1,800円以上の注文で送料無料

木に学べ の商品レビュー

4.5

65件のお客様レビュー

  1. 5つ

    37

  2. 4つ

    15

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

宮大工の著者が語る木…

宮大工の著者が語る木と道具、そして建築物について。この本は多くの若者に読んで欲しい。日本の良い文化を知るために欠かせないであろう一冊。

文庫OFF

2025/02/04

法隆寺の宮大工である西岡常一氏の話をまとめた本。 西岡氏のお話が載っている本を読むのは、大分前に読んだ「木のいのち木のこころ」に続いてこれが2冊目となる。1冊目の本と重複している話も多かったが、やはりとても興味深い話ばかりだと改めて思った。 この本を携えながら、法隆寺や薬師寺...

法隆寺の宮大工である西岡常一氏の話をまとめた本。 西岡氏のお話が載っている本を読むのは、大分前に読んだ「木のいのち木のこころ」に続いてこれが2冊目となる。1冊目の本と重複している話も多かったが、やはりとても興味深い話ばかりだと改めて思った。 この本を携えながら、法隆寺や薬師寺に行ったらとても楽しいだろうなと思った。昔、近くに長年住んでいたにも関わらず、一度も行かなかったことを悔いている。 以前、陶芸は桃山時代が、作刀は鎌倉時代が最も技術的に優れていたと聞いたことがある。本書で述べられている通り、木造建築の技術は飛鳥時代が最も高いとなると、やはりそれぞれの技術においてピークとなる時代があるのだろうと思う。 「木を知るには、まず土を知る」というのは、本書にある至言の一つだと思うが、これは技術にも言えるのではないだろうか。往々にして、技術というのは思想に根差しているものなので、思想を土、技術を木と捉えると、技術を知るにはそれを育んだ思想を知ることが大切だし、その思想が絶えた時に技術も枯れてしまうのだと考えた。 人の知恵と木の命を組み合わせて千年もつ建物を作る。本当に深遠な思想と技術だと思う。

Posted byブクログ

2024/11/22

昭和の時代を中心に宮大工の棟梁として法隆寺等の修繕や復興に携わった西岡さんという方のインタビューをまとめたものです。 本自体が昭和のものなのと関西弁の口語調で書かれているのでやや読みにくい部分もあるのですが、宮大工としての経験から来るヒノキの強さ、鉄やコンクリートへの苦言等素人か...

昭和の時代を中心に宮大工の棟梁として法隆寺等の修繕や復興に携わった西岡さんという方のインタビューをまとめたものです。 本自体が昭和のものなのと関西弁の口語調で書かれているのでやや読みにくい部分もあるのですが、宮大工としての経験から来るヒノキの強さ、鉄やコンクリートへの苦言等素人からすると目からウロコの情報が多く、前述した書き口も相まって「リアル」な説法を聞いているような感覚でした。 いわゆる「教科書では分からない」大切なものを丁寧に説いてくれる本、という感じです。

Posted byブクログ

2024/10/22

20年以上前に度々奈良に行く機会があり、その時から、読まねば、と思っていた本なのに、ようやく今になって読了。 その頃読んでいたら、人生も変わっていたんじゃないだろうか、とバブル期に社会に出た世代として痛切に思う。時間に追われていた歳月を振り返る。 人生の3分の1がまだ残されている...

20年以上前に度々奈良に行く機会があり、その時から、読まねば、と思っていた本なのに、ようやく今になって読了。 その頃読んでいたら、人生も変わっていたんじゃないだろうか、とバブル期に社会に出た世代として痛切に思う。時間に追われていた歳月を振り返る。 人生の3分の1がまだ残されていると思うこととして、先ずは、奈良への2泊旅行の予約を入れた。 聞き書きをされた、塩野米松氏にも感謝。

Posted byブクログ

2024/08/08

法隆寺、薬師寺に行きたくなった! 道具の名前や建物の構造などの専門用語がたくさん出てきて理解しづらい箇所もあったが、とにかくヒノキを使いこなした飛鳥時代の大工はすごかったのだと分かる。 関西弁の話し言葉がそのまま書かれているのでなじみのない人には読みにくいかも…?

Posted byブクログ

2024/05/15

飛鳥時代の木造建築が1400年たった現代でも生き残ってることが何より驚愕で、当時の建築技術が相当にハイレベルだったことが伺える。道具も現代のように便利な物がなかった時代、あんなに複雑な建物を建てていた職人さんがいたのだと思うと畏敬の念を抱く。

Posted byブクログ

2024/02/21

物事を突き詰めた職人は、自分のエリアだけではなく、世界の見え方が他の人とは違う別の視点・視座を持っているというなんだろう。 宮大工として、木のこと、建築のことについて、一般の人が思いもよらない奥深い世界の目線を持っていることは、それはそうだろう。 西岡氏がすごいのは、仏教のこと(...

