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サウンドトラック の商品レビュー

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16件のお客様レビュー

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2013/01/09

古川日出男さんの本を読み始めるきっかけになった本。数人の登場人物の人生が近づいたり離れたりしながら最終点に収束する。

Posted byブクログ

2012/10/03

物語が始まるところで物語が終わる。世界が終わる前夜までの物語。 ついていくので精一杯というか、なかなかついていけない。恐ろしく分厚い上に徹底して我道を疾走し続ける文体。 終始苦労しながら、苦戦しながら読んだ。読み終われば、全てがメタファーで構築されたようなこの物語のことを少し...

物語が始まるところで物語が終わる。世界が終わる前夜までの物語。 ついていくので精一杯というか、なかなかついていけない。恐ろしく分厚い上に徹底して我道を疾走し続ける文体。 終始苦労しながら、苦戦しながら読んだ。読み終われば、全てがメタファーで構築されたようなこの物語のことを少しでもわかるかと思ったが、全然わからなかった。ただただ読むのが大変だった。でも古川さんがこれを書かないわけにはいかなかったということはひしひしと伝わってくる。だからこちらもわからないなりに受け止めたい、受け止めてみたい、受け止めてあげたいと思って、その一心でなんとか読み終えた。面白いとは思わなかったが、何か巨大な黙示録を読んだような「残る」感じがあって、この人の別の本も読んでみたい、この人のことをもっと知りたいと思った。

Posted byブクログ

2012/01/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この人の文章はすごく独特で、面白い。が、その反面好き嫌いが分かれそうでもある。 ただ、これはちょっと長くて読むのに疲れた感があるかな。 それでも踊るヒツジコはいい。すごくいい。 そして通奏低音のように、それこそ背後に流れるサウンドトラックのように、最初から最後までどこかしらにある音楽の描写が美しいと思った。

Posted byブクログ

2011/12/18

古川日出男の文体は、他に類を見ないほど「独創的」である。 その「リズム」に、読み手が嵌ってしまったらもはや抜け出すことは困難だ。 本書「サウンドトラック」も「古川イズム」がふんだんにちりばめられている。 近代都市東京の裏に蔓延る「ヒートアイランド化」「不法滞在外国人」「アンダ...

古川日出男の文体は、他に類を見ないほど「独創的」である。 その「リズム」に、読み手が嵌ってしまったらもはや抜け出すことは困難だ。 本書「サウンドトラック」も「古川イズム」がふんだんにちりばめられている。 近代都市東京の裏に蔓延る「ヒートアイランド化」「不法滞在外国人」「アンダーグラウンド(傾斜人)」・・・それらと関わり合いながら「ひつじこ」は踊りを武器に、「トウタ」はより物理的な重火器を武器に、この都市に反旗を翻す。 個人的には鷹匠ならぬ「烏匠」レ二の、アンセクシャルでワイルドな立ち居振る舞いに惚れ惚れする。 厚い、熱い小説。

Posted byブクログ

2011/12/11

古川さんの本で今のところ一番読み返した回数が多いのがこれ。おお、かっこいいな!って思った。かっこいいのは好き。古川さんの本は何かと世界がリンクしていたりもするのでその辺もわかるとより楽しめる。

Posted byブクログ

2011/01/24

類まれなる言語センス、中毒になりそうな疾走感。 日本に似たどこかの近未来小説と言いたくなるけれど、 リアルな地名は想像力を倍にさせる。 個々に描かれているのはもしかしたらあり得る世界。 癖になる人には癖になる、古川日出男ワールド全開の一冊。

Posted byブクログ

2010/08/15

 文章が、「一瞬の風になれ」で読んだ短距離の走りみたい。疾走感と一歩一歩をぐっと踏み込んでそれを力に変える強靭さ、みたいな。古川さんの文章は本当にすき。嫌いな人は嫌いだろうなとは思うけど。  トウタとヒツジコが東京を手に入れる物語。無邪気な力。若くて悪意がなくて、生きる=こうする...

 文章が、「一瞬の風になれ」で読んだ短距離の走りみたい。疾走感と一歩一歩をぐっと踏み込んでそれを力に変える強靭さ、みたいな。古川さんの文章は本当にすき。嫌いな人は嫌いだろうなとは思うけど。  トウタとヒツジコが東京を手に入れる物語。無邪気な力。若くて悪意がなくて、生きる=こうすることだった、っていう二人。レニがすき。言うなら中盤中だるみしたかな。トウタの周辺が。  でも古川さんに出会った本で本当に文章に惚れ込んだから、いちばん。

Posted byブクログ

2010/05/27

荒廃した東京を舞台に繰り広げられる近未来小説。 1人はトウタ。 動物的感覚で生きる彼は、暴力団に追われながら、やがて鴉匠の少年少女レニが撮る動物のための映画に心を奪われる。 もう1人はヒツジコ。 「舞」という、表現方法としてではない「動き」にとりつかれ、やがてガールズ...

荒廃した東京を舞台に繰り広げられる近未来小説。 1人はトウタ。 動物的感覚で生きる彼は、暴力団に追われながら、やがて鴉匠の少年少女レニが撮る動物のための映画に心を奪われる。 もう1人はヒツジコ。 「舞」という、表現方法としてではない「動き」にとりつかれ、やがてガールズたちの教祖となり西荻から破壊していく。 個人的には設定が村上龍のコインロッカー・ベイビーズのようで 新鮮な気持ちにはなれなかったです。 文章の疾走感もやや物足りない・・・ やはりベルカは超えられないのか!

Posted byブクログ

2010/05/10

一晩で読んじゃった。 ヒツジコ可愛い。可愛いよヒツジコ。 古川日出男は世の中の流れを読むのはすごい上手いと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

古川日出男の中で一番好きな作品。これを読んで古川日出男中毒になった。 熱くなる東京をサバイブする少年と少女。少女はダンスで武装し、少年はもう一人の少年(少女)と手を組み映画を武器とする。 なにがすごいって映画や舞踏のような表現が世界に対抗する手段になっていて、人を動かす原動力に...

古川日出男の中で一番好きな作品。これを読んで古川日出男中毒になった。 熱くなる東京をサバイブする少年と少女。少女はダンスで武装し、少年はもう一人の少年(少女)と手を組み映画を武器とする。 なにがすごいって映画や舞踏のような表現が世界に対抗する手段になっていて、人を動かす原動力になることを暗に示していること。 それは一冊の小説が一人の人生を変える力に似て(あるいは同じで)強烈でいて優しい。 僕が面白い小説何?って聞かれて絶対あげる小説。おすすめです。

Posted byブクログ