日曜日たち の商品レビュー
東京を舞台に、30歳前後の人々の、さまざまな「日曜日」の情景を切り取った連作短編集です。お互いに全く関係ない 5つの短篇の主人公たちですが、それらをつなぐのが、彼らの過去に必ず登場する幼い兄弟。しかしこんな重要な役割なのに 3篇目を読んだところでようやく「あ、同じ兄弟なのか」と...
東京を舞台に、30歳前後の人々の、さまざまな「日曜日」の情景を切り取った連作短編集です。お互いに全く関係ない 5つの短篇の主人公たちですが、それらをつなぐのが、彼らの過去に必ず登場する幼い兄弟。しかしこんな重要な役割なのに 3篇目を読んだところでようやく「あ、同じ兄弟なのか」と気付きました。「日曜日の新郎たち」で、主人公健吾と父の触れ合い、大切な者を失くした者同士の共感がせつなくてぐっときました。吉田修一にしてはドライでない人情味ある一冊です。
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これで吉田修一にはまった!の決定版。 キーワード?の小学生の兄弟。どの章にも出てきて。 それぞれの主人公の気持ちの中に強く影響をおとしてる。 何気ない日常の中なのに。 だから、強くなれる。生きていける。みたいね。
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どこにでもいそうな若者の、ありふれた日常を描いた短編集。 それぞれが独立した物語なのですが、全てのお話に出てくる幼い兄弟が、彼らの日常をほんのわずかに繋いでいます。 個人的にはそれぞれの物語の主人公よりも彼ら兄弟の方が気になってしまったので、最後のお話の終わり方がものすごくよかっ...
どこにでもいそうな若者の、ありふれた日常を描いた短編集。 それぞれが独立した物語なのですが、全てのお話に出てくる幼い兄弟が、彼らの日常をほんのわずかに繋いでいます。 個人的にはそれぞれの物語の主人公よりも彼ら兄弟の方が気になってしまったので、最後のお話の終わり方がものすごくよかった。明るい光が見えるような終わり方でした。
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2008.01.29読了 (「MARC」データベースより)amazon きっといつかは忘れてしまう、なのに忘れようとするほど忘れられない。ありふれていて特別な、それぞれの日曜日-。「東京」の地図の上で交差する、男と女の5ストーリーズ。連作長篇小説。『小説現代』掲載を単行本化。
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~内容(「BOOK」データベースより)~ きっといつかは忘れてしまう、なのに忘れようとするほど忘れられない。ありふれていて特別な、それぞれの日曜日―。東京ひとり暮らしの男女5人、それぞれの物語に同時代の「生=リアル」を映す、長篇最高傑作。 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 各編...
~内容(「BOOK」データベースより)~ きっといつかは忘れてしまう、なのに忘れようとするほど忘れられない。ありふれていて特別な、それぞれの日曜日―。東京ひとり暮らしの男女5人、それぞれの物語に同時代の「生=リアル」を映す、長篇最高傑作。 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 各編に直接の繋がりはないけれど、幼い兄弟が共通して登場する。 前半は決して明るい話ではなく、「日曜日の被害者」では幼い兄弟についてイヤな予感すらしていたので、最後の「日曜日たち」であんなに気持ちよく終わってくれるとは思っていなかった。 親子モノに弱い自分にとっては「日曜日の新郎たち」がよかったかな。 日曜日のエレベーター / 日曜日の被害者 / 日曜日の新郎たち / 日曜日の運勢 / 日曜日たち
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<あらすじ> 30歳になる無職の男が、日曜日ごとに部屋を訪れていた恋人のことを思い出す「日曜日のエレベーター」。泥棒に侵入されたという友人の話を聞いた独り暮らしの女性が、まるで自分の身に降りかかったことのように恐怖を感じ始める「日曜日の被害者」。恋人の暴力に耐えかねたOLが、や...
<あらすじ> 30歳になる無職の男が、日曜日ごとに部屋を訪れていた恋人のことを思い出す「日曜日のエレベーター」。泥棒に侵入されたという友人の話を聞いた独り暮らしの女性が、まるで自分の身に降りかかったことのように恐怖を感じ始める「日曜日の被害者」。恋人の暴力に耐えかねたOLが、やがて自立支援センターに足を運ぶまでを描いた「日曜日たち」。女で人生狂わせているような男の進む道を描いた「日曜日の運勢」田舎から親戚の結婚式の為に上京してきた父親と過ごす週末を描いた「日曜日の新郎たち」など全5話。 <感想> 短編5話。全てのStoryの中にリュックを背負って母親を捜し北九州から上京してきている10歳と6歳ぐらいの兄弟が登場する。それが各章の「日曜日」の中で繋がりを持って出てくる。必要ないような兄弟なのだけれど、ぞれぞれ煮詰まってる主人公の気分を転換をさせたり、強くなるきっかけを持たせたり、ターニングポイントのきっかけになったりしている。どの話もよくまとまっているが「日曜日の運勢」は爆笑してしまった。いるいるこんなタイプの男ってところが良かった。
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吉田修一の中でも特に好きなこの一冊!! 5つの話5人の男女、そして不思議な子供。 それぞれの日曜日は、点だ。点が五つ。繋がりそうで繋がらない、東京の五つの日曜日だ。ぶっきらぼうにぐりぐりと書いた点はけれど、いっそ清清しいくらいの点だった。 読むにつれこの世界に引きずりこま...
吉田修一の中でも特に好きなこの一冊!! 5つの話5人の男女、そして不思議な子供。 それぞれの日曜日は、点だ。点が五つ。繋がりそうで繋がらない、東京の五つの日曜日だ。ぶっきらぼうにぐりぐりと書いた点はけれど、いっそ清清しいくらいの点だった。 読むにつれこの世界に引きずりこまれていくような感覚になります。土曜日に読んでみると、明日がいつもと違った日曜日になるはずです。
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五編の短編からなる本。各編に家出した母親を探しに上京したリュックをしょった幼い兄弟が登場する。 それぞれの短編の登場人物たちがさりげなくかれらに絡む場面が挿話されている。 ラストの短編では、昔自らも傷ついていたときに彼らと会った女性と 成人した二人に偶然再会する場面で終わる。 淡...
五編の短編からなる本。各編に家出した母親を探しに上京したリュックをしょった幼い兄弟が登場する。 それぞれの短編の登場人物たちがさりげなくかれらに絡む場面が挿話されている。 ラストの短編では、昔自らも傷ついていたときに彼らと会った女性と 成人した二人に偶然再会する場面で終わる。 淡々として抑えた書きっぷりが余計に心に残る。
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吉田さんの描く一見軽いオトコの描写が好きで惚れる。オムニバス映画なんかで、ひとつのマンションをずっと見ていて、今度はこの部屋を覗いてみよう、今度はこっちの部屋、みたいな雰囲気で進んでいくのがいい。 地方から東京へ出ることへの憧れや思いが吉田さん自身も色々思ってるんだろうって気が...
吉田さんの描く一見軽いオトコの描写が好きで惚れる。オムニバス映画なんかで、ひとつのマンションをずっと見ていて、今度はこの部屋を覗いてみよう、今度はこっちの部屋、みたいな雰囲気で進んでいくのがいい。 地方から東京へ出ることへの憧れや思いが吉田さん自身も色々思ってるんだろうって気がした。
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きっといつかは忘れてしまう、なのに忘れようとするほど忘れられない。ありふれていて特別なそれぞれの日曜日-。「東京」の地図の上で交差する、男と女の5ストーリーズ
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