完訳 緋文字 の商品レビュー
あの、アメリカを代表…
あの、アメリカを代表する名作の翻訳に、世にも名高い序章「税関」を付した完全版です。
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ホーソーンが描いた、…
ホーソーンが描いた、「許されざる罪」の物語。厳格なピューリタン社会の中、罪を背負い、緋文字を胸に刻んだまま生きていく女性の姿に心を打たれます。
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英語のテキストで読み…
英語のテキストで読みました。清教徒の厳しさに心打たれます。
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神父との許されざる罪…
神父との許されざる罪を負いながらも最後まで自分の信念を貫いた女性の物語
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罪とはなにか?罪を償うというのはどういうことか?何を持って罪を償ったと言えるのか? 人類の永遠のテーマを本質的に捉えて、登場人物達はそれぞれに自分の罪に向き合っている様が描かれている。 人間の罪との向き合いについて、許しについて、復讐について3者3様に描かれている。 ヘスタープリンは罪を償いすぎている程に感じる。 Aの文字の意味を変えてしまうほどに。
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キリスト教徒でないと理解できないのかもしれない。 へスターと牧師が悲劇のヒロインのように振る舞うのに、一切共感できない。 牧師が、「罪を隠してきた自分の方がつらい」と、へスターを責めるのは最低すぎた。 一番理解し難いのは、裏切られた医者を悪魔扱いすること。作品の中でへスターが不貞に至った経緯が語られてないので、裏切られても当然な関係だったのかもしれないが、それでも姦通を正当化することはできないと思う。 自分らの所為で気が狂った元夫に対して、「悪魔に心を売ってしまった」と言うのはあまりにも酷い。 作者が最後に正直でいることの大切さ?を説いているが、罪のない人はいないとしてもあまりにもご都合主義に感じた。
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女性して生きる価値はあるのか?と問う場面があり、私は女性に生きる価値は生殖にしかないと思った。何故かと言うと、若さや性的価値しか示せない女が多いからだ。古典的な小説だが、これはかなり面白い。今存在しない価値観がここにはある。
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多くの人が税関の章で読むのをやめてしまうらしい。 途中で放りなげては勿体無い作品。 名作には名作たる所以があるのだから。
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津村のよみなおし世界文学の1冊である。米国の小説ということであるが、まるで中世の宗教国家のような背景である。総督は出てくるものの、主人公は赤いAの文字がついている服を着させられた女性であり、さらに牧師がその次の主人公である
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「税関」という序文が退屈なので(本来そうではないのだが)長年放置してきた本がある。しかし甘口な現代こそ読まねばいけない。米国では学生のうちに必ず読むという屈指の名作。米国文学史上最重要と言われる若き人妻ヘスターは、17世紀植民地時代のボストン清教徒社会で、不倫の罪で胸にAdult...
「税関」という序文が退屈なので(本来そうではないのだが)長年放置してきた本がある。しかし甘口な現代こそ読まねばいけない。米国では学生のうちに必ず読むという屈指の名作。米国文学史上最重要と言われる若き人妻ヘスターは、17世紀植民地時代のボストン清教徒社会で、不倫の罪で胸にAdulteryの赤いAの文字を付け罪の子を抱いて広場の晒し台に立つ。彼女は相手の男の名前を決して言わない。悔悛を説く青年牧師、彼らを見つめる悪魔のような老医師。米国文学史上最重要の女性主人公ヘスターは、この街から逃げず信者として宗教的道徳的な罪と罰を受け入れ、神から世間から孤立し苦しみながらも罪の子パールと共に優美で逞しい態度を見せる。気高き精神的自由の獲得。彼女はどこに拠り所を見つけたのか。そして悪魔の支配から逃れ告白するパールの実の父。伝統に反抗する幼児性ではなく古き伝統社会の規制を呑みこんだうえで尊厳と神の加護を手に入れるということ。これこそが開拓期のアメリカが誇るべき独立した精神的自由なのだ。ヘスターの生き方に魂が震える。
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