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視覚の文法 の商品レビュー

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2018/03/04

今見ているものは、本当に見ているままの形や色なのだろうか、という疑問について錯視の知識をもとに回答していく。 「存在するとはどういうことか」「自分が見ている世界は本当に存在するのだろうか」という哲学的な問いに対して、サイエンスの視点からしっかりと回答としてある。これほど優れた「...

今見ているものは、本当に見ているままの形や色なのだろうか、という疑問について錯視の知識をもとに回答していく。 「存在するとはどういうことか」「自分が見ている世界は本当に存在するのだろうか」という哲学的な問いに対して、サイエンスの視点からしっかりと回答としてある。これほど優れた「本」はないと思う。 読み進めると、まずカントの「現象」として知られる「対象と認識している現像は一致しない」という点は前提とする必要があることを理解させられる。次にバークリー「存在するとは知覚されていることである」に疑問を投げかける。そしてヒュームの『人間本性論』における「人間とは知覚の束である」が証明される。 似たような本というと下條信輔『サブリミナルマインド』あたりか。ただ下條信輔の本はほとんどが新書サイズでボリュームが少なく、著者の主張も含めて少しダサイ。結局は何が言いたかったのか何を伝えたかったのかよくわからないまま読み終えてしまう。なので上記の哲学的な問いへの回答は期待できないが、こっちを先に読んでおくと少し理解しやすいかとは思う。

Posted byブクログ

2012/01/12

脳が見ているものが私達にとっての事実、意識の表層に現われないところでいろいろ行われている、という本。

Posted byブクログ