村上春樹全作品 1990~2000(2) の商品レビュー
「蜂蜜パイ」の話が好きだな。 そして、かえるくん、東京を救ってくれてありがとう。 日々、誰か知らない普通の人の善意と好意と想像力に生かされてると思った。
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久しぶりに村上春樹を読みたくなったけど、何から手をつけていいかわからず、とりあえず図書館で全集の中からこれを選択。 昔と今と、読後感がやっぱりちがうものなのね。 太宰治や芥川龍之介、チューホフなんかは、今も昔も読後感変わらないんだけど、その差はなんなのかしら?
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この小説には二分された世界が存在する。それは、こちら側の世界とあちら側の世界として表現される。主人公はこの物語に深く関与することはなく、すみれとミュウがこちらの世界で自分の中の一部を失ってしまい、ギリシアの島でどう自分たちを捉え直していくかを客観的に追っているにすぎない。すみれ...
この小説には二分された世界が存在する。それは、こちら側の世界とあちら側の世界として表現される。主人公はこの物語に深く関与することはなく、すみれとミュウがこちらの世界で自分の中の一部を失ってしまい、ギリシアの島でどう自分たちを捉え直していくかを客観的に追っているにすぎない。すみれの自分を整理できていない気持ちと脆くも自分の一部があちらの世界に行ってしまったためにぽっかりと抜け落ちてしまい、途方に暮れる気持ちはなぜか理解できる部分があった。 とは言ってみたものの、実際にはこの作品はあまり共感できなかった、というのが本音である。すみれとミュウがレズビアンだから気持ちがうまく理解できないといった表面的なことだけでなく、自分なりに作品を受け取ることがうまくできなかった。つまり、ヒトコトで言えば、よくわかんなかった、ということである。 どこかの書評(たぶん通販サイトとかのレビュー)に、色々な解釈はできるが、あえて違った見方をするならば、この作品にはむしろ意味なんてないんじゃないか、というものがあった。様々な読者がそれぞれの受け取りかたをして感じることはあると思うが、そうしていろんな意見を言い合っているのを、憶測を巡らせているのを、筆者はそんなに内容に意味なんてないのにまぁ色々と解釈がでてくるもんだなと楽しんでいるのではないか。 ちょっと何もかも放り投げてしまった感じの考え方ではあるが、今回この『スプートニクの恋人』を読んで思ったのはこの感覚に近かった。 ちなみに、すみれとミュウが滞在したギリシアのレスボス島はレズビアンの発祥の地らしい。古代ギリシアの女流詩人サッフォーが教え子と友愛関係を結んだ地であり、レスボス島がレズビアン、サッフォーが女性同士の愛を示すサフィズムの語源になっているようだ。
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村上春樹の全作品 第2巻 は、国境の南、太陽の西 と スプートニクの恋人いずれも中編小説として、いろいろな経過から中篇としてまとまったようで、またまたあとがきを楽しく読みました。いま第3巻をのんびり読書中。
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数年に一度は必ず読み返す村上作品の一つ。どちらも「中編小説」に分類されるのだけど、長編ほど構えず、短編ほどすり抜けずに心に留まる世界観というか。このくらいの長さで読む村上ワールドが一番私は心地いいです。文庫本には(多分)ない、春樹氏から語られる解題が付いてるのがいい所。
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国境の南、太陽の西:すべての意味でねじまき鳥の対。一緒に読むと色々皮肉でいい。 スプートニクの恋人:これはいい難解
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国境の南…は読んでから時間が空いてしまったためあまり覚えてませんが、悪くは無かったと思います。スプートニク…はいつものごとく途中まで読むと一気に読みたくなる感じでしたね。
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海外で人気の高い『国境の南、太陽の西』、1999年に刊行された『スプートニクの恋人』という2作の長篇。巻末に長い書下ろしエッセイで自作とその周辺を描く。。「解題」の内容は、現在の視点から作者自身が作品を振り返り、当時の執筆中のエピソードや何故この作品を書こうと思ったか、現在この作...
海外で人気の高い『国境の南、太陽の西』、1999年に刊行された『スプートニクの恋人』という2作の長篇。巻末に長い書下ろしエッセイで自作とその周辺を描く。。「解題」の内容は、現在の視点から作者自身が作品を振り返り、当時の執筆中のエピソードや何故この作品を書こうと思ったか、現在この作品に対して何を思うか、といったことが書かれている
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