悪魔の発明と大衆操作 の商品レビュー
パンチカードやラジオ…
パンチカードやラジオなどの最新兵器を使い、いかにナチスが人々の間に思想を浸透させていったのか、行動していったのかを検証。現代においてメディアはむしろ「兵器」に近いものだと認識することができる。
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現代の大衆である我々…
現代の大衆である我々と大衆文化は、二〇世紀前半、メディアの揺籃期に誕生した。ラジオ、テレビが出現した時期である。今日、それらは当たり前のように存在し、我々は一方的な情報の受け手として、なんの疑問もなくそれに接している。しかし初めてそれらが登場したとき、人々はとまどいながらも果敢に...
現代の大衆である我々と大衆文化は、二〇世紀前半、メディアの揺籃期に誕生した。ラジオ、テレビが出現した時期である。今日、それらは当たり前のように存在し、我々は一方的な情報の受け手として、なんの疑問もなくそれに接している。しかし初めてそれらが登場したとき、人々はとまどいながらも果敢に接していた。いったい我々は、メディア大衆としてどのように飼い慣らされていったのか。何が獲得され、何が失われたのか。今や第二の自然となった「ラジオ」と「テレビ」、個人情報問題の先駆けともいえる「パンチカード」、個人性を排した大衆管理
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[ 内容 ] 大衆操作を目的としたラジオとテレビの普及、ナチスがユダヤ人選別に利用したパンチカード、個人性を排除して広まった火葬の発明など、大衆文化の裏側にある衝撃的な歴史的事実を明らかにする。 [ 目次 ] 第1章 「テレビ」料理番組と遠隔誘導ミサイル―テレビ大衆文化の落とし...
[ 内容 ] 大衆操作を目的としたラジオとテレビの普及、ナチスがユダヤ人選別に利用したパンチカード、個人性を排除して広まった火葬の発明など、大衆文化の裏側にある衝撃的な歴史的事実を明らかにする。 [ 目次 ] 第1章 「テレビ」料理番組と遠隔誘導ミサイル―テレビ大衆文化の落とし穴(探偵はテレビ電話がお好き 軍国少年はモニターに見入る ほか) 第2章 「パンチカード」個人情報は悪魔の囁き―高速情報処理と人間中心主義の崩壊(『地球最後の日』 科学時代にも迷信はある ほか) 第3章 「火葬炉」機械仕掛けの埋葬―個人が個人として死ねなくなる日(ゲーテの傑作小説『親和力』 技術官僚の生真面目 ほか) 第4章 「ラジオ」バベルの電波塔あるいはガレージキット―ラジオ愛好家と現代的リスナーの誕生(ラジオ教則本、大ヒット 積極派と消極派 ほか) 第5章 「ラジオ定時放送」フォルクス受信機VE301型―電波の一方通行は情報ゲリラを制圧する(『断腸亭日乗』の憂鬱 昭和一〇年のワースト番組 ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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著者はドイツ文学、メディア論が専門の学者。テレビ、パンチカード、ラジオなどをナチスの戦略に関連させながら、ソフトとハードは分けられない一つのもの、と定義する。戦中の日本へも話が飛ぶため、いまひとつ焦点が分散。いっそドイツに限ったら、もっとつっこんだ読み物になったのでは。 最終章に...
著者はドイツ文学、メディア論が専門の学者。テレビ、パンチカード、ラジオなどをナチスの戦略に関連させながら、ソフトとハードは分けられない一つのもの、と定義する。戦中の日本へも話が飛ぶため、いまひとつ焦点が分散。いっそドイツに限ったら、もっとつっこんだ読み物になったのでは。 最終章にわずか著者のスタンスが滲むが、全体的には事実をメディア論の立場から軽く語るのみ。あっさりと読む。 アウシュヴィッツでパンチカードがユダヤ人の管理に使われたとは、初めて知った。ところが最後の註で小さく「刺青に代替。死者の数が多く、パンチカード用の数がパンクした」と語られる。もし本書がナチスの弾劾ならば(さほど強い語調では語られないが)、この点により着目したら、意図が強調されたと思う。
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