革命的左翼という擬制 1958~1975 の商品レビュー
革共同「遠くまで行くんだ」派重鎮の回想録。ゲバルトの発祥が革マル派から始まった事は興味深い。後史の革マル派の策動と行動原理を見事に現しているように感じた。 しかし、共産同赤軍派とは年代的にもセクト的にも多少のズレがある為、タイトルにある様な「革命的左翼という擬制」を充分に論拠を持...
革共同「遠くまで行くんだ」派重鎮の回想録。ゲバルトの発祥が革マル派から始まった事は興味深い。後史の革マル派の策動と行動原理を見事に現しているように感じた。 しかし、共産同赤軍派とは年代的にもセクト的にも多少のズレがある為、タイトルにある様な「革命的左翼という擬制」を充分に論拠を持って説明してはいない。救えるとすれば、後史の社会的拡大版である政治セクトの血みどろの抗争を、その萌芽的形態時に感じ取っている事であろうか。 更に言えば、革共同内部からの稀有な回想録であることを指摘できる。 私見ではあるが、革命的共産主義者同盟は革マル派も中核派も組織的統制によって、この類の回想録を禁じている様であり、誠にオープンな共産主義者同盟とは際立った違いを現実が示している。これも、その政治組織の成り立ちの違いを暗示しているように思える。
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