに みにくい皺を縦によせて この世を地獄に住むのは止さう。 この世の抜駆けはもう止さう。 さういふ事はともかく忘れて みんなと一緒に大きく生きよう。 見えもかけ値もない裸のこころで らくらくと、のびのびと、 あの空を仰いでわれらは生きよう。 泣くも笑ふもみんなと一緒に 最低にして最高の道をゆかう。
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冬が好きなんだなあー。こういうこと言いたい、っていう気持ちがすごく伝わってくる。静かに満ちる冬の光。
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やっぱり「牛」とかいい。 かくありたいという思いが詩の描写に投影されているのか、ともかくそう読んで共感するところ多し。 「智恵子抄」も、切なくてすごい好きだ。
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高村光太郎で一番好きなのは、王道ながら智恵子抄。ただひたすらに、一途や最愛と言う言葉では言い表せないような想いが詩に溢れていると思う。輪郭が掴めない、ぼんやりとした感覚があるのに、心に残るものがある。
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「道程」で有名な詩人・高村光太郎の作品集。 ひとつひとつの言葉に血が通っているような感覚。 日常に溢れている言葉をいかにして神聖なものとなるようにつなぎ合わせられるかが詩人の腕の見せ所だと思った。 美しい日本語に酔いしれられます。
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よかったのは『道程』以前。特に冬に関連した一連の作品が気に入った。きっぱり澄み渡るような力強さ、潔さがあって読んでいて気持ちが良い。これからの季節にぴったりだ。 今回改めて思ったのは、高村光太郎は良くも悪くも「正しすぎる」ということ。私の好きな中原中也や萩原朔太郎などと比べると...
よかったのは『道程』以前。特に冬に関連した一連の作品が気に入った。きっぱり澄み渡るような力強さ、潔さがあって読んでいて気持ちが良い。これからの季節にぴったりだ。 今回改めて思ったのは、高村光太郎は良くも悪くも「正しすぎる」ということ。私の好きな中原中也や萩原朔太郎などと比べると鬱屈したところが見当たらない。同じ孤独を歌うのでも、光太郎にかかるとなんだか明るい、悪く言えば陰影が感じられない気がした(『孤独がなんで珍しい』など)。そこにあるのは人間性への信頼を捨てていない詩人の姿だろう。 解説ではヒューマニスティック、求道的と評されていたが、それが私にはかえって綺麗事のように響いてしまう面もあった。年を経て再び読みなおしてみたい。
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