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第六大陸(2) の商品レビュー

3.9

30件のお客様レビュー

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2013/07/17

大事業の多様な諸相を書きたいってことなんだろうなと思いつつ読んでいたら、最後の「「第六大陸」沿革」に、次の著者の言葉が。 「でも、この絵本のような、天と地のすべてを手のひらの上で展開するような話を書きたいとは思っていました。  『第六大陸』、そんな噺になっていたでしょうか?」(p...

大事業の多様な諸相を書きたいってことなんだろうなと思いつつ読んでいたら、最後の「「第六大陸」沿革」に、次の著者の言葉が。 「でも、この絵本のような、天と地のすべてを手のひらの上で展開するような話を書きたいとは思っていました。  『第六大陸』、そんな噺になっていたでしょうか?」(p.341) そのぶん各要素が薄まって総花的になり、読み応えは薄れたと思う。 壮大なホラ話を生き生きさせるリアルな書き込みも足りないし、登場人物も主要な数人のキャラ以外はモブ状態… まあ私にとって一番乗り切れなかったのは、そんな中で作品のかなりの部分を占めるヒロインの父との葛藤が陳腐すぎる、ということによるが(刑事ドラマとかでよくある仕事第一の父親のせいで母親が早死にしたと大人になっても父親を恨み続ける子どもというパタン。「美味しんぼ」もこれだな。もう原型がなんだかわからないほど手垢に塗れた要素。)

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2013/05/25

月を目指す理由が親娘喧嘩というスケールダウンを感じたが、その後、更なるスケールアップもあり、バランスはこれでとれたのかなという感じだけど、この風呂敷を広げた異星人とのファーストコンタクトを描く続編も読んでみたい気もします。

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2013/01/13

ーーー西暦2025年。サハラ、南極、ヒマラヤ、極限環境下での建設事業で、類例のない実績を誇る御鳥羽総合建設は、新たな計画を受注した。依頼主は巨大レジャー企業会長・桃園寺閃之助、工期は10年、予算1500億、そして建設地は月……。 月面の中国基地へ、現地調査に赴いた機動建設部の青峰...

ーーー西暦2025年。サハラ、南極、ヒマラヤ、極限環境下での建設事業で、類例のない実績を誇る御鳥羽総合建設は、新たな計画を受注した。依頼主は巨大レジャー企業会長・桃園寺閃之助、工期は10年、予算1500億、そして建設地は月……。 月面の中国基地へ、現地調査に赴いた機動建設部の青峰が目にしたのは、想像を絶する苛酷な環境だった―民間企業による月面開発計画「第六大陸」全2巻着工! 裏表紙を読んだ瞬間レジに並んでいた、小川一水の長編 しっかりと踏みしめられる物語の設定から、重力6分の1のSFの空へと飛び立つ過程がきちんと描かれていて好印象。 「月に行って商業施設をつくる」 SF作品としては、ともすれば控えめにも思える目標。 それに伴う様々な課題がシビアにシミュレートされ、なおかつ夢を見させてくれるSFの楽しさと絶妙にバランスをとっている。 強いて欠点をあげるとすれば、後半〜終盤のイングーの登場が少し唐突に思えたぐらいか。 立ち塞がる壁を次々クリアする、経済小説的な側面もあるように思った。 「飛べ。速く、高く。」

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2013/03/11

こんな話が読みたかった。ハードSFと言うと相対性理論や量子論的宇宙論がバンバン出てきて内容理解に四苦八苦するものを想像しがちだが、本作は物理学理論ではなく最新の工学技術を基盤にして、もしかしたら既にありえたかも知れない世界を描いている。性善説に基づく希望の物語であり、『宇宙には国...

こんな話が読みたかった。ハードSFと言うと相対性理論や量子論的宇宙論がバンバン出てきて内容理解に四苦八苦するものを想像しがちだが、本作は物理学理論ではなく最新の工学技術を基盤にして、もしかしたら既にありえたかも知れない世界を描いている。性善説に基づく希望の物語であり、『宇宙には国境がない』の言葉通り、月では米中日が国家の壁を越えて協力し合う。月を目指す少女の動機が父娘間の葛藤(それも父親を責めるのは酷な)であると言うのが些か玉に瑕ではあるが全体的には良く出来た作品と言えよう。今年最後は『下町ロケット』で〆!

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2012/02/06

人間の力って素晴らしい!ヒトも捨てたものじゃない!と思わせてくれる爽快感がある。 著者は同年代。今のダメダメな政治や世界もいつか変わるんじゃないかという希望を持てる…持ちたい、と思わせる作品だった

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2012/01/16

非常に面白い。最後に夢が現実になるのはやっぱりいいね。しかし早送り的な印象を受けたから、土木部分だけでなく建設部分でのあれこれも描写してほしかったかも。

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2011/12/17

自分の中ではこれが小川一水の真骨頂だし最高傑作だと思う。 最後がちょっとハリウッド的な展開になるのがアレですが、ムーンライトマイルとか好きな人なら、たまらない面白さがある。

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2011/12/12

友人から薦められたSF小説。出てきます、科学ガジェットが、物理宇宙が! だけどこの作品でいちばんいいのはね、もう交じりっけなしに「あー、やっぱり人類って、宇宙いきたいよねーっ!」っていう情熱とワクワクとキラキラのトキメキが、散りばめられていることですよ!

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2011/09/07

月に民間の会社が商業施設を建てる、近未来が舞台のハードSF小説。 わかりやすいくハラハラさせられる演出で、山あり谷ありで飽きません。 ハードSFならではの科学的根拠なども、しつこくない程度で良かったです。 ちょっとプロジェクトXの雰囲気があります。

Posted byブクログ

2011/05/11

もしかしてあと数年したら本当に実現できるんじゃないかという可能性が感じられて、なんとなく宇宙が近くなったような気がした。前半に比べて後半が少しバタバタと進みすぎな感じが残念かも。個人的にはプロジェクトX的な開発話をじっくりと進めてほしかった。

Posted byブクログ