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安全保障学入門 最新版 の商品レビュー

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2014/05/17

(1) 総合安全保障:安全保障政策を構想する場合に、目標についても手段についても、軍事的側面と非軍事的側面の両方を考慮に入れ、さらには、国外からの脅威ばかりでなく、国内からの脅威や自然からの脅威までも考慮。 (2) 集団安全保障:ある国家集団において、構成国が①相互に武力を行使...

(1) 総合安全保障:安全保障政策を構想する場合に、目標についても手段についても、軍事的側面と非軍事的側面の両方を考慮に入れ、さらには、国外からの脅威ばかりでなく、国内からの脅威や自然からの脅威までも考慮。 (2) 集団安全保障:ある国家集団において、構成国が①相互に武力を行使せず、構成国間の紛争を平和的に解決すること、②それに違反して武力を行使した国に対しては、ほかのすべての構成国が力を合わせて軍事力の使用を含む集団的な強制措置(制裁)をとることを約束することによって、侵略を抑止し、相互に安全を保障しようとする制度。集団安全保障体制は、同盟体制が外部の脅威に対抗するためのシステムであるのとは異なり、対立関係にある国をも含めてすべての国が体制に参加した上で、諸国が力を終結することによって体制内の不特定の構成国による平和破壊行為に対処すようとするもの。 (3) 共通の安全保障:冷戦期のヨーロッパにおける東西対立に対処する方策として生まれた概念。冷戦期のヨーロッパにおいては1970年代前半以降、東西両陣営が敵対関係を継続する中で、お互いの間に戦争が起これば、その被害は双方にとって耐え難いものになり、したがってそのような戦争を避けることが共通の利益であるとの認識を深めるようになった。このような認識に基づき、敵と協力して望まない戦争を回避するための安全保障の枠組みを作ろうとしたのが共通の安全保障。 (4) 協調的安全保障:共通の安全保障が恒常的に対立しあう敵同士の関係を前提にしているのに対し、協調的安全保障とは対立構造が不明確で不安定な地域における、敵でも味方でもない国々の間の関係を安定さえるのに有効と考えられるシステムである。懸念の源となる国や対立関係にある国をも含めて域内全ての国が阿智製に参加した上で諸国の強調によって体制内の不特定の潜在的脅威が顕在化して武力衝突につながることを予防し、紛争の平和的解決を図り、また万一武力衝突が勃発しても、その規模を限定するための枠組みを作ろうとするものである。特徴付けるのは、制度化された安全保障対話、安全保障における総合的アプローチ、信頼醸成措置の実施などである。

Posted byブクログ

2010/04/25

安全保障について、軍事からだけの視点だけでなく幅広く包括的に説明してくれる入門書。いろんな人がそれぞれの章とかを書いているので体系的かとかムダがないかといったらそんなことはないんですが、それでも充分すっきりしています。 新旧あわせた広義の安全保障とは何かから始まって国際安保の諸モ...

安全保障について、軍事からだけの視点だけでなく幅広く包括的に説明してくれる入門書。いろんな人がそれぞれの章とかを書いているので体系的かとかムダがないかといったらそんなことはないんですが、それでも充分すっきりしています。 新旧あわせた広義の安全保障とは何かから始まって国際安保の諸モデル、軍事力の役割や核兵器のもたらしたもの、軍管と軍縮、政軍関係、戦略思想の系譜、非軍事的な安全保障、国連や国際法、現代・ポスト冷戦期の安全保障、そして日本の安全保障の基礎知識の解説といった内容。

Posted byブクログ

2009/10/04

安全保障とは何かといった概念的な話から、軍事力や戦略、さらには安全保障の非軍事的側面や軍縮、国際法や国連と安全保障の関りなど、非常に幅広く安全保障を包括的に論じています。第二部「日本の安全保障政策の基礎知識」は、日本の採っている政策が非常にコンパクトにまとめられていて読みやすいで...

安全保障とは何かといった概念的な話から、軍事力や戦略、さらには安全保障の非軍事的側面や軍縮、国際法や国連と安全保障の関りなど、非常に幅広く安全保障を包括的に論じています。第二部「日本の安全保障政策の基礎知識」は、日本の採っている政策が非常にコンパクトにまとめられていて読みやすいです。これも軍事や安全保障に興味がある人には必読の書でしょう。

Posted byブクログ