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ツァラトゥストラはこう言った(下) の商品レビュー

3.7

37件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

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理解出来なかった

名著との事で有るが、一回読んだだけでは理解できなかった。

岡博文

嘔き気をもよおしなが…

嘔き気をもよおしながらも、そういう人間たちに生の真の意味をつきつけずにはいられぬニーチェの使命感が、芸術的感動をともなってわれわれの魂をゆさぶるのである。

文庫OFF

2024/11/21

訳文を通して、原文自体が徹頭徹尾論理的に書かれている文章ではなくノリでガーッと書かれているように思われた。名著なので読まねばと思っていたが少し幻滅。例え話にすることで逆に分からなくなってる。過剰な難解さを後世の人々がもてはやした結果の遺物のようにも見えた。解説を読むと、聖書の表現...

訳文を通して、原文自体が徹頭徹尾論理的に書かれている文章ではなくノリでガーッと書かれているように思われた。名著なので読まねばと思っていたが少し幻滅。例え話にすることで逆に分からなくなってる。過剰な難解さを後世の人々がもてはやした結果の遺物のようにも見えた。解説を読むと、聖書の表現を多分にパロっていながら、神は死んだと主張するエッジの効いた内容になっている模様。ニーチェはその思想を筋の通ったものとして正確に伝えることを意図しているわけではなく、解釈の余地を残す芸術寄りの作品を残したかったように思えた。

Posted byブクログ

2024/10/20

Kindleにて読了 3.0 上と比べて一層分からんというのが正直なところ。 上では超人思想が主であり、自分の考えとも遠くはないところもかろうじてあったので自分なりに解釈できたのだろうが、下では永遠回帰という全くわからん思想を中心に論が展開していた(らしい)ので、理解が追いつかな...

Kindleにて読了 3.0 上と比べて一層分からんというのが正直なところ。 上では超人思想が主であり、自分の考えとも遠くはないところもかろうじてあったので自分なりに解釈できたのだろうが、下では永遠回帰という全くわからん思想を中心に論が展開していた(らしい)ので、理解が追いつかなかった。 相変わらずたまに出てくるかっこいい表現は好き笑笑

Posted byブクログ

2024/10/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

つづき。 主人公ツァラトゥストラが、さらに進化していく、そして最終的に自分の理想的な役割を人間との間で果たしうることになったのか…。 前半あまり民衆たちに受け入れられなかった部分が目立ちましたが、 少し出直したあとは、最終的に永遠回帰の教師ともいわれるまでになっていっているようです。 引き続きいろいろと独り言?説教?歌?で語られていまが、同時に、沈黙すること、通過すること、といった部分もあり。 肉欲、支配欲、我欲、という3つの悪、と言われるものについての述べられていますが、 無私な生き方を否定し、我欲を至福のものとしてたたえる者を肯定しているようです。 そして強調されているのは、自分の意志を持って判断すること、同情しないこと。 ___人間は容易に発見されない。ことに自分自身を発見するのは、最も困難だ。「精神」が「心」について嘘をつくことがしばしばある。こうしたことになるのも、重力の魔のしわざである。 だが、つぎのように言う者は、自分自身を発見したといえる。ー「これはわたしの善だ。これはわたしの悪だ」と。かれらはこう言うことによって、「万人に共通する善、万人に共通する悪」などと言うもぐらと小人を沈黙させた。(87) ___いい趣味でも、わるい趣味でもない。わたしの趣味なのだ。90 隣人を愛するのではなく、自分自身を愛する者。 最も遠い者に向けられたわたしの大いなる愛は命じる、「あなたの隣人をいたわるな!」と。人間は克服されなければならない或るものなのだ。…自分自身に命令することのできない者は、人に服従することになる。自分自身に命令できる者は少なくないが、かれらも自分自身に服従するまでにはなかなかなれない!(96-97) 意志することは、自由にすることだ。なぜなら意志することは、創造することだから。これが私の教えである。そして、あなたがたはただ創造するためにのみ、学ぶべきなのだ。(110) これまでの一神教の伝統的契約の世界観に対しては、新しい人間世界を打ち出しているのかと思います。そもそも契約の世界観が薄い日本人的には、永遠回帰のほうがなじみやすい気もしますが。 ___人間社会。これは一つの試みである。わたしはそう教える。ーひとつの長い時間をかけた探究。すなわち命令者を探し求めることである!… 社会は「契約」などではない!(121) 人類の未来をびやかす最大の危険は、「善くて義しい人」たちのもとにひそむ。彼らは、創造できない。創造する者をこそ最も憎む。古い価値をこわす者、破壊する者をーかれらは犯罪者と呼ぶ。(122-123) ___多くの原因を結び付けてわたしというものをつくりだしている結び目ーその結び目は、またわたしをつくりだすだろう!わたし自身も永遠回帰のなかのもろもろの原因のひとつとなっている。(139) 第4部は、さらに祖国や父の国ではなく、未来、こどもの国、漕ぎ出す勇気を奮い立たせる言葉が欠けられているように思います。 暗く深い生にある、自分にとっての永遠のよろこびを、見つけること。大事にすること。極めていくこと、感性に磨きをかけていくこと、そんなことをニーチェは考えていたのかなーと思いました。

