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モーパッサン短篇選 の商品レビュー

4.2

25件のお客様レビュー

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2015/02/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『モーパッサン短編集』岩波文庫、15篇の短編が入っている。モーパッサンは着実という感じで、ミステリーもゴーストもないが、人間の心理を描いて、とても読ませるものがある。読後もチェーホフのようなドンヨリした感じもなく、サキのようにイジワルな感じもない。人間くさいなという感じである。純愛ものや精神錯乱、男女のすれちがいなどの話が入っている。印象に残ったものは、「イス直しの女」、「初雪」、「マドモアゼル・ペルル」、「首飾り」、「ジュール叔父さん」などだ。ノルマンディー地方や雪の描写がこの短編集では多い。南仏の田園作家、ドーデーともちがう。厳しい感じがする。

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2014/01/15

贅肉をこれでもかというほど削ぎ落とした短編集。新聞のベタ記事を読んでいるのと似た感覚。何も考えずに読み流すこともできるし、いつまでもストーリーを反芻することもできる。

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2014/01/06

重くないという噂だったけど、いざ読んでみるとサラリとした文章一つ一つが鈍器のような破壊力を持って僕の心を揺さぶる。一気に読み切ることができない、良質な短編たち

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2013/10/16

行き詰ると読む一冊。難しくなく、でも道徳的でなく、とても人間くさいストーリー。昨今の小説は複雑だったり難しかったりするけれど、シンプルで面白いものは力強いなと思う。

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2013/09/16

「女の一生」書いたひとって習ってその雰囲気からどんだけ暗いんだろうと思ってたけど,この本では意外にそうでもなかった。 暗いけど救いようのない暗さとはまた違う感じ。リアリズム,っていうのかな。暗くないものもあったし。 『シモンのパパ』はああよかったなって思えるお話。 短編ひ...

「女の一生」書いたひとって習ってその雰囲気からどんだけ暗いんだろうと思ってたけど,この本では意外にそうでもなかった。 暗いけど救いようのない暗さとはまた違う感じ。リアリズム,っていうのかな。暗くないものもあったし。 『シモンのパパ』はああよかったなって思えるお話。 短編ひとつひとつも短いから結構さらりと読める。 でも重く読もうと思えば読めるものもある。人間の性質とかについて考えさせられたり。 バリエーション豊富。で,文章も上手だったと思う。 『首飾り』はラジオの英語講座できいたことあったのを読んでる途中に思い出してちょっとショック。 個人的には結構おすすめ。 モオパッサンは短編300とか書いてるらしくて,もっと読みたいと思った。

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2012/02/13

短篇集なので読みやすいかと思い手に取ったが あっさり軽く読めるという類のものではなかった。 けして重々しくはないものの、切なく苦しく 透明感のある物語ばかりで 当時の社会情勢なども鑑みると色々と思うところのある話ばかり。 興味深く読み終えた。

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2011/09/15

モーパッサンといえば【脂肪の塊】しか読んでいなかった。 かなり皮肉の効いた、とても現代的な視点を持っている作家だなァ~という記憶が残っている。 短編の名手ということを初めて知った。300以上の短編を書き残したとのこと。 作家活動は10年と短く、最後は精神に異常をきたしたらしい...

モーパッサンといえば【脂肪の塊】しか読んでいなかった。 かなり皮肉の効いた、とても現代的な視点を持っている作家だなァ~という記憶が残っている。 短編の名手ということを初めて知った。300以上の短編を書き残したとのこと。 作家活動は10年と短く、最後は精神に異常をきたしたらしい。 いろいろな作家の短編集を読んだが、この作家のはどれも印象に強く残る。 短編集というと、大部分の物語が忘れ去られるものなのだが、なぜなんだろう? 人間への洞察力が鋭いからだろうか? プロットが上手く出来ているからだろうか? ぼくは、やはり人間への愛が強いからだと思う。 愛というのが曖昧なら、人間への慈しみと言い換えたほうがいいかも。 O・ヘンリーも短編の名手として知られているが、彼も人間への愛がベースにあると思う。

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2011/05/07

「モーパッサンいいね」と友人に言ったところ、「モーパッサンの醍醐味は短篇にあるんだよ」、なんて言われてしまったので、読むことにしました。 大した読書量もないので、他の短篇小説と比較するなどということはできませんが、普通に面白かったです。自然について語るときも人間について語るとき...

「モーパッサンいいね」と友人に言ったところ、「モーパッサンの醍醐味は短篇にあるんだよ」、なんて言われてしまったので、読むことにしました。 大した読書量もないので、他の短篇小説と比較するなどということはできませんが、普通に面白かったです。自然について語るときも人間について語るときも、とくに独創的ではないのですが、その切り口があまりにも的確に感じられ、「そうだなー」と納得してしまいます。華麗と言ったらいいのでしょうかね… 一つ一つの話が短く完結しているので、ちょっとした空き時間に読むことができます。ぜひとも今度原語に挑戦してみようかな…

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2010/10/28

一番最初の 「水の上」、だけを読むと なんだかホラー染みたオチでうわぁ、と思うのですが どちらかといえばこの短編集は、戦争の忌まわしい記憶が ストーリーの下地になっていることが多いと思うんですよね。 そんな中、シモンのパパという、子供が読んでも 心温まるストーリーが入っているの...

一番最初の 「水の上」、だけを読むと なんだかホラー染みたオチでうわぁ、と思うのですが どちらかといえばこの短編集は、戦争の忌まわしい記憶が ストーリーの下地になっていることが多いと思うんですよね。 そんな中、シモンのパパという、子供が読んでも 心温まるストーリーが入っているのがなんとも素敵だなあと。 ただ、やはり根底には戦争によるトラウマのようなものが この作品を存在させるための原動力になっているのかも しれません。

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2010/09/24

解説のとおり、人生の断面を鋭い切り口で切り取った短編集。軽く読めるけど中身は充実している。当時の社会情勢も忍ばれる作品が多い。

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