セカンド・ショット の商品レビュー
川島誠で一番印象に残っている短編集。 大学生の時に僅か十数ページの短編「電話がなっている」で、3日間ご飯が食べられなくなった思い出深い一冊。淡々としているようで、がっと飲み込まれるような筆致には恐怖すら覚える程。ホラーよりも怖い青春小説、個人的には。 10年位前に読んだ時は若干...
川島誠で一番印象に残っている短編集。 大学生の時に僅か十数ページの短編「電話がなっている」で、3日間ご飯が食べられなくなった思い出深い一冊。淡々としているようで、がっと飲み込まれるような筆致には恐怖すら覚える程。ホラーよりも怖い青春小説、個人的には。 10年位前に読んだ時は若干トラウマだったけれど、今ならそれ位揺さぶられた方が人生にとっては良いのかなって変わってきた。問題作みたいな名作。
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少年は必死に生きていて悩んで悩んで悩んで性の衝動に耐えられなくとも必死に生きている。それだけで生きる価値はあるし、美しい。
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短編集。 この著者の作品で、「800」という作品を以前読んで、今回この作品を手にした。 やはりこの人はスポーツ小説の描写が上手いと思う。表題にもなっている「セカンド・ショット」が1番良かった。
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少年時代の美しさと残酷さを突き放したタッチで描写し続ける川島誠の短編集。一応すべて児童文学として書かれており、また一編一編が短いので割と読み易い。しかしその一編一編の印象はきっと読者の脳裏に強く刻みつけられるだろう。 本書に収録されている9編の短編のうち、やはり最も衝撃的...
少年時代の美しさと残酷さを突き放したタッチで描写し続ける川島誠の短編集。一応すべて児童文学として書かれており、また一編一編が短いので割と読み易い。しかしその一編一編の印象はきっと読者の脳裏に強く刻みつけられるだろう。 本書に収録されている9編の短編のうち、やはり最も衝撃的なのは3番目に収録されている「電話がなっている」だろうか。 <電話がなっている。君からだ。だけど、ぼくは、受話器をとることができない。いまのぼくには、君と話をする資格なんてない―> たった13ページのこの小説は、読後、あなたの感情を強烈に揺さぶるだろう。話が短いだけに詳しく説明しようとするとネタバレになってしまうのだが、そのラストは知る人ぞ知る“幻の名作”と呼ばれるくらいだ。 実は、この短編が読書界でここまで伝説的な語り草になっているのは、かつて《きょうはこの本読みたいな》という子供向けのアンソロジー・シリーズの1冊『だれかを好きになった日に読む本』(偕成社/1990年)に収録された事が大きいと思われれる。脳天気なタイトルにほんわか系の表紙でいかにも幸せいっぱいなこの本を手にとった多くのいたいけな子供たちに、「電話が…」は精神的にものすごいトラウマを残しただろう。 ありふれた、でも大切な初恋の思い出が迎える衝撃の結末は、児童文学の殻をまといながらも強力な破壊力を持っている。 実際この本で「電話が…」のインパクトにやられた本好きの子共は多かったらしく、ネットで検索するとザクザクその類の感想文が見つかる。 しかし、僕は個人的にはこの物語を子供時代に読みたかった。大人が読んでも十分に驚嘆させられるが、もっと子供の頃に触れていたら僕の精神形成に大きな影響を与えていたはずだ。 何だかんだ言っても子供の心は大人のより柔軟だ。激烈なショックを受けても自分の力で吸収してしまう。大人の心の方がよっぽど簡単に折れてしまうだろう。 子供だからって遠慮せずに描写していった方がいい。 本書には他にも「サドゥン・デス」「田舎生活(カントリー・ライフ)」「今朝、ぼくは新聞を読んだ」「セカンド・ショット」「悲しみの池、歓びの波」「ぼく、歯医者になんかならないよ」「セビージャ」「消える。」を収録。それぞれ子供たちの衝動や性、汚さや繊細さが見事に描き出している。 人間の善の部分と闇の部分はなるべく早いうちに飲みこんでいた方がいいのかも知れない。少年たちの残酷さにはその耐性が備わっているのかも知れない。川島誠は寡黙ながらそれを的確に伝えようとしているのかも知れない。
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男の子目線のお話の短編集だったが、個人的に良かったのは「電話がなっている」。 徐々に違和感がクリアになっていく感じが面白かった。 しかしなんだか苦手だったかも。 いまいち感情移入もできず、淡々と読み終えた感じだった。
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「電話がなっている」の衝撃は半端じゃない、頭をがつんと殴られたような。でもそれを追い掛けて涙まで出るのがこの小説のすごいところです。しかも短編。私の感涙最短記録です。
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『電話がなっている』という話は衝撃的だった。 決して長くはない文章の中に、涙腺を崩壊させるだけの想いが詰まってる気がした本。
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読始:2009,3,11 読了:2009,3,12 書き下ろしを含む文庫オリジナル短編集。思春期の少年の心の内を描いたここのつの作品 うーん…どれ一つ共感できる作品がなかったから好みの一冊とは言えないかな 唯一の書き下ろしだった「セビージャ」が一番よかったか?これも途中まではよかったが…って感じ おそらくどれも結末が弱い、微妙であるが故にそう感じたのかも まぁscubaの合宿中で集中して読めてなかったってのが大きいかも ★2〜3
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今、『春のめざめ』っていうのを劇団四季で宣伝してるけど、そんな感じの内容でしょうか(笑) それと、男の子目線なので正直よくわかりませんでした。 雑誌ファウストに投稿される作品に、心理描写が似ているものもあったような。
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普通の青春小説じゃなくて、「えっそうくるの?」ってゆー展開があったりするのが川島さん流なんですかね。とりあえず、楽しませてもらいました。
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