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蒲団・重右衛門の最後 の商品レビュー

3.4

81件のお客様レビュー

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妻子ある中年作家は、…

妻子ある中年作家は、若く美しい女弟子に恋をする。嫉妬や男の身勝手な欲や、かっこ悪く情けなくて嫌らしい助平男の姿が見事に表現されてます。見方によっては、人間というのは誰しも、こんな風に卑小でつまらない存在なのかもしれません。途中、テンポが遅く感じたけれど、非常に興味深く読めました。

文庫OFF

自然主義文学の草分け…

自然主義文学の草分け的存在となる作品。ラストの有名な箇所、そこは現代においても新鮮かつ面白いところであると思う。

文庫OFF

主人公のやっている事…

主人公のやっている事は、はっきり言ってめちゃくちゃなのですが、何かほほえましいものを感じます。

文庫OFF

奔放で愛らしい芳子。…

奔放で愛らしい芳子。師匠の時雄はじめじめとしてだらしないですが、今読めば何か得るものがあるはず。

文庫OFF

2026/02/18

夏目漱石に代表される浪漫主義から次世代作品となる田山花袋の「蒲団」を読み終えました。 浪漫主義の主要人物が学歴や家柄も秀でるのに対し、自然主義の主要人物は市井の人ともいえる少しクセのある人である。 登場する男たちが、ご立派ではない。ヒロインが不憫でならない。 表紙も素敵。

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2026/01/28

文学史で習って気になっていたので。自分が若い女の子と付き合えると思ってる勘違いおじさんの話。きしょいとは聞いていたけど予想を越えてきた。既婚者で子持ちというのもきつい。世間体に阻まれつつも時折隠しきれずにじみ出る性欲も最高に気色悪い。もちろん終わりもちゃんときしょかった。

Posted byブクログ

2025/09/15
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※このレビューにはネタバレを含みます

「蒲団」 昔の話なのに読みやすくて、おもしろかった。 主人公の男の自分勝手なこと! この時代では普通なのかもしれないけど。 「夫の苦悶には我関せずで、子供さえ満足に育てばいいという細君に対して、どうしても孤独を叫ばざるを得なかった。…家妻というものの無意味を感ぜずにはいられなかった。」 「妻と子ー家庭の快楽だと人は言うが、それに何の意味がある。子供のために生存している妻は生存の意味があろうが、妻を子に奪われ、子を妻に奪われた夫はどうして寂寞たらざるを得るか」 芳子が大学生に体を許したと分かった後は、 「どうせ 、男に身を任せて汚れているのだ。このままこうして、男を京都に帰して、その弱点を利用して自分の自由にしようかと思った。」 子どもっぽすぎる!妻と子のある家庭が幸せなんじゃないか!女を下に見るのもいい加減にしろ!と説教したくなる…。 明治時代の小説。今の時代はまだまだ男女平等とは言えないけれど、マシになったものだなぁ。 そして、私小説だとは、またもやびっくり。 私が妻だったらと思うとやりきれん。 「重右衛門の最後」 主人公は重右衛門にえらく同情していたが、私は村の人間としたらこうするしかなかったのかもなぁと村の人に同情する。 ラスト、重右衛門が死んだ以降に村が栄え、重右衛門の墓に花を手向ける人がいるというところがこういうものなんだよな…とおもしろかった。

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2025/09/03

■ 参加者の感想をピックアップ■ ・ストーリーはザル。ただ、文体が品があって素晴らしいと感じた。 ・素晴らしい文体と、気持ち悪い男の妄想の落差が、ある意味で感動的だった。 ・最後の一文にある(布団の匂いを嗅ぐシーン)、『性欲と絶望と悲哀』がとあり、この本のすべてを表している...

