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アルゼンチンババア の商品レビュー

3.8

89件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    31

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

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2023/01/02

やさしいやさしい物語。心洗われる。 昔読んだのだけど、年齢を重ねて身近な人の死を経験したことで思う感情がある。 主人公の心理描写が好き。いろんなメディアで物語が作られるけど、こんなにやさしく寄り添えるのは小説ならではだと思った。 奈良美智さんの絵や写真もやさしく、けれどもぶっき...

やさしいやさしい物語。心洗われる。 昔読んだのだけど、年齢を重ねて身近な人の死を経験したことで思う感情がある。 主人公の心理描写が好き。いろんなメディアで物語が作られるけど、こんなにやさしく寄り添えるのは小説ならではだと思った。 奈良美智さんの絵や写真もやさしく、けれどもぶっきらぼうに寄り添っていてとてもよかった

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2020/03/02

すごい不思議な温かい気持ちになる。言葉があまりにも綺麗で表現が透明で、なんだかふわふわした世界を見ている気がする。シャボン玉みたいに冷たくはないけど掴もうとしても掴めない、分かりたいけど分かる気がするけど不思議。掴めない。

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2019/02/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

よしもとばななの自然体の文章には奈良美智の絵がよく似合う。 「母が死んだ時、私の平凡だった世界は消えた」 いきなりこの印象深い一文から始まる物語。 母のいた当たり前の日常は全て錯覚だった…ばなな流、喪失と再生のプロセスはやはり独特。 古くて暗くて臭くて埃っぽくておよそ快適な住まいではないけれど、浮世離れした「アルゼンチンババア」の元で徐々に救われ、自分の居場所を創り上げていく父と娘。 大切な人を喪って心にぽっかり穴があいた時、日常から離れてちょっと一休みすることも大切。 「人は死ぬ瞬間まで生きている、決して心の中で葬ってはいけない」 インパクト絶大な「アルゼンチンババア」からの尊い教えに胸いっぱい。 涙ぐんだ後はちょっとだけ笑顔になれる、そんな心優しき絵本のような物語だった。

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2015/05/31

時代の流れに乗れなかった父親が、何にも制限されずに、自分の想いに身を委ねていくような話だった。しかし、個人的には、亡くなったお母さんが可哀想だと思ってしまう…。 2015.5.31

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2015/03/22

ばななさんの「死」の描き方がとても好きだ。今作で一番印象に残っているのは、主人公とアルゼンチンババアが出会う場面。母の死に直面したみつこは、その死から一生消えない大きな贈り物をもらったと考えていた。アルゼンチンババアはその場面で初めてみつこに出会うにもかかわらず、みつこが思ってい...

ばななさんの「死」の描き方がとても好きだ。今作で一番印象に残っているのは、主人公とアルゼンチンババアが出会う場面。母の死に直面したみつこは、その死から一生消えない大きな贈り物をもらったと考えていた。アルゼンチンババアはその場面で初めてみつこに出会うにもかかわらず、みつこが思っていたことを知っていたうえに、彼女も母を亡くした時に同じことを感じたと言う。その贈り物とは、母との思い出のことなのだと思う。一見、使い古された言い回しのように思われるが、ばななさんの使い方は過去を振り返るための思い出ではなく、かと言って感傷的になるための材料でもない。本当に贈り物なのだ。誕生日やクリスマスに貰う、あのプレゼントと同じ感じの。喜びに満ちたもの。その描きかたが素敵だなぁと思った。

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2015/01/13

最後の最後の、大切な人にいつまでも生きてほしい云々・・ とか 人は死ぬまで生きている とか そんなことを実感せざるを得ないお年頃になってきたので、響く言葉があった。

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2014/08/25

命に必ず終わりがあることはわかっていて、 それでも、いや、だからこそ 「好きな人がいつまでも死なないで今日が続いてほしい」という 願いは永遠なのだな、と。 タイトルと見た目で衝動買いしてから3年。 はやく読めばよかったと思いつつ、 今だから引き寄せられた1冊。 著者よしもとば...

命に必ず終わりがあることはわかっていて、 それでも、いや、だからこそ 「好きな人がいつまでも死なないで今日が続いてほしい」という 願いは永遠なのだな、と。 タイトルと見た目で衝動買いしてから3年。 はやく読めばよかったと思いつつ、 今だから引き寄せられた1冊。 著者よしもとばなな 装画・写真 奈良美智 発行 渋谷陽一(ロッキンオン)。←!!! 2500円。 高いとおもいきや、安い。 英語と日本語両方書いてあるのもありがたい。 心がたくさん動いてあったまる作品でした。 何度も何度も読もう、大切にしよう、と思える1冊に出会えてシアワセです☆

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2014/01/31

久しぶりによしもとばななさんの本を読みました。『キッチン』で涙した時と同じ感じがよみがえりました。『キッチン』を読んだの20歳ころ。モラトリアム中に読んだのと、それなりに実体験を経て今感じるのと違う部分もあるのが面白いです。20歳のころばななさんに出会えていてよかったなあ~。

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2013/11/01

買ってから何年経つだろう。 この著書のひとつは読んでおこうと思って探していたら、 派手な装丁とタイトルに衝撃を覚えた。 思わず手に取り...... そして何年振りかに初めて読んだ。一気に読んだ。 中身も衝撃的だった。 ファンになったかもしれない。

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2013/09/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ユリさんの存在感はすごいけど、それ以上にお父さんから漂う哀愁と、地に足をつけて歩いていく姿が印象に残った。 妻を亡くして、墓石職人を廃業してからのユリさんとの同居、曼荼羅制作、イルカの墓石、街のオブジェ作成依頼をうけたり、子をもうける。愛する人を失っても、たとえ将来自分が死んだとしても、後に続くものを生み出す。自分の生きるすべを知っているんだなと思う。 とても素敵なお父さん。

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