神、この人間的なもの の商品レビュー
孤独をおそれるのは群れるため。 群れるのは生命をつなぐため。 だから人間は、集団に所属することで、安心するようつくられているのだと思う。 その欲求を満たしてくれるのが宗教であって、形を変えながら、ずっと人間ととともにあるのかな、なんてことを考えた。 不幸なことは、属するグループ...
孤独をおそれるのは群れるため。 群れるのは生命をつなぐため。 だから人間は、集団に所属することで、安心するようつくられているのだと思う。 その欲求を満たしてくれるのが宗教であって、形を変えながら、ずっと人間ととともにあるのかな、なんてことを考えた。 不幸なことは、属するグループが小さいほど所属意識が強まることだ、といった一文があった。とても共感した。 もし逆に大きければ大きいほど強まるのなら、もしかすると戦争はなかったのかもしれない。
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長らく日本人が抱く、宗教に対する答えが載る本書は、宗教を純粋に分析したい人におすすめの1冊。 なぜ人は宗教に惹かれるのか? 宗教の起源とは? 今の宗教は教祖たちからはどう見えるのか? そもそも宗教とは? 宗教に関するありとあらゆる疑問を2人の人物が対談形式で語っていく。 めっちゃ面白いです。
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2006 対話調で読みやすく、興味深い内容だった。本当に昔の精神病、戦後の真正天皇などの話が心に残った。なぜ、キリストが殺されたのか?精神科医的存在の人の立場があやうくなったから
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著者はこの本を恥知らずな老人の狂気と言っているが、普遍的でわかりやすく、多くの人々に伝わるべき宗教に対する考察である。 科学によって神は殺されたが(自分は同意しないが)、宗教はこれからも生き続ける。人々に必要とされ続ける。 その新たな担い手が心理学になりつつある。 、と。 こ...
著者はこの本を恥知らずな老人の狂気と言っているが、普遍的でわかりやすく、多くの人々に伝わるべき宗教に対する考察である。 科学によって神は殺されたが(自分は同意しないが)、宗教はこれからも生き続ける。人々に必要とされ続ける。 その新たな担い手が心理学になりつつある。 、と。 これがボケ老人の狂気か?
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折伏しゃくぶく 真っ向から説かれて入信する人が多い。社会には、折伏を受けやすい人間がある程度の割合でいる。 問答集みたい。 三大宗教は、部族の宗教の狂いを治療する、ホメオパシーのようなものではなかったか。
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おそらく、彼の遺したあらゆる著書の中で、これが、一番やっかいで、また彼の人生と言ってもいいかもしれない。 宗教の歴史的経緯とか位置づけとかはそんなもの学者に任せておけばいい。そんなことよりも、宗教はなぜ必要とされてきたのか。宗教を望むひとの精神、これは一体なんだ。神がいるいないと...
おそらく、彼の遺したあらゆる著書の中で、これが、一番やっかいで、また彼の人生と言ってもいいかもしれない。 宗教の歴史的経緯とか位置づけとかはそんなもの学者に任せておけばいい。そんなことよりも、宗教はなぜ必要とされてきたのか。宗教を望むひとの精神、これは一体なんだ。神がいるいないとかの不毛なことを考えているのではない。神を望むのも、神を維持するのも、ひとえに同じ人間の心性だ。これ以上でもこれ以下でもない。ならば、ひとの精神に向かって生きてきた自分がこの心性を考えなければ誰が考える。 このことを考えるのはかなり骨を折ったに違いない。正常・異常など、ただのことばにすぎない。ということは、自分が正常だとも異常だとも言えてしまう。自分の生がオセロのように簡単にひっくり返されてしまう。そんな可能性をはらみながら、宗教を考えていくと、どうもその始祖たちも同じところに行き着いたように思える。始祖たちの成し遂げた革命は、対立を超えた統一、ヘーゲルなら弁証法と呼んだそれだった。 そこから2000年あまりが経った。始祖たちの思惑を外れ、世界は再び対立の中に後退していった。ひとの精神がこれを起こしてしまったのなら、再び統一に向かうのもひとの精神だ。精神医療は、そこに向かっていってほしい。人生の終わりにあたって彼が託した希望と言っていいだろうか。 ひとは何かを信ぜずにはいられない。信仰のない、というのを考えることはどうも無理なようにできている。そんなことに気付くとき、何を信じるかで争うのはなんと不毛なことか。始祖たちの出発点が見えてくる。原理ではなく、この原点へ。それはすべてのひとに開かれている。慣習を捨てた先に待っていたのは、なんとずっと変わることのないこの慣習だった。
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結局のところ、人間は、宗教をはじめとして、信じる対象がほしいだけなのかもしれませんね。 そして、教団をはじめとする組織は、大きくなることが目的になるような気がします。 「キリストはキリスト教を知らない」という視点は、考えてみれば当たり前なんですが、この本で初めて気づかされま...
