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猫だましい の商品レビュー

3.8

35件のお客様レビュー

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2009/10/04

心理療法家の目から見た猫の登場する作品の猫の役割・解釈を紹介した本。 猫には様々な顔がある。 長靴をはいた猫のような賢くて調子の良い面。 エジプトで見られるような神としての神秘性。 逆に西洋にあったような魔女の化身と見られるような妖しさ。 ネズミを弄る残酷性。 我侭な女性のような...

心理療法家の目から見た猫の登場する作品の猫の役割・解釈を紹介した本。 猫には様々な顔がある。 長靴をはいた猫のような賢くて調子の良い面。 エジプトで見られるような神としての神秘性。 逆に西洋にあったような魔女の化身と見られるような妖しさ。 ネズミを弄る残酷性。 我侭な女性のような独立性と妖艶さ。 その様々な面が色々な話を生むようです。 本書で紹介されている本は「空飛び猫」「100万回生きた猫」「鍋島の化け猫」「宮沢賢治作品のなかの猫」「綿の国星」等著名なものから「トマシーナ」「牡猫ムル」「日本の昔話の中の猫」「猫と庄造と二人のおんな」等の作品も紹介されていて、原作を読んでみたくなります。 とても面白い。猫好きも本好きも満足の内容です。 ただし結構ネタバレしているのでこれから読もうと思ったのに!って本がある場合はその章は飛ばして読んだ方が良いかも。 私は犬も猫も動物全般大好き。 柴犬の渋くって忠実なところとか、シュナウザーの利発そうなところとか、トイプードルのモコモコしたところとか。可愛いなぁと思うんだけども、犬か猫どっちか取れっていわれたら猫がいいんだよなぁ。 気まぐれで澄ましていて、でもしなやかで柔らかくって、なんともいえない魔性がある。 本物の猫には伸ばした手をスルリと避けられてしまうので、紹介されていたような本の中の猫達を愛でるのもいいなと思いました。

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2009/10/04

ひたすら猫にまつわるお話。猫好きにはたまらない?私は特に猫が大好きではありませんが、けっこう面白かった。

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2009/10/07

古今東西、ホフマンから大島弓子に至る、猫文学の紹介。ユング派心理学の手法で読み解いて行く。象徴としての猫の、眼も眩むような多様性が楽しい。

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2009/10/04

この方の書いた文章を中学ぐらいの時に教科書で読んだような記憶がありまして。どんな作品だったのかは全く覚えていなかったのですが、名前に見覚えがあって。懐かしさもあり、またタイトルに“猫”とついている事もあり手に取ったのですが、フタを開けてみたらばこの方、心理学者さんだったのですね…...

この方の書いた文章を中学ぐらいの時に教科書で読んだような記憶がありまして。どんな作品だったのかは全く覚えていなかったのですが、名前に見覚えがあって。懐かしさもあり、またタイトルに“猫”とついている事もあり手に取ったのですが、フタを開けてみたらばこの方、心理学者さんだったのですね……すいません無知で。そんなこんなで学者さんが書く文章独特の、まどろっこしくて説明過多で、正直物凄く読みづらい部分も多かったです。ただ内容が、猫が主人公だったりテーマとして取り上げられている文献を深く掘り下げるというものなので、猫好きさん&本好きさんにはおススメ。「おおっ!こんなに魅力的な本があったのか!」という新たな出会いもありますし、「おおっ!この本にこんな解釈が!!」という新たな発見もあります。大島弓子の『綿の国星』も取り上げられていて、私はまだ読んだ事がないのですが、「マンガも学者の手にかかればこういう風に読めるのか……」とある意味衝撃を受けたりも。いや、でももしかしたら大島弓子がそういう意味で衝撃的なマンガ家さんなのかもな。1冊も読んだ事ないんですけど。

Posted byブクログ

2009/10/04

正確に言うと猫に関する本、ではなくて『猫に関する本に関する本』。古今東西様々な猫が登場する本/物語を紹介しています。 前半、私には少し退屈で、途中まで読んでほってあったのですが、後半『100万回いきたねこ』あたりから、河合氏もノリまくりという感じで、あれもこれも読みたいなと。ポ...

正確に言うと猫に関する本、ではなくて『猫に関する本に関する本』。古今東西様々な猫が登場する本/物語を紹介しています。 前半、私には少し退屈で、途中まで読んでほってあったのですが、後半『100万回いきたねこ』あたりから、河合氏もノリまくりという感じで、あれもこれも読みたいなと。ポール・ギャリコ『トマシーナ』、谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のおんな』、大島弓子『綿の国星』、ここら辺は是非読んでみたい。しかし、河合氏の読み解きがあまりに自在なので、なんとなくすでに読んだような気がする。更に私が『綿の国星』を読んでいたら絵的に恐いだろうなという危惧もある。 実際読んでも河合氏の解説ほど深く作品の機微に触れるのは私は無理なんだろうなと、少しだけ憂鬱に。

Posted byブクログ