妖説太閤記(上) の商品レビュー
●非モテの恨み、天下に届く 『へうげもの』で活写されたブラック系“人たらし”秀吉の人物造形が最近のヒットだったが、 こちらの非モテ怨念系ロリ併発太閤にも口アングリである。 信長の子息・息女の微笑ましい交歓風景が、未来図では色と叛逆殺に彩られる――戦国・恐怖の暗転シーンには息を...
●非モテの恨み、天下に届く 『へうげもの』で活写されたブラック系“人たらし”秀吉の人物造形が最近のヒットだったが、 こちらの非モテ怨念系ロリ併発太閤にも口アングリである。 信長の子息・息女の微笑ましい交歓風景が、未来図では色と叛逆殺に彩られる――戦国・恐怖の暗転シーンには息を呑んだ。
Posted by
まず何より前半では、竹中半兵衛の策略に感動しました。 「右の手をみせて、左の手でやることをやる」「夷を以って夷を征す」 情報を収集し相手の心理を読み、相手の動きを予測し、その裏をかく。 全てを事前にセッティングして、相手を筋書き通りに動かす。 まさに、脚本・演出:竹中半兵衛、演出...
まず何より前半では、竹中半兵衛の策略に感動しました。 「右の手をみせて、左の手でやることをやる」「夷を以って夷を征す」 情報を収集し相手の心理を読み、相手の動きを予測し、その裏をかく。 全てを事前にセッティングして、相手を筋書き通りに動かす。 まさに、脚本・演出:竹中半兵衛、演出・主役:豊臣秀吉 で、のし上がっていく様は見事です。 もう一つの驚き。 秀吉にそんな性癖があったとは・・・天下を盗る目的が女ってとこが滑稽。執念の深さは異常ですね。 歴史の裏側を覗いてるようなワクワクした気分で読みました。
Posted by
秀吉に対する悪意をこめたように読める小説であるが、逆に何故民衆を酷使した支配者を尊崇の念をこめて奉らねばならないのかと問われると、理由はない。(徳川政権を打倒して明治政府が成立したため、徳川家をおとしめるために、徳川家に滅ぼされた豊臣家を評価するという動きもあったのだろうが。) ...
秀吉に対する悪意をこめたように読める小説であるが、逆に何故民衆を酷使した支配者を尊崇の念をこめて奉らねばならないのかと問われると、理由はない。(徳川政権を打倒して明治政府が成立したため、徳川家をおとしめるために、徳川家に滅ぼされた豊臣家を評価するという動きもあったのだろうが。) 天下統一すらも女にもてたいための手段である、というのはちょっと信じられないと思うが、大河ドラマ等々で語られる秀吉伝よりも、妖説の方が説得力もあるし、何よりも面白い。
Posted by
- 1
- 2