送り火 の商品レビュー
感想!
ある私鉄の沿線に住む、ごく普通の人たちが主人公。ほんのりホラー味を効かせつつ、描かれるのは人の情。その揺れ動くこころは、どこか自分にも重なるものがあって。しんしんと沁みる名作、9編です。
mari104
短編集ですが序盤の作品が重松氏の作品にしてはやや異質で好みではなかった。中盤以降はらしさが感じられましたが、全体的に気持ちの引っ掛かり、人の生き死にが関わってる少し息苦しい話が多いです。
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個人的に、最後の「もういくつ寝ると」がよかった。 お墓、永代供養、先祖、本家、家族、個人、逆縁、死。 などなど考える。 自分にこだわりがなくても、そうはいかず、誰のための、何のための、と思ったり。 最初の2編は別物っぽかった。
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新宿から出ている鉄道、富士見線。 その鉄道沿線の街に住む人々の 日常の喜びや哀しみ、人生の辛さを、 重松さん独特の温かさと切なさで描いた短編集でした。 ・身寄りのない老人の行く末を描いたホラー作品 『フジミ荘奇譚』 ・女性のホームレスをネタにしたライターの話 『ハードラック・ウ...
新宿から出ている鉄道、富士見線。 その鉄道沿線の街に住む人々の 日常の喜びや哀しみ、人生の辛さを、 重松さん独特の温かさと切なさで描いた短編集でした。 ・身寄りのない老人の行く末を描いたホラー作品 『フジミ荘奇譚』 ・女性のホームレスをネタにしたライターの話 『ハードラック・ウーマン』 ・幼少期に亡くなった子供の姿を追い求める夫婦 『かげぜん』 ・子どもの遊び場を探し求めるママの姿を描く 『漂流記』 ・いじめに負けないでと願う駅員の話 『よーそろ』 ・1970年代の終わりに活躍した ライターの行く末 『シド・ヴィシャスから遠く離れて』 ・母子家庭で娘を育て上げたその後の母の姿を描く 『送り火』 ・離婚寸前で別居中の夫には 駅のホームで病死した男の幽霊が見えるという 『家路』 ・家族が気に入るような墓地を購入する話 『もういくつ寝ると』 平凡な家庭におけるさまざまな悩みや苦しみが書かれています。 幽霊も出てくるし、謎の猫集団やお墓のはなしも。 どれもちょっと気味が悪いのですが、切なくて・・・・ 都会の幽霊ってこんな感じで哀しい過去があるのでしょうね。 こんな人生ホラーは ぜひ知っておくべきだと思う作品でした。
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どうしてなのか、感情移入ができませんでした。56歳、父は亡くなり母も悲しいけれど、そんなに遠くなくいなくなってしまうだろう。独り者の私が天涯孤独になるのも遠くない。身につまされているから、敢えて感情を入れないようにしているのかもしれない。
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面白かったが、重松氏の他の作品と比べるとグッとくるものがなかったように思う。 忙しくて疲れてたのかな?
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「富士見」って地名ないよね、実際は?架空なんだろうけど、東京のどこかにありそうな、都心からすこしはなれたところにある「富士見」という町がキーになっている短編集。「フジミ荘奇譚」「ハードラック・ウーマン」「かげぜん」「漂流記」「よーそろ」「シド・ヴィシャスから遠く離れて」「送り火」...
「富士見」って地名ないよね、実際は?架空なんだろうけど、東京のどこかにありそうな、都心からすこしはなれたところにある「富士見」という町がキーになっている短編集。「フジミ荘奇譚」「ハードラック・ウーマン」「かげぜん」「漂流記」「よーそろ」「シド・ヴィシャスから遠く離れて」「送り火」「家路」「もういくつ寝ると」9編。家族がいて、親が老いてきて、、くらいの年代のひとがいちばん響くんじゃないかな。いやでも、ハードラック~は独身でがんばってるけど仕事に行き詰まりかけてる若い女性の話だし、漂流記はいわゆる公園デビューの話だし、そうともいえないか。生きていくうちに、だれでも少なからず抱えるような、重み、重石、みたいなものをうまく拾ってある。だから読後感もすこし重め、だけど、こういう、生き様を考えさせられる読後感、みたいなものこそが大事なんだとおもう。個人的にはいちばん心に残ったのはラストのもういくつ~かな。墓。死後。夫婦。親子。難しいよね。いろんな思いがあるし。残したくないもの、忘れてほしくないもの、我慢していること。いろいろ。深みのある1冊です。読んでよかった。
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富士見線という地下鉄の路線を舞台にした短編小説。 1つ1つの話に、様々な家族模様を映し出しています。 重松清作品を今回初めて読んだんですが 文章が綺麗だな~というのが率直な感想。 読みやすいし、無駄な描写もなく、すっきりしている。 それでいて、訴えかけるものが深い。 ...
富士見線という地下鉄の路線を舞台にした短編小説。 1つ1つの話に、様々な家族模様を映し出しています。 重松清作品を今回初めて読んだんですが 文章が綺麗だな~というのが率直な感想。 読みやすいし、無駄な描写もなく、すっきりしている。 それでいて、訴えかけるものが深い。 テーマも現代の問題点を描いていて 色々考えさせられます。 夫婦関係だったり、団地での付き合い、マイホームなどなど・・・ 長編小説を読んでみたいと思わせる作家さんです。 個人的には『かげせん』が一番好きでした。
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重松清の短編集。 どれも富士見線沿線が舞台となっているお話。 物語の中には、人間ならだれもが抱えている「心の矛盾」のようなものが常に流れているようで、切ない。 それでいて読んでいると何故か心が浄化されていくのが心地よい。
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初期の短篇集です。 オカルティックなお話が2つ続いて「こんな話も書いてたのか」とびっくり。 いくつか読後感が悪いと言うよりはオチが弱いモノがありましたが、現在の重松節を思わせるモノもあり玉石混交の感があります。
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