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戦時下日本のドイツ人たち の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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太平洋戦争期において…

太平洋戦争期において、日本在住の外国人たちはスパイ等々の嫌疑をかけられるなどの苦難にあったが、友邦国であるドイツの人々はどうであったか。貴重な情報から彼らの戦時下においての暮らしぶりを明らかにした一冊。

文庫OFF

2017/01/14
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※このレビューにはネタバレを含みます

第二次世界大戦時、日本に最も多数住んでいた白人はドイツ人であった。大部分が民間人であった彼らからのリサーチを通じ、第二次世界大戦時の日本の様子を叙述したもの。多数のドイツ人の肉声をそのまま叙述しようとしており、やや冗長。反面、戦時下の暮らしはやや踏み込み不足で、隔靴掻痒の感あり(ただし、記憶が風化している可能性は高いが)。逆に、「第3章 歴史を体験する」はなかなかのもの。特に、マイジンガー(ゲシュタポ大佐)らによる日本国内のナチの活動や、ゾルゲに対するドイツ人コミュニティーの評価などは興味深い。

Posted byブクログ

2012/10/15

太平洋戦争中のドイツ人社会については、手塚治虫「アドルフに告ぐ」や黒田硫黄「あたらしい朝」といったマンガに登場していたのを見たことはあった。 しかし、当時実際に日本に住んでいた人々に直接インタビューしたものを集めた、この本は非常に面白かった。 外国人から見た戦時中の日本の状況は新...

太平洋戦争中のドイツ人社会については、手塚治虫「アドルフに告ぐ」や黒田硫黄「あたらしい朝」といったマンガに登場していたのを見たことはあった。 しかし、当時実際に日本に住んでいた人々に直接インタビューしたものを集めた、この本は非常に面白かった。 外国人から見た戦時中の日本の状況は新鮮なものがあるし、現在と同じくらいのドイツ人が住んでいたこと、また戦後ドイツへ強制送還された人々がいたことは知らなかった。 図書館で借りた本だが、資料として手元に置いておきたいと思った。

Posted byブクログ

2014/10/26

[ 内容 ] 「非国民」「鬼畜米英」に代表される排除と憎悪の戦時下日本で、「ことなった体験」をした人たちがいる。 偶然にも当時の日本に暮らすことになったドイツ人たちだ。 貿易商、教師、留学生や兵士として、遠い日本で体験した彼らの日常生活は、ほとんど記録に残っていない。 どのように...

[ 内容 ] 「非国民」「鬼畜米英」に代表される排除と憎悪の戦時下日本で、「ことなった体験」をした人たちがいる。 偶然にも当時の日本に暮らすことになったドイツ人たちだ。 貿易商、教師、留学生や兵士として、遠い日本で体験した彼らの日常生活は、ほとんど記録に残っていない。 どのように暮らしていたのだろう。 日本の戦争、戦時下の生活をどう見ていたのだろう。 大物スパイ・ゾルゲの素顔やヒトラー・ユーゲントの来日で沸く軽井沢など、意外なエピソードを豊富に紹介しながら、戦争という歴史的大事件とは切り離せない大小の日常的事件を、24人のドイツ人が、おおらかに、そして真摯に語る。 本書は、「記憶の風化」という時間との戦いのなかで集めた、歴史的に貴重な極限状況の証言集である。 [ 目次 ] 第1章 日本に暮らしたドイツ人―その素顔(どれくらいドイツ人がいたのか;日本で何をしていたのか;華々しき貿易商たち ほか) 第2章 戦時下の暮らし(ドイツ人社会;「食」;「衣」と「住」 ほか) 第3章 歴史を体験する(日中戦争(一九三七~四一年) ドイツの戦争 日本でのナチスの活動 ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ

2009/11/14

ドイツ人はアメリカ人に仲間意識を持っていなかった。 日本人にとってユダヤ人とドイツ人の区別はほとんど意味なかった。 早稲田などでは戦争中もハイネに関する授業が堂々と行われていた。 ドイツ文化研究所は東京中の本屋を回って歩きユダヤ人の本やトーマスマンを見つけては注意していた。

Posted byブクログ