ジェローム神父 の商品レビュー
『ジェローム神父』本編は80ページ(それも、かなり抄訳してますね)くらいしかないのに、会田誠さんの絵をふんだんに使って、ここまで豪華にした本もなかなかないでしょう。正直、これで2000円は高すぎる気もしますが、私はその贅沢な感じがまさにサドの小説の気性にぴったりな気がして、かなり...
『ジェローム神父』本編は80ページ(それも、かなり抄訳してますね)くらいしかないのに、会田誠さんの絵をふんだんに使って、ここまで豪華にした本もなかなかないでしょう。正直、これで2000円は高すぎる気もしますが、私はその贅沢な感じがまさにサドの小説の気性にぴったりな気がして、かなり気に入っている一冊でもあります。『悪徳の栄え』もそうですが、サドの小説はめちゃめちゃ豪華な装丁の施された本にして、いかにも大義そうに重たいページをめくって読み耽りたいですよね。本書は少なからずもそんな私の願望を叶えてくれたので、値段には目をつぶることにするのです。
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日本の犯罪も目じゃないくらい邪悪な世界が展開されている。 バタイユレベルの倫理破壊。さすが、サドという感じ。 本来不愉快だし、自分が当事者になったら、ということを想像すると吐き気を催すのは200%確実なのに、振り切っているからだろうか、支持したくなるのはなぜなのだろう。
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読了感はただただ吐き気をもよおすほどの憎悪のみです。普通の人は読まない方がいいと思いますが、SM好きなどたまらない人にはたまらない一冊だと思われます。 九州大学 ニックネーム:稲生平八郎
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
中途半端なギャグマンガ読むより安定して面白い予定調和。みんな勘違いしてるからちゃんとよんだほうがいいとおもうんですけど。もうどこまでいっても、面白いっていうか安心感って言うかおもしろいっていうか。あの、にーっってなるあの悪さがもう紙の上では自由に動き回っていて、楽しくてたまらん。さらにさらに封建制ってすごい。封建制のためにひっこしてお金払って領主の資格を得られる。当時はやったもんがちかとおもうようなことが20世紀にはギャグ。このころの本当が心配になるくらいわたしのバスチーユ牢獄時代はあっぱっぱーですごそう。人間って弱い生き物だ。
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会田誠の作品を挿絵として使っているが、もっと挿絵として適当な画があったのではないのか。しかしまあ美味ちゃんの絵みたいなのは見つからないか。 簡単に読めるが内容のボリュームに比して値段は少し高い。マルキ・ド・サドの愛読者か会田誠のファンなら買ってもいいだろう。
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[要旨] 可憐な少女たちを待ち受ける終わりなき姦計。食人猟奇ミステリー「羊たちの沈黙」「ハンニバル」を凌ぐ倒錯世界を、犯罪者の視点から執拗に描きつづけた悪の哲学者サド。読者の脳を攪乱するそのディープな悪徳の味が、異端作家・渋沢龍彦のマッドな文章と現代アート界を震撼させる幻想画家・...
[要旨] 可憐な少女たちを待ち受ける終わりなき姦計。食人猟奇ミステリー「羊たちの沈黙」「ハンニバル」を凌ぐ倒錯世界を、犯罪者の視点から執拗に描きつづけた悪の哲学者サド。読者の脳を攪乱するそのディープな悪徳の味が、異端作家・渋沢龍彦のマッドな文章と現代アート界を震撼させる幻想画家・会田誠の絵巻で甦る、渋沢=サド少女小説衝撃の復権!渋谷の闇のむこうにあるという、少女たちの逆ユートピアとは。
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この本の魅力は、小説としての官能美、描写の繊細さ・巧妙さでは全く無い、ということをまず明示しておきたい。 会田誠(本書の表紙・挿絵の画家)の存在を知り、此の本を知るに至ったのだが、ふんだんに挿絵が使われて居るのは、画集としての価値もあると言えるだろう。 何より此の本の中で、会田誠...
この本の魅力は、小説としての官能美、描写の繊細さ・巧妙さでは全く無い、ということをまず明示しておきたい。 会田誠(本書の表紙・挿絵の画家)の存在を知り、此の本を知るに至ったのだが、ふんだんに挿絵が使われて居るのは、画集としての価値もあると言えるだろう。 何より此の本の中で、会田誠の奇抜な倒錯的な絵を使う、というもの―謂わば本文に直接的な関連性が無いのだ。―は、それ故に歪曲された世界、究極のエロシティズムを感じさせる。 何より此の本の魅力は、訳の澁澤龍彦の哲学だと言える。会話、思考、を哲学的に語る。既存の道徳を覆す、定説を見事なまでに一蹴する、―その聞けば尤もだと感服せずには居られない、人間の欲望を自然物として眺める、その視野の鋭さ、広大さ、が、定説に付加、理屈を並べたて、難解語や造語を使った哲学書なぞよりも、ずっと魅力あるものだと思う。 ただ、やはり一冊の小説として、官能美を求めて居た為、その辺は残念に思った、のだが。
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読みたい、読みたいと思っていましたが、いつも行く古本屋で目に飛び込んできた! SMとは相互扶助だと思っていましたが、全く間違っておりました。 なんでしょうか。会田誠さんの挿絵と相まって素晴らしい倒錯の世界が広がります。 電車の中でビクビクしながら読みましたw
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