ミステリアス学園 の商品レビュー
ミステリアス学園ミステリ研究会、略して「ミスミス研」に入部した、松本清張の「砂の器」しか読んだことがない新人部員の湾田乱人(ワンダランド)くんが巻き込まれる、部員の連続不審死事件。 謎解きの部分より、ミスミス研の中で交わされる、ミステリの歴史や本格の定義、密室の分類、アリバイの分...
ミステリアス学園ミステリ研究会、略して「ミスミス研」に入部した、松本清張の「砂の器」しか読んだことがない新人部員の湾田乱人(ワンダランド)くんが巻き込まれる、部員の連続不審死事件。 謎解きの部分より、ミスミス研の中で交わされる、ミステリの歴史や本格の定義、密室の分類、アリバイの分類、ダイイング・メッセージの分類など、ミステリ談義が面白ろかった。 究極の完全犯罪として書かれているラストは、賛否両論あるだろうが、やや消化不良。 巻末の「本格ミステリ度MAP」「ミステリ作家実質デビュー年区分表」は貴重な資料 (図書館)
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初、鯨統一郎。当たり。久々にヒット。 メタミステリだね。こう云うのは大好き。ただ、少しオチにキレが足りないけど。 二転、三転ところころ結末が転がっていく。転がりすぎて読者を置いていく作品もあるが、これはそうではなかったかな。 抜粋。 「いいえ。ぼくは何もやっていません。た...
初、鯨統一郎。当たり。久々にヒット。 メタミステリだね。こう云うのは大好き。ただ、少しオチにキレが足りないけど。 二転、三転ところころ結末が転がっていく。転がりすぎて読者を置いていく作品もあるが、これはそうではなかったかな。 抜粋。 「いいえ。ぼくは何もやっていません。ただ、本格ミステリを好きになり始めただけですよ」 「本格ミステリ? なんだそれは」 「美しい物語です」 裏表紙にも抜き出されていた台詞。素敵過ぎる。 ただ、この会話も好きだけど、やっぱり、忠告文と最初の一行に煽られた。本屋で見かけて、ぺらってめくって、忠告文と最初の一行を読んですぐにレジに持っていたくらいに。 03.03.27
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短編集と見せかけた中編。全編を通して語られるミステリ談義はなかなか面白かったけれど、第5章辺りから「怪しい雲行き」になりはじめるのがまたたまらない(笑)
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ミステリについての分析、ミステリの歴史など、なかなかおもしろく勉強になった。 ミステリ論かと思って読んでいたら、この作品自体がミステリだった。 最初の方の次々事件が起こるあたりはおもしろかったけど、ラストは…うーん、どうだろう。
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普通の入れ子細工の作品でも結構 楽しめたと思うのですが、ラストの 話が少し(?)かな・・・ 鯨先生らしい面白い作品です!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あとがきで乾くるみが指摘しているようにこのパターンの犯人は既に使われてしまっている。それだけに読後感に驚きが少なかったのは事実。逆に推理小説論として読んでしまった方が面白いのかも。話が進むにつれてどんどん人が少なくなっていくのは「そして誰もいなくなった」的。挿絵の影の人姿はどこかで見たことがあるような、ないような。
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ミステリアス学園のミステリ研究会の7人の部員達が次々と死んでいく。意外な犯人とは? 一話完結の形ですが、入れ子のように次の話で前の話を部員の書いている小説として取り込んでいます。その中でミステリーの歴史や本格の定義などが語られているのですが、雑食の私としましてはそんなにジャン...
ミステリアス学園のミステリ研究会の7人の部員達が次々と死んでいく。意外な犯人とは? 一話完結の形ですが、入れ子のように次の話で前の話を部員の書いている小説として取り込んでいます。その中でミステリーの歴史や本格の定義などが語られているのですが、雑食の私としましてはそんなにジャンル分けにこだわらなくとも・・・と思ってしまうのです。 子どもの頃読んでいたのが、ホームズ派は本格マニアになりルパン派は冒険やサスペンスにも興味を持つというのは、なんだかそれっぽく感じられましたし、キャラ萌え(私的にはキャラ読みという表現を推奨)なんて言葉がちらりと出てきたのが嬉しかったです。 ただ、内容的には今一つ。本格を語るにはだいぶ寂しい中身でしたね。絶倫(?)部長が御老人って・・・特に最終話は「意外な犯人」と銘打っておきながらありきたりな手法でつまらなかったです。
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前半の一編一遍は謎の提示・解決とも面白く読めます。ミステリマニアならニヤリとしながら読めるんじゃないでしょうか。 私は偏ったマニアなので、半分くらいしかニヤリとできなかったんですけど。 全体の流れのラストは、読み始めてすぐに想像することができ、想像したラストがまんま出てきました...
前半の一編一遍は謎の提示・解決とも面白く読めます。ミステリマニアならニヤリとしながら読めるんじゃないでしょうか。 私は偏ったマニアなので、半分くらいしかニヤリとできなかったんですけど。 全体の流れのラストは、読み始めてすぐに想像することができ、想像したラストがまんま出てきましたね。 その点、推理小説としては、どんでんがえしがないつまらない作品かもしれない。 けど。 たぶんこの作品はそこに焦点があるわけではないのですよね。 本格を好きな人・本格を書いている人は、たいていのひとが「本格とはなにか」とか、「本格の意義」みたいなものを考えていて、何人かの人はそれを本にしている。東野圭吾の『名探偵の掟』とか。 それぞれ形はぜんぜん違うけど、これもそういう類の本なんじゃないかなあ。 だから、とらえかたは人それぞれ、ですよね。 わたしは本格、好きですよ。 本格はさー、ファンタジーだよね。本の中だけで、だからこそ許されるものだと思うんだけどな。ありえないシチュエーションも、推理のこねくりも、パズルも、あざやかな結末も。 それがいいんだってば! ところで、最後のほうに、作家図が載ってるんですよ。これ、けっこう面白いです。 自分がどこら辺の趣味なのかがわかりますよ。この本を読むような人はすでにわかってそうだけど。
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まるで、大学の講義のよう。「ミステリーとは何か」ということを学ぶことができるのが大きな特徴だろう。 ちょっと不思議な感じのするメタミステリー。 皆様が犯人になりませんように(笑)。。。
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ためになるミステリ講義があり、ミステリ初心者にはうってつけかな。ある程度読み込んでる人にも楽しめるのではなかろうか。しかしこの結末は好き嫌い分かれそう、というか実際分かれまくってるね。私はバイミステリ(というかただの節操なし)なので、楽しめたけれど。うーん、こういう考えは盲点だっ...
ためになるミステリ講義があり、ミステリ初心者にはうってつけかな。ある程度読み込んでる人にも楽しめるのではなかろうか。しかしこの結末は好き嫌い分かれそう、というか実際分かれまくってるね。私はバイミステリ(というかただの節操なし)なので、楽しめたけれど。うーん、こういう考えは盲点だったわ。カバー折り返しの言葉にもなるほど。私が犯人じゃなくって良かった(笑)。 ところで私の誕生日……初めて指紋が殺人事件の捜査に導入された日だったのですね。知らなかった~。
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