目からウロコの文化人類学入門 の商品レビュー
自分の見ている世界がどれだけ小さいものか、に気づかされる1冊。国際化、情報化が進んだ現代においては、多様なものの見方をすることが非常に重要。そして「文化」のおかげで人類は生き延びてこれたことを実感。
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「わたし」という人間の価値観はどこから来ているのか? ルールとか常識とか、いろいろめんどくさいなぁ・・・。と思っている方におすすめの一冊。 多様な考え方とは?を気軽に学べます。
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【生き方、生活を考える】 A.自分の生き方、生活を考えるには、出来るだけ多くの例を知ることが必要。というのは、存在自体を知らないものに憧れるわけはないからだ。 B.実は植物学では、野菜と果物などという分類はなく、何が野菜か果物かは、各文化が独自に決めている。 C.縮み思考の...
【生き方、生活を考える】 A.自分の生き方、生活を考えるには、出来るだけ多くの例を知ることが必要。というのは、存在自体を知らないものに憧れるわけはないからだ。 B.実は植物学では、野菜と果物などという分類はなく、何が野菜か果物かは、各文化が独自に決めている。 C.縮み思考の日本人:大きなものこそ強い、というアメリカ文化に対して、日本では、一寸法師のように小さいものの中に巨大な力がこめられている。 D.羞恥心は本能で、どの民族も同じ、と考えがちだが、身体のどこが恥ずかしく、隠すべきかは、実は文化によって異なるのだ。
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文化人類学といったら、アウストラロピテクスやクロマニョン人といった化石人類の研究だというイメージを持っている私。 おそらくは恩師がアンソロポロジーで化石を専門にしていたからですが、前史・古代に限らずもっと広範囲に渡る学問だと自分自身に理解させるために読みました。 人間探検というサ...
文化人類学といったら、アウストラロピテクスやクロマニョン人といった化石人類の研究だというイメージを持っている私。 おそらくは恩師がアンソロポロジーで化石を専門にしていたからですが、前史・古代に限らずもっと広範囲に渡る学問だと自分自身に理解させるために読みました。 人間探検というサブタイトルが気になります。 著者は文化人類学というと「マスコミでおなじみ、奥地の未開民族の奇妙な習慣を調べる学問」だと思われがちだと述べます。 もともと未開民族の研究から始まった学問ながら、それ以外の調査対象についても紹介しています。 たとえば、同じアジア人でも、日本と韓国の家は作りがかなり違うとのこと。 一見よく似ていながら、日本の伝統的住居は風通しのよい木造住宅で、韓国の家にはオンドルがあります。 日本人は暑さ、朝鮮半島の人は寒さを、生きていく上でより重大な阻害要因としたことによる違いだそうです。 大阪、京都には、2001年まで逆さ路線図があったそうです。 地下から大阪を見上げた形で描かれており、自分中心に見られるけれど、慣れていない東京の人は逆方向に行ってしまうのだとか。 私も、説明だけではどんなものか想像できません。 東京では、地図は場所にかかわらず、ほとんどが上空から見た形なので、同じ日本人でも、都市空間の認識方が違っていると指摘されていました。 また、明治天皇が洋風文化を率先して取り入れたことは知っていましたが、あのおなじみの顔は明治政府によって作られたものだということは知りませんでした。 堂々とした風格の、欧米人風の顔つき。 実際とは異なった肖像画なのだそうです。 たしかに、天皇家はプレーンな日本顔ですから、明治天皇だけあんなに濃い顔をしていたというのも言われてみれば変ですね。 それも文明開化を見越してのアピールだったとのこと。 天皇の顔つきまで開化推進のプロパガンダに使われていたとは。 天皇ご本人は、了解されたとはいえ複雑な思いだったことでしょう。 日本と海外との比較では、日本では一日は夜明けとともに始まりますが、ジャワ、スマトラでは一日は日没とともに始まるとのこと。 インドネシアでは、一日二日ではなく、一夜二夜と夜で数えるそうです。 涼しい夜こそが重要だからというのがその理由だとのこと。 日本人も、夜を安全に過ごすことが重要な旅行の場合は2泊3日など夜から数えるとの指摘に、なるほどと思いました。 なぜ、この表現では夜を先に言うのか、かねがね不思議に思っていたからです。 文化人類学というよりは異文化比較のような内容。 両者は重なるところが多い学問なのかもしれません。 海外の例では、ニュージーランドが引き合いに出されてばかりだというのが気になりました。 著者の専門領域なのかもしれませんが、報告書ではなく書籍として広範な内容を語る以上、もう少し地域の幅をもたせた例がほしかったと思いました。 思ったよりもとっつきやすい文化人類学。ほかの本も読めそうです。
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※このレビューにはネタバレを含みます
[読んだ理由]================== 職場の先輩が紹介してたので。 [読んだ後の感想]============== 気候や時代などの環境に応じて、様々な文化が生まれ、そして変化していく。文化が変われば価値観を測る尺度も変わる。自らの尺度が唯一絶対のものだと思わない様にしよう。そして、そして尺度や文化の違いから、背景となる環境の違いにも考えが及ぶのが国際人。美人観や清潔観とか、具体例が面白い。 養子(?) ・文化は人間が自己防衛のために築いたもの。 防衛する対象は環境により異なる。故に環境が異なれば文化も異なる。 ・様々な価値の基準は、文化によって異なる。 ・異なるが、基本的原理は共通している価値もある。 ・文化が異なれば価値観も変わるのだから、自分の価値観が全てだと知っておくことは国際化社会の中で有利。 [備忘録]====================== ■第一章:人間探検の学・文化人類学 文化人類学:文化(人々が創りだしたもの)を調べ、その背後に有る倫理、価値観を探求し、社会、文化、そして人々の理解を目指す。更に処分か、民族を比較し、人間とは何かの考察をも目指す。 有用性: ・異文化に学べる。自国の文化では当たり前でも異文化では全く異なる事例を知ることは、社会の風通しを良くする。自分を知り、人生を気楽に生きることにもつながる。 ・国際化が進む中、世界中のいろいろな人々、文化を知っている事自体役に立つ。文化間の相対的味方を知った人が、国際化時代にサバイバルできる。 ■第二章:文化という大発明 文化:人が知能によって、脅威に対抗し、生存を維持する手段として作り上げたもの。文化により人は長生きできるようになった。 ■第三章:文化の作られ方 文化は構造を持つ。それぞれの要素が結びついて、全体でひとつの文化が出来上がっている。 文化の統合原理・型:何を目指して文化の構造を組み立てるか。 異文化同士でも、その統合原理は共通することもある。終結恐怖、序列化文化、縮み志向。 ■第四章:環境と文化の関係 文化は環境が決める。熱帯に住む民族が防寒着を作ることはありえない。宗教も環境により左右される。発酵が難しい気候条件の文化では酒は発明されない。 日本では暑さ、韓国では寒さに重点を置く文化。日中が暑い気候下では、一日の始まりの基準は夜になる。 ■第五章:人の文化と行動 文化は頭の省エネルギーを可能にするもの:文化によって決められた通りに対応してさえいれば、考える必要も無くことはスムーズに、予測通り運ぶ。 ■第六章:人は色をどう見ているのか 色を明度、彩度、色相の3基準で分類する体系は必ずしも普遍的なものではない。乾湿や植物の成長、成熟過程に関連する分類も有る。各文化は、色の分類においても、人々が生きていく上で重要な関心事に基づいて色を独自に読み取り、分類を決定している。 ■第七章:人は音をどう聞いているのか ■第八章:食、味覚と文化 有る生き物を食べるということは、そのいきものの体が自らの身体の中に入り、体の一部になることだ。ところで体は、自らのアイデンティティの基礎だが、その身体に他の生物の身体が入り込むことは、自らのアイデンティティを不明確にする。アイデンティティを不明確にするのは、自らに近いものだから、植物よりも動物、動物でも哺乳類、さらに犬、猫、猿と、人に近くなるほどタブーが強くなる。 ■第九章:なぜ美しい風景は美しいのか 私達は生まれながらに美しい風景を美しいと思うわけではない。美しい風景は文化によって決定され、学習されることによって、初めて美しい風景として認識される。 ■第十章:なぜ美人は美人なのか 美人は文化が決める:権力者、軍部、経済状況、メディア。 文化が変われば美人の尺度も変わる。世界一の美人など選びようがない。 ■第十一章:不潔、清潔とは何か 汚いもの:身体の境界を曖昧にするもの ■第十二章:正常、異常とは何か ■第十三章:国際化と民族のアイデンティティ 自分、自分たちが日本人だと思っていられるのは、身体的特等ではなく、同じ日本文化を共有しているからに他ならない。民族としてのアイデンティティは文化の共有が支えているのである。 ■第十四章:共生の時代を上手に生きる そもそも、民族的アイデンティティは誰にも、絶対的に必要な物と言い切れるだろうか。 ■第十五章:国際化の中で日本文化を考える ■第十六章:フィールドワークという人間探検 ■第十七章:フィールドワークのテクニック
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内容は文化人類学をこれから学ぶ人用のホント入門書。 世界の様々な文化の例なんかも書かれていておもしろいのですらーっ と読めちゃいます。 またフィールドワークの実践にも簡単に触れているので、まさにこれ から勉強する方向き。 と、入門書とは言え、国際化の進むこの時代に自文化と他文化を...
内容は文化人類学をこれから学ぶ人用のホント入門書。 世界の様々な文化の例なんかも書かれていておもしろいのですらーっ と読めちゃいます。 またフィールドワークの実践にも簡単に触れているので、まさにこれ から勉強する方向き。 と、入門書とは言え、国際化の進むこの時代に自文化と他文化をどう 捉えて生きていくか、また多文化を知る(理解する)ことの重要性が とても伝わってきました。
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「自分達の文化・価値観を良いもの正しいものと信じることは極めて当然のことで もしそうでなければ価値尺度を失い生きていく事は困難になってしまう。 しかし自文化を基準に異文化を判定すると多くの場合異文化のほうがおかしい、 間違っている。さらには遅れている、野蛮だと言った批判になってし...
「自分達の文化・価値観を良いもの正しいものと信じることは極めて当然のことで もしそうでなければ価値尺度を失い生きていく事は困難になってしまう。 しかし自文化を基準に異文化を判定すると多くの場合異文化のほうがおかしい、 間違っている。さらには遅れている、野蛮だと言った批判になってしまう。 ・・・諸民族が自分達の文化を尺度に異文化を評価することしか出来ないなら 対立・戦争が絶えない世界になってしまう。」 「周囲が当然としてる尺度が絶対と思い込んでしまうと それから外れていることは救いよう無く絶望的で悲しいことに思えてしまう。 しかし時空間に視野を広げてみるとそれほど絶対的ではないことが分かる。」 文化人類学について解かり易く解説した本。 犬が“ワンワン”と吠えるのも、汚物が汚いと感じるのも、痩せている人が美しい・富士の風景が 素晴らしいと感じるのも全てそう言った基準を学ばされたからそう思うだけであり、 それらは真理や本能などでなく後天的である。 文化とは頭の省エネや境界線の明確化、更にはアイデンティティの確立と言った意義を持つが それは単一でなく国や民族、地域毎に変わるものである。 そのことを知っていれば他者との対立や自己否定を避けられるであろう。
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