この人を見よ の商品レビュー
「なぜ私はこんなにも利発なのか」のような見出しからもわかるように自らを人類史上希有な、旧来思想の転覆者として語る自伝的文章。堂々とした文体が魅力的だが危険でもある。
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数年前から、超訳ニーチェがちょっとしたブームだけど、最初に手を出したのが本書。 阿部六郎訳で旧かなの新調文庫版。まだ平成になる前、世の中、バブルで浮かれてた。 バブルにも乗れない僕には、あまりにも強烈すぎた。
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ニーチェが発狂する1888年の前年の秋に書かれた。 題名のラテン語“Ecce homo”は新約聖書『ヨハネによる福音書』19章5節から引用されてる。 各章の表題が笑わせてくれる。 ◆なぜ私は、こんなにも賢いのか? ◆なぜ私は、こんなにも利発なのか? ◆なぜ私は、こ...
ニーチェが発狂する1888年の前年の秋に書かれた。 題名のラテン語“Ecce homo”は新約聖書『ヨハネによる福音書』19章5節から引用されてる。 各章の表題が笑わせてくれる。 ◆なぜ私は、こんなにも賢いのか? ◆なぜ私は、こんなにも利発なのか? ◆なぜ私は、こんなにも良い本を書くのか? ◆なぜ私は、一個の運命であるのか? もー、この表題見ただけで、好きになった。 だって、おかしい。 笑わせようとしてる? これを書いたとき、すでに狂い始めてたのでは?と考える人もいる。 でも、たしかに彼は「こんなにも良い本」を書いた。 彼の苦闘し続けた人生を、こんなふうに表現できるなんて! やっぱり、ただものじゃない。 人間をこえていこうとした。 ニーチェの本の中で特に好きなのは、『アンチ・クリスト』とこの本だ。
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初めて読了叶ったニーチェ。此の一冊から採ったなら 挫折も少なく済んだかも知れない。其の猛進ぶりについて 既に病的だとか事実に反する部分があるとか様々云われるようだが そんな訳で彼について全く無知で在ることが 此の読書には却って麗しく作用したらしい:純粋に其の思想のみに耳を傾けるこ...
初めて読了叶ったニーチェ。此の一冊から採ったなら 挫折も少なく済んだかも知れない。其の猛進ぶりについて 既に病的だとか事実に反する部分があるとか様々云われるようだが そんな訳で彼について全く無知で在ることが 此の読書には却って麗しく作用したらしい:純粋に其の思想のみに耳を傾けることが出来た。在ったのは 足頸括られ市中の真ん中に逆さ吊りされた眼にしか映じない景色。覚えある胸には決して過激でも反道徳的でも彼はなかろう。
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何をそんなに思いつめているのか、という印象しか受けない。彼は哲学者であるらしいが、詩人でもあり、狂人でもあろう。 たまにこういう哲学者が現れるのかな、とも思う。今までの哲学にすべて絶望して、罵っている。まあ、分からなくもないが、破滅的思考は身を滅ぼす。もっともこれは彼の最後の作品であるので、他を読んでみないことには彼への評価も断片的でしかない。
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ニーチェ自身がニーチェについて語る。書名の「この人」とはニーチェのことであり、当時世間から理解されることが少なかったニーチェが「(愚民ども)この私を(もっと)見よ!」と言っている。(笑) 「解説」を読むとこんなにも深淵な大望が記されているのかと思いをいたすが、普通に読んでいると随...
ニーチェ自身がニーチェについて語る。書名の「この人」とはニーチェのことであり、当時世間から理解されることが少なかったニーチェが「(愚民ども)この私を(もっと)見よ!」と言っている。(笑) 「解説」を読むとこんなにも深淵な大望が記されているのかと思いをいたすが、普通に読んでいると随所で笑いがこみあげてくる。(笑) 章立てをみると、 「なぜわたしはこんなに賢明なのか」 「なぜわたしはこんなに利発なのか」 「なぜわたしはこんなによい本を書くのか」 といった感じでこれだけでも抱腹ものだ。(笑) 「ひとにわたしのことを悪く思わせる技術を、どうしても身につけることができなかった」ニーチェさん。(笑)食べ物を通した比喩を記しているのかと思えば、本当に好きな食べ物の話を延々としているし・・・。(笑)「ドイツ人」や「キリスト教」へのねちねちと執念深く罵声を浴びせたりなど偏執ぶりもさることながら、数千年にわたる人類歴史のなかで最強の天才であるという自分自身への躁的誇大的な自画自賛を読んでいると、就寝前読書としては笑いがこみあげてしまい困ってしまう。(笑) ニーチェにとっては「ツァラトゥストラ」像は、辿りつくべき理想像なのですね。というか自分自身の仮託でしょうか。自身の概念であるディオニュソス的たらんとする思いだけはとっても強烈に伝わった。 余談だが、ギリシャ神ディオニュソスは別名バッカスで、ワインの神。酒を飲まなかったというニーチェだが、バッカス「好き」なところは同感する。(笑)
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ひゃっひゃー(・∀・) おもしろすぎたww 真剣に「なぜ私はこのように賢明なのか」 「なぜ私はこれほど利発なのか」 「なぜ私はこのようなよい本を書くのか」 電車の中で笑いをこらえるのに必死でした。 この1,2週間電車で乗り合わせたたくさんの人の中でまさか19歳の女の子がニーチェ...
ひゃっひゃー(・∀・) おもしろすぎたww 真剣に「なぜ私はこのように賢明なのか」 「なぜ私はこれほど利発なのか」 「なぜ私はこのようなよい本を書くのか」 電車の中で笑いをこらえるのに必死でした。 この1,2週間電車で乗り合わせたたくさんの人の中でまさか19歳の女の子がニーチェ読んでると思った人はいないだろう。 途中からの著書の解説は元の本を読んでないのでよく分からなかったけど、一貫してたのは ドイツ大っっっ嫌い!!ヽ(`д´)ノ 「飛びきりドイツ軽蔑者と見られることは私の野心でさえある」 どんだけ嫌うねん(笑) よくもここまで嫌いである理由を書けるなぁと感心するほどです。 ドイツ生まれがww こんな本は初めてですね。 文体といい主張といい、他にはない。 他にあったとしても気が触れてると無視されるだけです(^q^) いや~、刺激物だった。
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『なぜわたしはこんなに賢明なのか』、『なぜわたしはこんなに利発なのか』、『なぜわたしはこんなによい本を書くのか』など「なぜ~」シリーズと『ツァラトゥストラはかく語りき』、『善悪の彼岸』など各著書の解説文を収録した本。 この本でも人々のルサンチマンの温床となる「道徳」を捏造してきたキリスト教に矛先を向けて筆を揮っている。これを読むとニーチェがやたらとポジティヴ志向であることがよくわからない。 「出来のよい人間は、堅くもあるが、同時に弾力性をもってよいにおいのする木で彫られているということ、これがその目安である。」という一節を心に留めておきたい。
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とりあえず読み終わってよかった。挫折するかと思った。 ニーチェの自慢話です。「俺ってスゴクね?」と言っています。 読んでいてもかなり不愉快ですが、 でも何かある気がします。 だまされてるだけかもしれないけど。
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初めてのニーチェでしたが読み始めて絶対ニーチェとは友達になれないと思いました。自意識の高さ、プライドのあまりの高さ、、最初は辟易としました。が、このテンションの高さにだんだん押されてくる。ここまで言い切る力強い、狂気は引き付けるものがあります。
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