コンクリートが危ない の商品レビュー
1999年の本だけど、今読んでも遅くない著書です。 コンクリートについての知識がつきます。 ?鉄骨の疲労破壊の話。新幹線の高架に使われるRCの鉄筋で被り厚が少ないため、むき出しになった鉄筋が鉄道の振動等で繰り返し引張荷重を受け、疲労破壊する恐れがあるとのこと。学部のときに同期が...
1999年の本だけど、今読んでも遅くない著書です。 コンクリートについての知識がつきます。 ?鉄骨の疲労破壊の話。新幹線の高架に使われるRCの鉄筋で被り厚が少ないため、むき出しになった鉄筋が鉄道の振動等で繰り返し引張荷重を受け、疲労破壊する恐れがあるとのこと。学部のときに同期が鋼材の疲労破壊の実験していたので、RCでもこういった現象が懸念されるということに新鮮な驚きを覚えたので記憶に残っている。 ?アルカリ骨材反応で生じるコンクリートのひび割れは、マスクメロンのそれと同じだということがわかった。マスクメロンは、外皮に比べて果肉部分の成長速度が大きい、内部が成長してふくらもうとし、外皮がこれを拘束する状態になる。ある時点で外皮にひび割れが生じ、内部から果汁が染み出してくる。果汁は空気に触れると硬化してマスク模様ができる、とのこと。自然科学は面白いし。必ずどこかでつながる。 ?コンクリートには土砂が必要なのだが、日本の海砂は塩分を含んでいるため、コンクリートには向いていない。なので、台湾から砂を輸入しているとのこと。しかし、この事実は「台湾の国土を削り、日本をコンクリートで埋め尽くす」ということに他ならない。日本の身勝手さを感じる。
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知らなかったコンクリートの問題, 2004/9/27 山陽新幹線などでトンネルのコンクリート崩落事故が起きているようです。気になってこの本を読んで見ましたが、ちょっと愕然としました。コンクリートの危険性、特に山陽新幹線のコンクリートの危険性...
知らなかったコンクリートの問題, 2004/9/27 山陽新幹線などでトンネルのコンクリート崩落事故が起きているようです。気になってこの本を読んで見ましたが、ちょっと愕然としました。コンクリートの危険性、特に山陽新幹線のコンクリートの危険性はずっと前から指摘されており、先日のコンクリート崩落も当然の結果なのかも。このほか、知らないコンクリートの問題点が良く分かりました。内容的には難しいですが、一読の価値があると思います
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コンクリート構造物に問題が発生するメカニズムについて原理的・理系的に解説する部分と、なぜ問題の発生を許してしまったのかを社会環境の変化という面から探る部分とに分かれる。思っていたより前者が長くてしんどい。 ビル・家屋専門の話だと思っていたら、むしろ新幹線の高架橋とか高速道路の話が...
コンクリート構造物に問題が発生するメカニズムについて原理的・理系的に解説する部分と、なぜ問題の発生を許してしまったのかを社会環境の変化という面から探る部分とに分かれる。思っていたより前者が長くてしんどい。 ビル・家屋専門の話だと思っていたら、むしろ新幹線の高架橋とか高速道路の話がメインで、ちょっと笑えない内容だった。パオロ・マッツァリーノが引用していたので気になって読んでみたのだが、彼はずいぶん神経が太すぎると思った。飛行機に乗れないタイプの人に本書を読ませたら、本当にどこにも行けなくなりそう。 おまけでマンションを買う人向けの解説がついてて、ここだけ妙に生活感溢れる内容なのがなんか面白い。 100円。
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いま話題のコンクリートのことを、文系頭の私にも分かるように書かれています。目に見える範囲でも、手抜き工事は見破れる。過信することなく、運輸省の官僚が書いた衝撃的な内容です。
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