ハゴロモ の商品レビュー
2022.01.18読了。 今年4冊目。 子供は、楽しくて落ち着いたものが大好きなんだよ、 でもお母さんたちは、その反対の人が多いの。
Posted by
優しいお話だった。 去年すっごく忙しくって、一月はちょっとゆったり出来るからと思って読んだ。忙しい時に読まなくてよかった。お話がゆったり進んでいって、今の自分にとってもしっくりきて心あったまるお話でした。
Posted by
心にじわりと来る話だった。言葉選びも相まって、全体をどこか寂しく、それでいて優しい空気が包み込んでいて、情感に訴えかけてくる。とりわけ情景描写が好みで、田舎の街の感じとか、冬のぴりっと澄んだ空気みたいな、自分が良いと感じる感覚を想起させられた。 理路整然としている訳ではないが...
心にじわりと来る話だった。言葉選びも相まって、全体をどこか寂しく、それでいて優しい空気が包み込んでいて、情感に訴えかけてくる。とりわけ情景描写が好みで、田舎の街の感じとか、冬のぴりっと澄んだ空気みたいな、自分が良いと感じる感覚を想起させられた。 理路整然としている訳ではないが、そこはすきずきだろう。物語の構成よりも、醸し出す空気や心の動きを味わうような小説だった。 個人的な難点としては、やや読みにくさを感じたところ。難しい文章ではないけれど、曖昧で独特な比喩表現が言い募るように多用されていて、分かりにくさを覚えた。詩的な文体は好みだが、却ってピントがぼけてしまっているような気がした。とは言え、この文体が作品全体の雰囲気作りに大きく貢献しているのだろうことは、疑いようがなく...。 台詞についても、口語と文語がまざっていたり、そうは言わないだろうという言い回しが多かったり、ちょっと突っかかった。 私的には表現のくどさを感じた一方で、じわじわと感情を動かされる小説だった。文字が大きかったため、一時間少しで一気に読み切った。
Posted by
アムリタのような主人公の個性の強さはないが、タイトルのようにみな優しくふんわり包みこむ気性の人たちのストーリーでじんわりと癒された。 私自身、田舎出身なので自然の有無を言わせない力やそれに癒される過程には共感でき、懐かしく思った。
Posted by
夢の中と現実で繋がっている空想的な世界観がすごい好きだった。出てくる登場人物も闇をかかえながらも他の人に支えられながら生きていて良かった。バスターミナルの神様(みつるくんのおばあちゃん)みたいに人に優しくできる人に私もなりたい。故郷っていいな。
Posted by
身体の底に自然を宿しているニンゲンはスケールが違う。ありきたりに傷ついても立ち直りに勢いがある。生まれ育った場所って大切。
Posted by
カッパのところと、サッポロ一番のところと、るみちゃんが好きだ。26歳で人生が終わることなんてないよ、ほたるちゃん。ほたるは新しい恋を見付けて人生を謳歌する。でも、恋だけが人生でもない。明日があるから生きていけるのか、生きるから明日があるのか、吉本ばななの作品は少しだけ明日が見える...
カッパのところと、サッポロ一番のところと、るみちゃんが好きだ。26歳で人生が終わることなんてないよ、ほたるちゃん。ほたるは新しい恋を見付けて人生を謳歌する。でも、恋だけが人生でもない。明日があるから生きていけるのか、生きるから明日があるのか、吉本ばななの作品は少しだけ明日が見える気がする。
Posted by
図書館で借りた本。 川につつまれた現実的なおとぎ話のようなお話。苦しい時、家族が病を患っている時に思い出して読みたい。
Posted by
ファンタジー要素の入った青春小説というか、不思議な世界を感じつつ現実世界を見つめていくようなストーリー。 ちょうど何とも言えないモヤモヤと落ち着かない気分の時に何気なく手に取った。 偶然か、必然か、その時の私になピッタリで、読み終えた時には何となく心がほぐれていた。 そんな小説...
ファンタジー要素の入った青春小説というか、不思議な世界を感じつつ現実世界を見つめていくようなストーリー。 ちょうど何とも言えないモヤモヤと落ち着かない気分の時に何気なく手に取った。 偶然か、必然か、その時の私になピッタリで、読み終えた時には何となく心がほぐれていた。 そんな小説。 by副社長
Posted by
発売当時(13年前)読んだきりだったのを再読。装丁がとても素敵な本。 癒しの小説、という表現がぴったり。 8年にも及ぶ交際のあと不倫相手と半ば捨てられるかたちで別れた主人公のほたるが、東京から北国にある地元に束の間戻ることを決める。 祖母が営む風変わりな喫茶店を手伝いながら、田...
発売当時(13年前)読んだきりだったのを再読。装丁がとても素敵な本。 癒しの小説、という表現がぴったり。 8年にも及ぶ交際のあと不倫相手と半ば捨てられるかたちで別れた主人公のほたるが、東京から北国にある地元に束の間戻ることを決める。 祖母が営む風変わりな喫茶店を手伝いながら、田舎のゆるやかな暮らしのなかで、かつての知人や新しく出逢った人々の優しさに触れ、擦りきれた心を徐々に癒していく。 よしもとばななさんの小説らしく、“死”というものがすぐ側にあって、しかもそれはとてもむごい形で亡くなっていて、残された人の悲しみはいつまで経っても完全に消えることはない。 そこで傷つき立ち上がれないままでいる人に触れることで、主人公も自分の傷に向き合う。 出逢いの奇跡とか、不思議な力とか、信じない人にしてみたらまったくの眉唾物だろうけど、人間の勘だとか縁というものは科学だけでは解き明かせない力を秘めているものだと私は思っていて、この小説にはまさしくそういったものがたくさん詰まっている。 回復する力というのは偉大だ。 人の優しさだけではなく、時間の経過だけでもなく、その人の回復力だけでもない。すべての要素が絡み合って、徐々に自分を取り戻していく。 その時間はまさに“ハゴロモ”みたい。 5年前の自分に読ませてやりたい。笑 ほたると、るみちゃんという友だちでもなく家族でもない特別な関係がとても素敵だと思った。かけがえのない縁というのはこういうものではないか、って。 よしもとばななさんの小説を読むと、こういう間柄って羨ましいなぁと大抵思う。
Posted by