白い兎が逃げる の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
再読。作家アリスシリーズ14作目。 4編の中短編集。 表題作と「比類のない神々しいような瞬間」が好きです。 前者は物語のそこかしこに兎の影がちらつき、兎の使い方が巧いなーと。 兎と亀。 追う者と追われる者の逆転。 良く練られていて楽しめました。 有栖川氏は劇団お好きよね(笑) 後者は『Xの悲劇』を絡めて語られるダイイング・メッセージのくだりが興味深いです。 あとがきでこの作品のトリックの裏話を書かれていますが、当時なるほど!と思ったものです。 余談ですが、船曳班が好きなので、4編いずれも船曳班絡みというのも密かに嬉しい。
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収録された四篇とも面白かった。 特に表題作の『白い兎が逃げる』は、作家シリーズの気軽な短編作品に慣れた私に中篇という長さをまったく感じさせないほど。あと時刻表ミステリも苦手なんだが、とても面白かった。 なんで当たり前のルートをコロッと忘れていたんだろう。複雑に考えすぎるとド坪に...
収録された四篇とも面白かった。 特に表題作の『白い兎が逃げる』は、作家シリーズの気軽な短編作品に慣れた私に中篇という長さをまったく感じさせないほど。あと時刻表ミステリも苦手なんだが、とても面白かった。 なんで当たり前のルートをコロッと忘れていたんだろう。複雑に考えすぎるとド坪にハマるということか。 『地下室の処刑』は設定がとても面白かった。 本格推理小説は、どうしても一民間人の犯罪が舞台になることが多いから、こういう犯罪組織が登場すると、やっぱり華がある。
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短編集でした。短くも無かったけども。有栖川さんの長編が読んでみたくなる作品でした。時刻表のトリックは只只面倒で、そうなんだ、あるんだ程度位にしか思わないのでなんとも…
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4作品収録 『不在の証明』 『地下室の処刑』 『比類のない神々しいような瞬間』 『白い兎が逃げる』 4作品の内、『地下室の処刑』が良かった。 (タイトルや全体を取り巻くシリアスな感じは少々苦手ですが……。) 犯行動機が解明された時の納得感がすごかった。 なるほどね、こういう動機...
4作品収録 『不在の証明』 『地下室の処刑』 『比類のない神々しいような瞬間』 『白い兎が逃げる』 4作品の内、『地下室の処刑』が良かった。 (タイトルや全体を取り巻くシリアスな感じは少々苦手ですが……。) 犯行動機が解明された時の納得感がすごかった。 なるほどね、こういう動機もあり得るわけか。 表題の『白い兎が逃げる』は電車の時刻表を用いたアリバイトリックな作品。 こういう系はホントに苦手、斜め読みをしてしまった(汗) この作品の中での以下の有栖川先生のセリフがある。 「傷つく前に傷つくことを恐れる者は、恋愛に不向きなのだ。何事にも、向き不向きはある。」 嗚呼、耳が痛い。 (2013/2/11 読了)
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作家アリスで中編が四つ。 著者の言葉に「時刻表はちょっと苦手で……」という人にも楽しんでもらえるとあったので。手にとって読んでみました。 結論。楽しめた。普通に。 ただ、表題作の時刻表の部分は読み流したけど。それを除いても楽しめる要素があった。 一番好きなのは「比類のな...
作家アリスで中編が四つ。 著者の言葉に「時刻表はちょっと苦手で……」という人にも楽しんでもらえるとあったので。手にとって読んでみました。 結論。楽しめた。普通に。 ただ、表題作の時刻表の部分は読み流したけど。それを除いても楽しめる要素があった。 一番好きなのは「比類のない神々しいような瞬間」。どうして被害者はこんな分かり難いダイイング・メッセージを残したのか。確かに問題だよな。そのメッセージが何をさすのかよりも問題じゃないだろうか。 (とりあえずネタバレくさいので以下反転処理。) 伝える相手を限定するために分かり難いものにした、というのは納得できるようでなんかしっくりこない。たぶんその理由が、「仇をとって欲しい」っていう感情によるものだからだろう。まぁ、この系統ではこれが限界か。 源氏香なんて誰も知らんようなもの(少なくとも俺は知らなかった)を使ったのも、ダイイング・メッセージを解かせるよりも死亡推定日付を限定する推理に面白さを持っていったからだろう。 ただ、ダイイング・メッセージはできれば一般的な知識を持つ人間なら誰でも解けるものの方が面白いと思う。これだとより、何故そんな暗号めいたものにしたのかの理由付けが辛いだろうが。 抜粋。 私は分厚い時刻表を手に取って、それに自分の頭をぶつけた。 それ以上頭悪くなったらどうするんだ、アリス。 もう一個。 「俺はお前が苦吟しているのを見ていると、新しい発想が浮かぶ。告白すると、いつもありがたく思っているんだ」 ひでぇよ、火村。 ミステリ部分に一切絡まねぇ抜粋だ。 03.12.02
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「君を好きになった。君も僕に興味を持って欲しい。それが無理なら、離れたところから君を見守っているだけでもいい」―。ストーカー行為に悩む劇団「ワープシアター」の看板女優・清水玲奈。彼女を変質者から引き離すプランは、成功した筈だった。ところが、ストーカーの死体が発見され、事件は思わぬ...
「君を好きになった。君も僕に興味を持って欲しい。それが無理なら、離れたところから君を見守っているだけでもいい」―。ストーカー行為に悩む劇団「ワープシアター」の看板女優・清水玲奈。彼女を変質者から引き離すプランは、成功した筈だった。ところが、ストーカーの死体が発見され、事件は思わぬ展開に!臨床犯罪学者・火村英生の論理的思考が冴え渡る、4編の傑作本格推理。 (「BOOK」データベースより) 不在の証明 地下室の処刑 比類のない神々しいような瞬間 白い兎が逃げる 中編集といえるこの本。 トリック満載で中身は濃いです。 なるほどーそういうことかーと思っていても、最後の最後にまだもう一ひねりある。 心地よいやられた感に、さすが有栖川氏と。 噛んでいるうちに味が変わるガムみたい(笑)。
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作家アリスシリーズ☆中編集もの。久々にこのシリーズ読んだけど相変わらずアリスの心中描写や火村先生とのやりとりが面白かった☆どの話も好きだけど『白い兎が逃げる』が一番だったかなぁ。
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『比類のない神々しいような瞬間』のダイイングメッセージは、見たことがなくて新鮮だった。面白い発想があったもんだ。
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また有栖川さん。 助教授かっこいい物凄いかっこいい。 ただし心配事が。戯言シリーズでもそうだったんだけど、一つのシリーズですごく好きになった人がいると、同じ著者の他シリーズ読むときに寂しくて泣きそうになるんだ。哀川さんがいないっ!って。 火村英生さんが出るのは作家アリスシリー...
また有栖川さん。 助教授かっこいい物凄いかっこいい。 ただし心配事が。戯言シリーズでもそうだったんだけど、一つのシリーズですごく好きになった人がいると、同じ著者の他シリーズ読むときに寂しくて泣きそうになるんだ。哀川さんがいないっ!って。 火村英生さんが出るのは作家アリスシリーズと言われるらしい。他に学生アリスがあるんだそうな。シリーズ名だけでここまで魅力的なものはなかなかないよ。
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「比類のない〜」がこの4作の中では一番好きかな。 「暗い宿」を読んでからもう一回「地下室の処刑」を読んでみようと思う。
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