物事を突き詰めた職人は、自分のエリアだけではなく、世界の見え方が他の人とは違う別の視点・視座を持っているというなんだろう。 宮大工として、木のこと、建築のことについて、一般の人が思いもよらない奥深い世界の目線を持っていることは、それはそうだろう。 西岡氏がすごいのは、仏教のこと(これは宮大工で寺社を設計・建築しているのだから、エリアの範疇化もしれないが)、経済のことなどにも宮大工の立場から批判的に語る。この本が出版されたのはバブル経済真っ盛り。西岡氏は「もうちょっと適正な利潤を追求するように改めないけませんな。飽くなき利潤追求ということは、みんな押し倒してしまうということやからね。」と、警鐘。宮大工として寺社建築と向き合い続け、建立の目的であったであろう人の幸せ・世の幸せを願うという人間の根本にたどり着いた、ということかもしれない。

Posted byブクログ

2024/02/07

めちゃくちゃ感動しました。 最後の宮大工の棟梁と言われた、法隆寺、薬師寺宮大工棟梁の西岡常一さん。 飾らない語りの中で話される、自然へ敬いや礼儀、仏の心で建立する本当の意味とはなど、読んでいるこちらがピシッと襟を正されるという感じ。 昔堅気の偏屈爺さんという印象だけれども、人に対...

めちゃくちゃ感動しました。 最後の宮大工の棟梁と言われた、法隆寺、薬師寺宮大工棟梁の西岡常一さん。 飾らない語りの中で話される、自然へ敬いや礼儀、仏の心で建立する本当の意味とはなど、読んでいるこちらがピシッと襟を正されるという感じ。 昔堅気の偏屈爺さんという印象だけれども、人に対してはもちろん、地球上の万物全てに対して心を持って接していくことを説いてらっしゃる。 怖いけど、決して見限ることをせず木でも人でも最後まで育てることを信条とされていて。 仏教の教えとは、誰でも如来になれる、心がけ次第で誰でも仏になれる。それを学ぶ場として法隆寺が建立されたという話に本当に感銘を受けました。 建てられてから1350年を経過して未だなお、当時の姿を私たちに見せてくれている法隆寺。 どんな詳しいガイド本よりも!この本こそが法隆寺、薬師寺に行く時の最強、最良のガイドになってくれると思います。 早くこの本持って法隆寺見に行きたい!!!

Posted byブクログ

2024/01/14

何回も再読していきたい。 今回のまとめは22ページまで 〈本から〉 鹿はヒノキが好物 日本の風土にヒノキは合ってた ヒノキのええとこはね、第一番に樹齢が長い こんなに長い耐用年数のものはヒノキ以外にはありませんわ。 わたしどもは木のクセのことを木の心やと言うとります。風をよけて...

何回も再読していきたい。 今回のまとめは22ページまで 〈本から〉 鹿はヒノキが好物 日本の風土にヒノキは合ってた ヒノキのええとこはね、第一番に樹齢が長い こんなに長い耐用年数のものはヒノキ以外にはありませんわ。 わたしどもは木のクセのことを木の心やと言うとります。風をよけて、こっちへねじろうとしているのが、神経はないけど、心があるということですな。 お釈迦様は気がついておられた。「樹恩」ということを説いておられるんですよ、ずっと大昔に。 それは木がなければ人間は滅びてしまうと。人間賢いと思っているけど一番アホやで。 自然を忘れて、自然を犠牲にしたらおしまいでっせ。(p22) 以下、続く

Posted byブクログ

2023/06/02

奈良の法隆寺などで活躍した棟梁のインタビュー 代々受け継がれた技術と教え。残念ながら無くなっていくものがあるんだろう。 法隆寺、未来に残せるか心配になった。 学者さんとの喧嘩、なるほどと思った。梅原さんの法隆寺の本読んだけど、いろんな見方あるんだな。 確かに受け継がれた棟梁の推...

奈良の法隆寺などで活躍した棟梁のインタビュー 代々受け継がれた技術と教え。残念ながら無くなっていくものがあるんだろう。 法隆寺、未来に残せるか心配になった。 学者さんとの喧嘩、なるほどと思った。梅原さんの法隆寺の本読んだけど、いろんな見方あるんだな。 確かに受け継がれた棟梁の推測の方が納得できる。

Posted byブクログ