ヴァイブレータ の商品レビュー
セックスと溢れる言葉。自他の境の曖昧さの中でやっと生き延びている主人公が出逢ったのは、トラックの中で生きている男。トラックという巨大なバッテリーは、やさしさの溢れる場所だった…。
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主人公がなにいってるかまったくわからない。んだけどそれをカバーするほどのこの小説の(私にとってだけの)魅力!それは!岡部かっこいい!!!私も岡部に抱かれたいです。結構マジに。
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最初読んだ時はぐだぐだと書かれている、わかりにくい心理描写が読みにくかったんだけど、何回か読んでいたら「ここに書いてある事が理解できる!」と思うようになった。
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帯には「あなたのことがかいてある」とあるが、残念ながら僕のことは書いてなかった。面白かったか、と聞かれれば、面白いと答えるつもりだが…★物語はいたって単純。中学生のころから世間や世界との違和感を感じ始めた主人公は現在31才の売れっ子女性ライターであるが、その違和感は頂点にまで達し...
帯には「あなたのことがかいてある」とあるが、残念ながら僕のことは書いてなかった。面白かったか、と聞かれれば、面白いと答えるつもりだが…★物語はいたって単純。中学生のころから世間や世界との違和感を感じ始めた主人公は現在31才の売れっ子女性ライターであるが、その違和感は頂点にまで達しており、今や自我の崩壊の寸前にある。ある雪の日、彼女はコンビニで出会ったトラックの運ちゃんと知り合ってトラックでの旅(と運ちゃんとのセックス)で自分を取り戻していく、といったところでしょうか。★ 正直に言うと、一番気に入らなかったのは高橋源一郎の解説! 具体的に言うと、自我の外部との衝突によって主人公は自分の言語を失い、一連の出来事によって主人公は再び自分の言語を獲得する、という過程を日本近代文学の言語の崩壊と再生になぞらえていること。まとめると、1,言文一致体によって成立した近代の日本語は国民を啓蒙し、教育し、近代人(つまり国家に都合のいい人間)たらしめるためのものである。この言語を作り上げたのはなにより男性であり、権力者である。小説の主人公が自分の言葉を失っていくのは、近代の日本語がこのような性格を持つためである。さらに、このような問題を抱えているのは、彼女だけではない。近代の日本語散文は今や崩壊の時を迎えている。2,つまり作者が綴っていることばこそ、近代日本語崩壊の後をしょって立つことばであり、これは主人公が自分のことばを取り戻していく過程とパラレルである。★この小説が何故日本文学の未来をになわなければならないのか、僕には全然わからない。自分のことばを失う、言った先からことばが朽ちていく、という意識は沢山のひとが感じている切実な問題だと僕は思うが、それって日本語がそういう性質を持つからなのか? 運ちゃんと出会って主人公は自分のことばを幸運にも回復するが、日本語を革命的に作り替えてもやっぱり自分のことばはことばじゃない、って思う人いると思う。しかも100年以上前にホフマンスタールって作家も同じこと言ってるぞ。ドイツ語で(「チャンドス卿の手紙」)。ことばがリアリティを持たない、ものを掴みきれない、自分を的確に表現できる感じがしない、っていうのは世界中の文明社会にいきるひとの抱える問題なんじゃないのかなぁ。
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一人称な話の展開なので ちょっと苦手な人も多いかも・・ あっという間に読めてしまいますが これは・・どうかなぁ・・ 半分に分かれるところだね〜。 あたしは 好きだよ。
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