■ 参加者の感想をピックアップ■ ・ストーリーはザル。ただ、文体が品があって素晴らしいと感じた。 ・素晴らしい文体と、気持ち悪い男の妄想の落差が、ある意味で感動的だった。 ・最後の一文にある(布団の匂いを嗅ぐシーン)、『性欲と絶望と悲哀』がとあり、この本のすべてを表していると思った。 ・今年読んだ本の中で一番の衝撃を受けた作品で、読まずに死ななくてよかったと感じた。 ・表面は女学生を気にする素晴らしくできた大人を装いながら、心の中ではエロいことを考えているのが面白かった。 ・エロおやじの妄想で話だけを見ると、ほぼコメディのように感じた。 ・男の間ではよくある妄想で、最後に行動を起こすか起こさないかが変態とそうでないかを分けるボーダーラインだと思った。 ■私的感想■ 田山花袋の『蒲団』を読むのは、ほぼみんな初めてでした。著者の写真を見る限り、普通の「オヤジ」が自分の経験を元にこんな気持ち悪い話を書くなんて、ある意味で自分の恥をさらしていてすごいなと思いました。ここまで自己分析ができて、自分の行動を客観的に見れるのに、それでも変態的な妄想を止められないのは、男の性なのかなと思ってしまいました。 特に、男子学生と体の関係があるのでは、と疑って手紙を読み漁るシーンは、めちゃくちゃ気持ち悪くて、思わず「うわぁ」と声が出ました。でも、それなのにサクサク読み進められるという、気持ち悪さと読みやすさが同居する不思議な作品でした。このギャップが印象に残る、面白い読書体験でしたね。 ■今月の課題本■ 田山花袋著『蒲団』 ■開催日時■ 2024年10月 ■参加人数■ 6人

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2025/08/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おもしろかった。 「蒲団」の女弟子への恋を抱えながら、女弟子の他の男への恋をも保護することになってしまった主人公の身勝手さと寂寥がとてもよい。 「重右衛門の最後」は、村の迷惑者、アウトローたる重右衛門に向ける目が冷静ながらも優しくて、重右衛門のようにあまり社会に馴染めない自覚のある私としては、彼を「自然児」と見た視点がありがたく沁みた。こちらの方が、個人的に蒲団よりも好きだ。 重右衛門の「私なんざア、駄目でごす…」と涙をこぼしながら言う姿、どうしても共感せずにはいられなかった。唯一重右衛門を支援しようと言った貞七が「駄目なことがあるものか。私などもお前さんの様に、その時は駄目だと思った。けれどその駄目が今日のような身分になる始となったじゃがアせんか。何でも人間は気を大きくしなければ好けない」と返したのも、重右衛門の側に自らを重ねた私には温かく響いた。 ただひとり娘っ子が、池に沈められた重右衛門の遺体を背に抱えて山を登り、たった1人で火葬して、最後は村中に火をつけて自分も火の中で亡くなっていたのは、物悲しさがあった。ラストで「墓には村人が時々花を手向けている」と描かれたのは、作中のやさしい救いであるように思われる。 「そして重右衛門とその少女との墓が今は寺に建てられて、村の者がおりおり香花を手向けるという事を自分に話した。諸君、自然は竟に自然に帰った!」 「実際、重右衛門だとて、人間だから、今のような乱暴を働いても、元はその位のやさしいところがあったかも知れない。けれどその体の先天的不備がその根本の悪の幾分を形造ったと共に、その性質もまたその罪悪の上に大なる影響を与えたに相違ないと、自分は友の話を聞きながら、つくづく心の中に思った。」 「『自然児は到底濁ったこの世には容られぬのである。生れながらにして自然の形を完全に備え、自然の心を完全に有せる者は禍なるかな、けれど、この自然児は人間界に生れて、果して何の音もなく、何の業もなく、徒らに敗績して死んで了うであろうか  否、否、否、── 敗績して死ぬ!これは自然児の悲しい運命であるかも知れぬ。けれどこの敗績はあたかも武士の戦場に死するが如く、無限の生命を有してはおるまいか、無限の悲壮を顕してはおるまいか、この人生に無限の反省を請求してはおるまいか けれど、この自然児!このあわれむべき自然児の一生も、大いなるものの眼から見れば、皆なその必要を以て生れ、皆なその職分を有して立ち、皆なその必要と職分との為めに尽しているのだ!葬る人も無く、獣のように死んで了っても、それでも重右衛門の一生は徒爾ではない!』と心に叫んだ。」

Posted byブクログ

2025/04/30

自然主義というが、確かに蒲団の主人公の情けなさには一片の美化もなく、今も昔も自分も含めた壮年の男性なら想っておかしくはない、取っておかしくはない行動に、共感出来る気持ちと共感したくはない気持ちがせめぎ合う作品でした。

Posted byブクログ