リヴァイアサン の商品レビュー
一人のテロリストの男…
一人のテロリストの男の爆死事件。男が追い続けた怪物リヴァイアサンとは何だったのか?男と友人だった「私」を主人公に謎が徐々に解かれていく。アメリカ人が読んでこそという感じもあるけれど面白く読めます。
文庫OFF
題名からは政治小説の…
題名からは政治小説のように思えますが、実際には友情小説であり恋愛小説です。錯綜する時系列、脱線しまくる語り、理解不能な会話、偶然に頼りすぎるご都合主義なストーリーとどこをとっても判りづらく、読みにくくて面白くない作品でした。
文庫OFF
かなり政治的な話かと思ったが、ムーン・パレス、偶然の音楽の延長上にある偶然に彩られたどこか孤独な物語だった。やや悲劇的な物語、ポストモダン的登場人物、そしてアメリカ的なモチーフ。オースターだな〜という感じ。ピーターとサックスの友情がリアルでもあり、切なくもある。御涙頂戴でも完全な...
かなり政治的な話かと思ったが、ムーン・パレス、偶然の音楽の延長上にある偶然に彩られたどこか孤独な物語だった。やや悲劇的な物語、ポストモダン的登場人物、そしてアメリカ的なモチーフ。オースターだな〜という感じ。ピーターとサックスの友情がリアルでもあり、切なくもある。御涙頂戴でも完全なリアリズムでも絶望でもなく、どこか影のある感じがいい。
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今更ながら名作を読む。 やっぱ凄い小説だった。 結末は冒頭に描かれていて、過去を順に振り返っていく形式なんだが、あちこち色々雑多に描かれる場面場面が全部つながっていき最後に収束していく快感が凄い。 つなぎ方も、偶然要素とか突拍子もない事態とか、下手に扱えばご都合主義になりかねないようなこともあるのに、そこに文学要素がきっちり入り込んで、小説として不自然さを感じさせない。 カタルシスを味わう小説は色々あるが、伏線回収の快感が群を抜いて上手いし、読ませる。 名作は名作としての理由があるんだなぁと
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プロットとしてはシンプルなのに、これだけの枚数を飽きずに読ませるのはさすがだなと思った。 訳もさすが。間違いない。
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面白かった。 偶然が重なって出来た運命に翻弄された親友とその親友の人生の物語を書いた男の話。 オースターの作品は今まで5冊くらい読んだ程度だけど比較的読みやすい方なのではないと思う。 登場人物たちは私の感覚からするとかなりぶっ飛んでるからあんまり共感はできないはずなのに彼らの感情...
面白かった。 偶然が重なって出来た運命に翻弄された親友とその親友の人生の物語を書いた男の話。 オースターの作品は今まで5冊くらい読んだ程度だけど比較的読みやすい方なのではないと思う。 登場人物たちは私の感覚からするとかなりぶっ飛んでるからあんまり共感はできないはずなのに彼らの感情がちゃんと伝わってくる。 人間は大きなショックを受けると正常な判断をすることが難しくなると思うけど、その正常ではない判断を繰り返してしまっている印象を登場人物から受けた。でも彼にとってはそれがその時できた最善の方法だったのかも。
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虚構と現実の交錯。そもそも言説で成り立っている物語はいかほどの真実を持っているのか。真実は複数ありえるのではないか。メタな視点からも深読みできる。象徴を持っているようで、何も象徴していないかのようで。 ある作家が、もう一つの作家の出会いから最後までをミステリ仕立てで構築している。 入れ子構造が本作にもあるが、最後は爆破だ。ポストモダンは爆破と共に完結する。 エンディングがきまっているところに、物語が進んでいくのも、暗示的、ポストモダン的だ。
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話はピーター・エアロンという作家の男が、彼の親友ベンジャミン・サックスについて語る形式で進みます。 リヴァイアサンとは、旧約聖書とファイナルファンタジーに出て来る海の怪獣の名前なんだけど(^^;、トマス・ホッブズという人が書いた国家についての政治哲学の本のタイトルでもあるらしい。...
話はピーター・エアロンという作家の男が、彼の親友ベンジャミン・サックスについて語る形式で進みます。 リヴァイアサンとは、旧約聖書とファイナルファンタジーに出て来る海の怪獣の名前なんだけど(^^;、トマス・ホッブズという人が書いた国家についての政治哲学の本のタイトルでもあるらしい。 トマスさんの話は一切出てこないんだけど、サックスはそもそも社会主義的な考えを持っていて、最後にはプチテロリストみたいになってしまいます。 さいごのさいごで、すごいエモいトリックがあって、わりと鳥肌もの。
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猛烈に面白かった!! 構成がずば抜けていて、 ひとつの事件から始まり、 人物を掘り下げていくように見えて、 語り手からの視点があることで、 現実の出来事ではなく、 語り手の知り得たことと想像と、 多くの投影と心的現実で語られるからこその、 真実はなにかというサスペンスにも見える...
猛烈に面白かった!! 構成がずば抜けていて、 ひとつの事件から始まり、 人物を掘り下げていくように見えて、 語り手からの視点があることで、 現実の出来事ではなく、 語り手の知り得たことと想像と、 多くの投影と心的現実で語られるからこその、 真実はなにかというサスペンスにも見えるが、 物語は過去と現在とその先へと、 縦横無尽に駆け抜け、 これが一体誰が主体の話なのかがわからなくなり、 そして振り出しに戻り、 そこから少しだけ先に進んで終わる。 登場人物たちのキャラクターが濃密で、 そして互いの関係性も複雑で、 誰を欠いても、何を欠いても、 そしてそれぞれを執拗に書いても、 不完全なのだ。 それなのになお非常に映画的というか視覚的なのが、 本のタイトルが決められる瞬間。 どーーんっと現れたタイトルバックのように、 重厚すぎてため息が出た。 あー、すんごくドラマチックで、 とにかく面白かった!!
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リヴァイアサン―。旧約聖書に登場する海獣の名前であり、政治哲学書の題名でもあるらしい。ひょんなことから始まった物書き同士の友情。時を経て、数奇な運命の歯車がその片割れをテロリスト<自由の怪人>へと変貌させていく。度重なる偶然が後の人生を狂わせる展開は既知のものだが、二人を軸にして...
リヴァイアサン―。旧約聖書に登場する海獣の名前であり、政治哲学書の題名でもあるらしい。ひょんなことから始まった物書き同士の友情。時を経て、数奇な運命の歯車がその片割れをテロリスト<自由の怪人>へと変貌させていく。度重なる偶然が後の人生を狂わせる展開は既知のものだが、二人を軸にして絡み合う女性達の物語をも回収し、見事に帰着するストーリーテリングの技巧が唸る。意地を貫く限り、自ら狂人にならざるを得ないサックスの妄信は悲哀を誘うが、実に喜劇的でもあるのがこの著者ならでは。結局、彼は最後まで憎めない奴なのだから。
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