仁淀川 の商品レビュー
引き上げ後、農家の嫁…
引き上げ後、農家の嫁として自分の役割を果たそうとする綾子。満州での過酷な体験を経てきたにもかかわらず、世間知らずのお嬢様は、ちょっとズレた感覚を持っているように感じました。当時の田舎が保守的であったのだろうか?しかしながら、この巻での母・喜和との関係は、なさぬ仲の母娘でありながら...
引き上げ後、農家の嫁として自分の役割を果たそうとする綾子。満州での過酷な体験を経てきたにもかかわらず、世間知らずのお嬢様は、ちょっとズレた感覚を持っているように感じました。当時の田舎が保守的であったのだろうか?しかしながら、この巻での母・喜和との関係は、なさぬ仲の母娘でありながら、心打たれるものがありました。両親と別れた後の綾子がどうなっていくのか、続きが読みたいです。
文庫OFF
面白い小説ですか? と、友人に聞かれると答えに困るのですが、 なんでか...読んでしまう不思議な魅力がありました。 なぜなんだろう? と思って考えてみると、 主人公になったかのように景色が浮かぶからです。 綾子と一緒に旅をしたようです。 宮尾登美子さんの繊細で力ある文章力故か...
面白い小説ですか? と、友人に聞かれると答えに困るのですが、 なんでか...読んでしまう不思議な魅力がありました。 なぜなんだろう? と思って考えてみると、 主人公になったかのように景色が浮かぶからです。 綾子と一緒に旅をしたようです。 宮尾登美子さんの繊細で力ある文章力故かとおもいます。
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2023/11/21 読み終わった 宮尾登美子さんの自伝的四部作の最終巻。朱夏の最後に綾子が日本に帰国し、その後の話という時系列。 ネタバレだけど、最後に母喜和、父岩伍が相次いで他界する。この事実は、櫂からの4部作を読んできた自分にとってはとてもとても感慨深いものがあった。平...
2023/11/21 読み終わった 宮尾登美子さんの自伝的四部作の最終巻。朱夏の最後に綾子が日本に帰国し、その後の話という時系列。 ネタバレだけど、最後に母喜和、父岩伍が相次いで他界する。この事実は、櫂からの4部作を読んできた自分にとってはとてもとても感慨深いものがあった。平凡な言い方だけど生々流転、どんな人にも人生があり、みんな一生懸命生きて、それでいてそれでいて何でもないように死んでいく。やるせないし、仕方ないし、希望でありさえするような。
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若くして嫁いだ綾子の初々しさと 逆に言えば世間知らずの都会の娘 と言うギャップが姑のいちとの 溝を深くし、綾子には四面楚歌の様な 結婚生活だ。 櫂から始まりこの連作も最後、この宮尾 先生の人生が無ければ名作も生まれなかった。
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母・喜和を描いた『櫂』に始まり、その出生前から追ってきた「綾子」の物語が終わったことが感慨深い。しかし彼女の人生は、筆者自身の人生と重なり、続いていく。一方で、両親である喜和と岩伍については、ほぼ一生を見届けたというずしりとした重さが残っている。今作では、戦後、あの岩伍が、東條英...
母・喜和を描いた『櫂』に始まり、その出生前から追ってきた「綾子」の物語が終わったことが感慨深い。しかし彼女の人生は、筆者自身の人生と重なり、続いていく。一方で、両親である喜和と岩伍については、ほぼ一生を見届けたというずしりとした重さが残っている。今作では、戦後、あの岩伍が、東條英機に騙された、自身の稼業は間違いだったとすっかり肩を落とした姿が非常に印象的だった。彼は人生の終盤、どんな心境で過ごしていたのだろうか。自分の一生は無駄だったと苦しんでいたのだろうか。後に娘が文筆界で大家となったことを知れば、さぞ万感の思いがあっただろう。
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櫂、春燈、朱夏に続く作者の自伝的長編の続編。それぞれ波乱に富んだ前三作に比して、戦後すぐの農家を営む嫁ぎ先での生活をを描く本作は時代的にも環境的にも面白みに欠けるか、と思い期待は抑えめで読み始めたが、裏切られた。 主人公が、父母から自立してゆく様に、強い感慨を持った
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10年ぶり?に読みました。 戦争体験を読みつつ、ふとウクライナのことを思い浮かべてしまいました。 こんなに悲惨な目にあっても、まだ歴史は繰り返すのでしょうか。 戦争以外の面では、やはり宮尾先生。 力強い文章で、本の中にひきこまれていきました。
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20190825位〜0905 櫂、春燈、朱夏に続く作者の自伝的小説の集大成。満州から引き揚げてきた綾子のその後。相変わらず、主人公に共感できない上にムカつく。田舎のしきたりに馴染めないのは分かるけど、姑のいちさんなんか全然意地悪とは思えない、可愛いものだよ。戦争も終戦後の日本...
20190825位〜0905 櫂、春燈、朱夏に続く作者の自伝的小説の集大成。満州から引き揚げてきた綾子のその後。相変わらず、主人公に共感できない上にムカつく。田舎のしきたりに馴染めないのは分かるけど、姑のいちさんなんか全然意地悪とは思えない、可愛いものだよ。戦争も終戦後の日本の混乱も、田舎には関係なかったみたいな。
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綾子の帰国、田舎での生活、結核への罹患、そして親との死別。 辛酸を嘗めてようやく帰国したと思えば、また違う苦労の種が撒かれ、にょきにょきと不満が成長していく様子が描かれている。 大人になるとともに言葉にせず呑み込んだ言葉があり、そうはいってもやはり綾子らしく向こう見ずなところもあり、人の心が一枚岩ではないことがよく窺える。
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朱夏のあまりの壮絶さに、高知へ戻れば暮らしも楽になろうと楽観して読み始めたけれど農村の因習の呪わしさというのは凄まじいものだな…。働き者は美徳と思っているけれど、いちをみているとそうとも言い切れないなと考えも変わる…。 要は何故農家の長男でありながら町の娘と結婚しようと思ったんだろう、と今更ながらの疑問も。生涯別家庭で通せると甘くみていたのかしら。 喜和の愛情には心救われるばかり。
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