1,800円以上の注文で送料無料

尾崎翠集成(下) の商品レビュー

4.1

12件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    5

  3. 3つ

    2

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

アップルパイの午後の…

アップルパイの午後の素敵でモダンな兄妹げんかを体験するためだけでもいいと言えるほどです。出来たら上巻とあわせて買おう。

文庫OFF

堅苦しいリアリズムか…

堅苦しいリアリズムから軽やかに浮遊し、今、ここでない日常生活を生き生きとしたタッチで描く「アップルパイの午後」は、傑作。

文庫OFF

シリーズの下巻。戯曲…

シリーズの下巻。戯曲の「アップルパイの午後」が好きです。今読んでも少しも古びていなくて、飄逸な感じです。

文庫OFF

童話やエッセイ、映画…

童話やエッセイ、映画評などが読めます。尾崎翠も浮世離れした少女漫画風(ベタベタの物ではなく)の不思議な味わいがありますね。

文庫OFF

2020/09/24

喧しいことは言うまい。「露の珠」「少女(おとめ)ララよ」がとくに好き。尾崎翠の、頭痛と、強い絡みつくような文学への恋慕と、飲みくだしたあとのうすい、青にも緑にも感ぜられるひかり。

Posted byブクログ

2013/02/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「青いくし」「あさ」「春の短文集」等、一ページにも満たないお話だけれども、ひどく印象に残る短編。「悲しみの頃」「悲しみを求める心」は、書き出しが素敵。「空気草履」「露の珠」等の少女小説は、今読んでも勿論凄く面白いし胸がときめくけれども、これと小学生の頃に出会っていたら……とも思った。「アップルパイの午後」は、言葉一つ一つが詩的。「無風帯から」は大好きで何度も読み返しているのだけれども、未だに理解が追いつかない……映画評論が沢山あったけれども、どれもこれも観たことの無い作品ばかり、知らない俳優ばかりで、調べ調べ読んだ。映画も是非観たい。 「花束」の雰囲気が、甘すぎないんだけれども胸にぐっとくる。こういうのだったら、恋愛小説も読める。 悲しみ。苔。溜息。沈黙。

Posted byブクログ

2012/10/07

まず下巻から読む。 私の生涯のバイブル決定。 詩のような、短い二作から始まる。 胡瓜←青いくし、面白い! 朝の海の美しい情景が思われて、涙しそうになる。 『悲しみの頃』からの『悲しみを求める心』の流れがいい。 “私は死の姿を正視したい。そして真にかなしみたい” 心に残るフレ...

まず下巻から読む。 私の生涯のバイブル決定。 詩のような、短い二作から始まる。 胡瓜←青いくし、面白い! 朝の海の美しい情景が思われて、涙しそうになる。 『悲しみの頃』からの『悲しみを求める心』の流れがいい。 “私は死の姿を正視したい。そして真にかなしみたい” 心に残るフレーズ。 『無風帯から』 話を読むのは二度目。やはり好き。 全編手紙文なので、それが面白い。 名前が出てくる人物が、実際のところ、何を考えているかがわからないまま、延々話が続く。 タイトルがいよいよハマる最後のあたりの文章は最高。 『花束』 女性らしい、というよりは、女の子らしい、けど幼過ぎない、丁度その間のあたりの、瑞々しくもあり、甘酸っぱくもある、淡い恋の話。 素敵! 『初恋』を読んだ後もこんな気分になった。 『詩「嵐の夜空」』も少女小説三編も、『少女ララよ』も、言及しないが、文句なし。 『琉璃玉の耳輪』 一番読んでみたかった作品。 基本的に、尾崎翠の魅力は、文章力と、その表現力だと思ってるけど、こんなお話もあるのかと驚いた。物語としてだけみても十二分に楽しめた。 『アップルパイの午後』 キュンとする。とどまることを知らない程にキュンとする終わり方。 『映画漫想』 観たことない映画ばかりで、俳優の名前も知らない人が殆どだけど、笑った。 「快走王」の感想は、読んで吹いた。 文句なしの星5つ。 最高が星10だとしても、10をつけるだろう。

Posted byブクログ

2012/05/13

友人のお勧めで「アップルパイの午後」を読むために借りてきたものです。で、読みました。 昭和初期に書かれたというので古臭いのかと思いきや、むしろ逆で会話のノリが現代風なのに驚きです。 ひと組の兄妹と、その人間関係や恋模様が描かれているのですが、その中にソーダ水だのアップルパイだ...

友人のお勧めで「アップルパイの午後」を読むために借りてきたものです。で、読みました。 昭和初期に書かれたというので古臭いのかと思いきや、むしろ逆で会話のノリが現代風なのに驚きです。 ひと組の兄妹と、その人間関係や恋模様が描かれているのですが、その中にソーダ水だのアップルパイだのと食べ物の比喩がよく用いられていて、登場人物の若々しさや恋の甘さがよく表現されている。と、そのような印象を抱きました。

Posted byブクログ

2011/12/03

尾崎氏の独自なる分裂心理学は世界に誇れる「創造物」であり、美しすぎる「フィクション」である。世界は分裂するもの。描き切った世界観の心理描写における――――である。これは古ぼけた小説ではない。泉から滾々と湧いてくる冷水であり、読めば心が引き締まる。・・・・・・

Posted byブクログ

2010/10/08

「無風帯から」「瑠璃色の耳輪」「アップルパイの午後」が好きです。 妙な魅力がありますね。 「第七官界彷徨」は昨年新しく文庫で出ているのですね。 再読しよう。

Posted byブクログ