結局のところ、人間は、宗教をはじめとして、信じる対象がほしいだけなのかもしれませんね。 そして、教団をはじめとする組織は、大きくなることが目的になるような気がします。 「キリストはキリスト教を知らない」という視点は、考えてみれば当たり前なんですが、この本で初めて気づかされました。 また、3大宗教の教祖の弟子は、弟子から抜け出せなかったこと、さらには、宗教の経典化による、本来の宗教の意味(教祖の意図)の曲解など、宗教について「なるほど」と思えることがてんこ盛りでした。 一神教における神や悪魔の設定も、すごく納得できました。 平易な文章でありながら、深みのある考察を堪能できるいい本だと思います。
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宗教とは何か?という問いはさまざまな人が考えたことがある内容であろう.著者は宗教の根源は何か,ということから論を進める.特に,キリスト等の教祖が現れる前,教祖がいた時代,そして教祖の死後,について,人間集団(教団)がどのように動いたかを予想している. キリストはキリスト教の教義...
宗教とは何か?という問いはさまざまな人が考えたことがある内容であろう.著者は宗教の根源は何か,ということから論を進める.特に,キリスト等の教祖が現れる前,教祖がいた時代,そして教祖の死後,について,人間集団(教団)がどのように動いたかを予想している. キリストはキリスト教の教義を知っているか?とか,意外な問いかけがちょこちょこ書いてありこれも面白い.
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宗教色の強い国に住んでいて、すごく宗教に関して悩んでいた時期がありました。友人にすすめられ、読んだのですが「しっくりきた」1冊です。 予言者が心を穏やかにしてくれる存在だったかもしれない、という答えがすごくユーモアがありました。 対談形式なので、凄く読みやすかったです。
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対話形式で、宗教とは何かという問いを考察している本です。 著者を思わせる無神論者のB氏が、学生時代の友人でカトリックに入信したT氏の訪問を受けて、神や宗教について語りあうという形式で議論が進められています。 T氏は、結核にかかり死の恐怖に直面したとき、溺れる者が藁をつかむよう...
対話形式で、宗教とは何かという問いを考察している本です。 著者を思わせる無神論者のB氏が、学生時代の友人でカトリックに入信したT氏の訪問を受けて、神や宗教について語りあうという形式で議論が進められています。 T氏は、結核にかかり死の恐怖に直面したとき、溺れる者が藁をつかむように、カトリックに入信したのだといいます。そのときT氏が頼ろうとしたのは、神についての宗教理論ではなく「人」でした。「人」が彼を信仰の道へと導いたのです。 そして二人は、仏教、キリスト教、イスラム教をとりあげて、それぞれの教祖たちが「人」として信者の支えとなっていったこと、しかしその後、弟子たちが教祖をまつりあげることで当初の信仰のかたちに変化が生じたことなどが語られ、さらに無神論が蔓延する現代では、精神科医が人びとの病気を判断することが、かつて宗教が果たしていた役割を引き継いでいるという考えが示されます。 信仰をもたない立場から、人間にとって宗教とは何かを考察した本だといえるように思います。興味深く読めましたが、信仰をもつ人びとにとっては、本書の問いそのものが倒錯しているように受け取られるのではないかという気もします。
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