Posted byブクログ

2024/06/28

超人思想は割と理解・共感できる部分が多かったが、永遠回帰はちょっとよく分からなかった。 演劇調で意外と読みやすく、詰まることは少ないのだが、内容の理解となると話は別になる奇妙な本という印象。 4部の2人の王や蛭、魔術師との掛け合いが個人的には好き。

Posted byブクログ

2024/01/29

メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1751932328853794949?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw

Posted byブクログ

2023/09/15

上下2冊読み終わったわけであるが、正直な感想としては何かを掴んだようであってもその何かは漫然としていて、結局よく分からなかったというのが正直な感想であった。ただし、氷上氏の解説もあってこの本の骨子は明瞭であると思う。つまりニーチェは、神が死んでニヒリズムが到来したこの現代において...

上下2冊読み終わったわけであるが、正直な感想としては何かを掴んだようであってもその何かは漫然としていて、結局よく分からなかったというのが正直な感想であった。ただし、氷上氏の解説もあってこの本の骨子は明瞭であると思う。つまりニーチェは、神が死んでニヒリズムが到来したこの現代において、容易にペシミズムに傾倒できるこの現代において、それでもなお生の肯定を力強く成し遂げようとしたのである。生の肯定のための中核概念として「永遠回帰」が措定された。つまり、「この生を無限回全く同じように繰り返されることを望むか?」の問いに「然り」と言うにはどうしたら良いのか、それが我々の考えるべき最も重要は命題であり、生の肯定の最上の手段となる。

Posted byブクログ

2023/04/01

ツァラトゥストラとは、新しい価値の創造者だ。 人々の精神を支配し、「汝なすべし」を強要する既存の価値観の否定者だ。 千年におよぶ価値に対して「われは欲する」と吼える、獅子の精神の体現者だ。 神や天国といった人間の妄想の産物から離脱し、ここに確かにある身体と大地を讃え、敬おうとする...

ツァラトゥストラとは、新しい価値の創造者だ。 人々の精神を支配し、「汝なすべし」を強要する既存の価値観の否定者だ。 千年におよぶ価値に対して「われは欲する」と吼える、獅子の精神の体現者だ。 神や天国といった人間の妄想の産物から離脱し、ここに確かにある身体と大地を讃え、敬おうとする者だ。 ツァラトゥストラが語るこの強烈な自己肯定、現実肯定は、今を生きる我々にも刺さる。 ありきたりな成功、社会が決めた常識、大衆からの承認に支配された我々の精神は、「われは欲する」と力強く吼えることを忘れてしまっているのではなかろうか。 ツァラトゥストラと一日を過ごし、その人生の完全な肯定に至る瞬間を体験した「最も醜い人間」は、驚嘆の中でこう言い放つ。 「このきょう一日にめぐりあえたために、——はじめてわたしは、自分がこれまで生きてきたことに満足した。(中略)『これが——人生というものであったのか?』わたしは死に向かって言おう。『よし!それならもう一度!』と。」 自分の人生を、そっくりそのまま繰り返してもいいと思えるほどの自己肯定。その実感を得ることが可能になるほどの、人生に対する深い愛情。そんな素晴らしい瞬間を味わうことこそが、人生を生きる意味である。 これこそが、ツァラトゥストラの口吻を借りてニーチェが語りたかった真髄ではないか。 燃えさかり、力強く旅立つツァラトゥストラを見送りながら、そんなことを考えた。

Posted byブクログ

2022/12/18

相変わらず難解な文章だったが、なんとか最後まで読破。第一章のリズムに慣れてきていたところなのに、第二章以降リズムを崩されて戸惑いがあった。 第一章までは超人に至る話であって、第二章からは永遠回帰がテーマとなっているそう。予備知識なく読んでしまったので、そんな事を知ったのは読み終わ...

相変わらず難解な文章だったが、なんとか最後まで読破。第一章のリズムに慣れてきていたところなのに、第二章以降リズムを崩されて戸惑いがあった。 第一章までは超人に至る話であって、第二章からは永遠回帰がテーマとなっているそう。予備知識なく読んでしまったので、そんな事を知ったのは読み終わって後書きを読んだ時だった。円環的に繰り返される生の中で、未来に希望を持つのではなく今を楽しもうではないか。要するにそういうことなんだろうか。それはとてもいい考えだ。そうありたい。うん。

Posted byブクログ