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神、この人間的なもの の商品レビュー

4.3

17件のお客様レビュー

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2012/05/14

宗教の役割についてわかりやすくまとめられていた気がする。 宗教ってだけで拒絶反応を示す人が多い昨今、もっと読まれればいいなぁと。

Posted byブクログ

2011/07/18

かつての精神科の同僚だったカトリック信者と無神論者が、齢70を過ぎて、宗教とは何か、神とは何かを語り合う。 精神科医同士の会話という設定だけあって、切り口がかなり精神医療的。キリストやブッダ、マホメットなど、世界宗教の始祖と呼ばれる人々は優れた精神療法医だった、という大胆な(な...

かつての精神科の同僚だったカトリック信者と無神論者が、齢70を過ぎて、宗教とは何か、神とは何かを語り合う。 精神科医同士の会話という設定だけあって、切り口がかなり精神医療的。キリストやブッダ、マホメットなど、世界宗教の始祖と呼ばれる人々は優れた精神療法医だった、という大胆な(なださんの他にも、こういう説を展開している人がいるのかどうかは知らないが・・・)仮説から展開される二人の会話は、読んでいると「なるほど」と思えて、確かに理屈に適っているように思った。 読んでいていちいち納得することが多く、今ではきちんと確立されていることや、すっかり凝り固まった認識も、最初は手探りから始まって、だんだんと現在のような形になっていったんだな、と考え直すきっかけにもなる良書。 しかし、ある程度宗教に対する知識というか視野がないと、話の筋をつかみにくいところがある。とてもわかりやすい本なのだが、宗教を理解している人ほど面白く読める本だと思う。 私が特になるほどと思ったのは、「大事なのは宗教の教えに沿って考えることではなく、宗教の始祖ならどうするかというつもりで考えること」というくだり。 今現在に残っている「教え」は、始祖たちが実際に書き残したものではない。弟子たちや後世の人々が編集したものである。よって、始祖たちが実際に言ったこと、行ったことは矛盾が生じるのは当たり前である。 宗教の始祖たちが一般の民衆に伝えようとしたのは、それら残された言葉などではなく、その言葉が伝えようとした「意味」なのだから、それらの言葉に囚われすぎている今の宗教が、窮屈で貧相なものになってしまうのも当然といえば当然だという気になってくる。 大事なのは、何か「絶対」だと思うものを勝手に作り上げて、それにすがり切ってきまわないこと。自分の頭できちんと考え、自分の行動に責任を持つこと。 でも、これが難しい。だからこそ、宗教もこれほど広まったし、必要とされたんだろうな。

Posted byブクログ

2011/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] 大学時代の友人で精神科医となった二人が「人生を生きてきた末」に、かつて交わした議論を再開する。 神は本当にいるのか? 現代を新しい形の宗教に呪縛された時代と見ながら、教義や信仰のあり方からではなく、「信じる」ことを求めてしまう人間の方から、宗教とは何かを考えていく。 精神医療から社会、歴史まで問いを重ねる対話篇。 [ 目次 ] 序章 Tの訪問 第1章 信者にもいろいろある 第2章 教義より重要なのは 第3章 宗教は集団精神療法だったか 第4章 二千年の後退り? 第5章 後退りの結果 第6章 狂いによって狂いを治す 第7章 精神医療という宗教 第8章 宗教は死なず拡散した 第9章 葦の髄から永遠をのぞく-狂気と習慣 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ

2009/10/07

何十年ぶりかに再会した著者と友人の精神科医二人が、 若い頃にしていた「神は存在するか」という議論の続きを70才を超えた今再開したらどういう答えになるのかという、その対話。 って書くとすごく堅いのだけど、実際は文体も軽くてとても読みやすいし、 キリストやブッダを人間として精神科医...

何十年ぶりかに再会した著者と友人の精神科医二人が、 若い頃にしていた「神は存在するか」という議論の続きを70才を超えた今再開したらどういう答えになるのかという、その対話。 って書くとすごく堅いのだけど、実際は文体も軽くてとても読みやすいし、 キリストやブッダを人間として精神科医の視点で分析しているのもとても新鮮だし、 他の人のレビューを見ると結論が弱いという指摘もあり、うなづけなくもないですが それ以上に 自分の考えがひっくりかえるようなびっくりすることが沢山つまっていました。 何をもって狂っているといい、何をもって正常だというのか、とか 宗教とか何か気になるっていう人も、別に全然そうじゃないひとにも、すごくおすすめです。

Posted byブクログ

2009/10/04

かつての精神科医の同僚T(カトリック)と宗教について、対話方式で語っている。著者は、無神論という立場で読者と同じレベルの意識に立っている。Tとの話を通じて、宗教への思いこみが解き放たれていく。?宗教を信じていると同種類のレベルの信仰を持っているとおもいがちだが、入信理由や信仰の度...

かつての精神科医の同僚T(カトリック)と宗教について、対話方式で語っている。著者は、無神論という立場で読者と同じレベルの意識に立っている。Tとの話を通じて、宗教への思いこみが解き放たれていく。?宗教を信じていると同種類のレベルの信仰を持っているとおもいがちだが、入信理由や信仰の度合いは違っている。?3大始祖であるイエス、ブッダ、モハマドは、それぞれ優れた人間のリーダであり、それを神聖化したのは、後の弟子たちであった。?集団の狂気の存在への気づき。日本の戦争時の国民の精神状態は、狂気といえる。オウムとかなり似た状態であった。集団となりあるイデオロギーをもった状態=宗教と同様の効用を持っている。

Posted byブクログ

2009/10/04

三大宗教の教祖は元々精神の病気を治す呪術家で、現代の精神科医と類似してるんだって。教祖たちは2000年早すぎたって言うのは面白い意見だなぁ。。って。

Posted byブクログ

2013/01/11

自分を天皇だと信じている、ある精神病患者の話が特に心に残った。 否、本当に彼がそうなのかもしれない。 それにしても、宗教と人間というのは切っても切り離せないものらしい。

Posted byブクログ