送り火 の商品レビュー
富士見という都市で起こる様々な不可思議な出来事を描いた短編集。 ただのくだらないホラーだけではなく、心の温まるホラーや、現実の些細な不思議も描かれていて、重松清の実力を感じた。 しかし、面白い作品もあるが、そうでない作品も多いため、いまいち楽しむまでには至らなかった。
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まさに重松パワー全開!アーバン・ホラーということらしい。ホラーっていうよりは「優しい、あったかなホラー」っていうところだ。
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私鉄沿線――希望と悪夢を乗せて、快速電車は走る。鉄道が街をつくり、街に人生が振り積もる。黙々と走る通勤電車が運ぶものは、人々の喜びと哀しみ、そして……。街と人が織りなす、不気味なのにあたたかな、著者初のアーバン・ホラー作品集!
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短編集。いち路線近辺の人々の生活の息吹を感じられる。「シド・ヴィシャスから遠く離れて」を読むと、重松さんもやっぱりロックに魅せられた作家さんだな、と感じます。
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鉄道が街をつくり、街に人生が降り積もる。黙々と走る通勤電車が運ぶものは、人々の喜びと哀しみ、そして…。街と人が織りなす、不気味なのにあたたかな、アーバン・ホラー作品集。『別冊文芸春秋』掲載を単行本化。 【感想】
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著者初のアーバン・ホラー作品集。だったらしい。 もし、ホラーだと知っていたら、たぶん読まなかったと思う。(私はホラーは大の苦手だ。) 最初の2篇は確かにそれに属するのかもしれない。 何かいつもの重松作品とは違うと感じた。 でも、あとの7篇はホラーとは言えないような気がした。 哀し...
著者初のアーバン・ホラー作品集。だったらしい。 もし、ホラーだと知っていたら、たぶん読まなかったと思う。(私はホラーは大の苦手だ。) 最初の2篇は確かにそれに属するのかもしれない。 何かいつもの重松作品とは違うと感じた。 でも、あとの7篇はホラーとは言えないような気がした。 哀しくてやさしくて、暖かくて・・・ 全作品、東京副都心から西に向かう私鉄沿線が舞台だ。 以前近くに住んでいたこともあって、懐かしさをおぼえながら読んだ。 私は「よーそろ」という作品が一番好きだ。 ホームで自殺しようとした人を止めにかかり、揉み合いなって一緒に落ち、両足切断、頚椎骨折の重傷を負った駅員さんが登場する。 家の近所を車椅子で散歩することがせいぜいの彼が、インターネットの世界で、さまざまな人物になりすまし、世界を旅して行く。そして、この「世界放浪記」を読んで、彼の言葉に元気をもらう人がいる。 「よーそろ」とは船乗りの言葉で「異常なし、このまままっすぐ進め」という意味。
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