姫椿 の商品レビュー
さらっと読める八つの作品が納められた短編集。 そう、軽く読めてしまう作品ばかりだが、つい何度も読み返してしまう。 灰色の世界をさまよっている心。そこに鮮やかな赤や黄色、暖かなサクラ色が、ふわっと舞い降り、生きる力をもう一度信じよう。そう思える作品たち。 不幸を食べる不思議な動物の...
さらっと読める八つの作品が納められた短編集。 そう、軽く読めてしまう作品ばかりだが、つい何度も読み返してしまう。 灰色の世界をさまよっている心。そこに鮮やかな赤や黄色、暖かなサクラ色が、ふわっと舞い降り、生きる力をもう一度信じよう。そう思える作品たち。 不幸を食べる不思議な動物の話「シエ」。 表題作「姫椿」。 マダムは完璧な女だった。から始まる「マダムの咽仏」。 などが好みの作品。 解説は脚本家の金子氏で、ドラマにするなら、という目線で面白かった。
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小説って、フィクションではあるけれど、誰かの人生を覗き見ているような気持ちになるが、これが正にそうだった。 どこかに、こういう日常を送っている人がいそうだな、とちょっとほっこりした気持ちになった。 トラブル・メーカーのオチには、思わず「まじか!」と言ってしまったし、シエではち...
小説って、フィクションではあるけれど、誰かの人生を覗き見ているような気持ちになるが、これが正にそうだった。 どこかに、こういう日常を送っている人がいそうだな、とちょっとほっこりした気持ちになった。 トラブル・メーカーのオチには、思わず「まじか!」と言ってしまったし、シエではちょっとウルっときて… 確かにちょっと今の時代からズレているかも知れないけれど、逆にそれが良かった。
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短編ストーリーごとの設定の多様性が素晴らしかった。 浅田次郎さんの人生の引き出しの多さと人情深さを思い知った。起承転結がしっかりしていて、オチの付いた作品ばかりでした。 感動の涙を流したのが、「シエ」「オリンポスの聖女」「永遠の緑」 よくわからなかったのが「再会」
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ジャンルレスな8作品が入っている短編集。少しだけ切り取られたそれぞれの日常が特別なものになっている気がした。フィルター次第で日常は面白くなっていくのかもしれない。情景を思い浮かべることができる浅田さんの文章の作り方が好きです。 山岸聖太さんあたりに映像化してもらいたいけど、こうい...
ジャンルレスな8作品が入っている短編集。少しだけ切り取られたそれぞれの日常が特別なものになっている気がした。フィルター次第で日常は面白くなっていくのかもしれない。情景を思い浮かべることができる浅田さんの文章の作り方が好きです。 山岸聖太さんあたりに映像化してもらいたいけど、こういう作品は小説として完成しすぎていて逆に映像化が難しいらしい。(解説より) 浅田さんが描く男性は不器用でスマートなかっこよさとは離れているんだけど、優しさと温かみがあって憧れる人物像。年をとっていくのも悪くないな~と思わせてくれる。この本を読んでいるとゆったりとした時間を過ごせます。大切にしたい1冊になりました。 「不幸の分だけ、ちゃんと幸せになれるよ。ほんとだよ。」(巻頭シエ より) 誰かに生かされていること、優しくされていること、きちんと胸に留めておきたい。そのことに気づいた鈴子は自分も相手も幸せにできるような人になるんだろうな。 全話好きだけど私は特に「シエ-xie-」「マダムの咽仏」が好きでした!
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『姫椿』浅田次郎著 鉄道員に続く、浅田次郎さん2冊目の読了です。 鉄道員は「哀愁」、そしてこの姫椿は「小幸」と表したくなる短編集です。 小幸とは、その名のとおり、小さな幸せです。 僕は、1970年代生まれです。 バブル期は高校生でした。 なんとなく、周りが騒がしかった記憶があり...
『姫椿』浅田次郎著 鉄道員に続く、浅田次郎さん2冊目の読了です。 鉄道員は「哀愁」、そしてこの姫椿は「小幸」と表したくなる短編集です。 小幸とは、その名のとおり、小さな幸せです。 僕は、1970年代生まれです。 バブル期は高校生でした。 なんとなく、周りが騒がしかった記憶があります。 そして、いまは40代半ばです。 この年代になると、内省の時間を通じて、仕事、家庭の現実、また近くの将来について想いを馳せることもあろうかと思います。 この小説は読みやすく、また、私に近しい世代の読者には親近感がわくかとも思います。 ひとつひとつの物語を通じて、小さな幸せを見つけることができる、味わいがある小説かとも思います。 季節はいま冬です。 春先に、この小説をたずさえて、緑が芽吹きはじめた通りを散策すると、日常に別の光が差すような、そんな小説です。
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6つほどの短編だが、一つ一つの作品設定やキャラクターが緻密で個性的なので読みごたえがある。個人的には、『シエ』という短編が一番面白かった。短いが一話一話に重みがある。
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浅田さんの短編集。それぞれ、色々な結末やオチがありますが、謎の部分も多い。 中でも、「オリンポスの聖女」と「永遠の緑」がよかったかな。
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浅田次郎。ずっと耳にしたことはある、聞いたことはある。というままでいたけれど、ついに読む機会がやってきた。目下台風が近づいているから、停電しても出来る読書をしようと、bookoffで手に取った。 短編なので、読みやすい。特別印象に残る部分があるわけでもないが、どことなく覚えのある...
浅田次郎。ずっと耳にしたことはある、聞いたことはある。というままでいたけれど、ついに読む機会がやってきた。目下台風が近づいているから、停電しても出来る読書をしようと、bookoffで手に取った。 短編なので、読みやすい。特別印象に残る部分があるわけでもないが、どことなく覚えのある感情を呼び起こされるような、感情に響く場面もあり。 ただただ何か読みたいときに、また手に取るかもしれない。
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飼い猫が死んでしまったOL、経営に行き詰まり、死に場所を探す社長、三十年前に別れた恋人への絶ち難い思いを心に秘めた男、妻に先立たれ、思い出の競馬場に通う大学助教授…。凍てついた心を抱えながら日々を暮す人々に、冬の日溜りにも似た微かなぬくもりが、舞い降りる。魂を揺さぶる全八篇の短篇...
飼い猫が死んでしまったOL、経営に行き詰まり、死に場所を探す社長、三十年前に別れた恋人への絶ち難い思いを心に秘めた男、妻に先立たれ、思い出の競馬場に通う大学助教授…。凍てついた心を抱えながら日々を暮す人々に、冬の日溜りにも似た微かなぬくもりが、舞い降りる。魂を揺さぶる全八篇の短篇集。 母に借りて読んだ。 サラッと読める「世にも奇妙な物語」風のお話ばかりなので、旅行や通勤の移動中に読むのにぴったり。 堅苦しい話ではないので、箸休めとして読むのにおすすめ。
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04:しっとりと穏やかな、人と人との温かなつながりを描いた短編集。どれもどっしり骨太かつ落ち着いたたたずまいで、読んでいて安心できる作品ばかりです。想像を絶するどんでん返しで肝を冷やすことはありません。この安定感は、さすがベテランのわざ。暗めの作品もありますが、明るい読後感のもの...
04:しっとりと穏やかな、人と人との温かなつながりを描いた短編集。どれもどっしり骨太かつ落ち着いたたたずまいで、読んでいて安心できる作品ばかりです。想像を絶するどんでん返しで肝を冷やすことはありません。この安定感は、さすがベテランのわざ。暗めの作品もありますが、明るい読後感のもののうち、「シエ」「マダムの咽仏」「永遠の緑」のがお気に入りです。
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