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天下泰平 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2022/10/21
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元和偃武が成り、<東照大権現>の鎮護のもと、対外的には鎖国という虚構の華夷秩序をうち立て、国内には徳川の平和を実現する。武力を凍結された軍事集団、武士は自らをどう変えていくのか。戦乱の世を通じて獲得された人々の自治は、この新しい武家国家とどう折り合いをつけ、近世の町.村の仕組みを生み出していくのか。 江戸の御触書  -2010.12.01記 家光の寛永年間-1640年代頃には江戸.大坂にも採り入れられ本格化していった、と。 「触れ」は、町方支配の町奉行所から、京都では<町代>へ、江戸では<町名主>、大坂では<惣年寄>へと示達され、それぞれの町組から各町々へと流され、一両日も経ずに各町の隅々までいきわたるのだが、さしづめ京都でいえば千町を越える町々、約4万軒の町民たちに触れ回ったということになる。 本書では、その量的な変遷ぶりも示してくれているが、これがまた一驚、眼を瞠らされる。 例を京都にとると、所司代から町方支配を分離して京都町奉行所が成立した1660年代-万治年間から急速に増加しはじめ、1700年前後の元禄期には年間50件ほどに、享保期-1720年代には年100件ほど、18世紀後半の宝暦~寛政期には180~190件ほどにも達している。つまりはこの時期、二日に一度は「触れ」が出され、町方を駆けめぐっていたというわけである。 こういった事情をみれば、町中における寺子屋の普及も察せられようし、幕末期におけるこの国の庶民の識字率が、近代ヨーロッパをもしのぐ高率にあったという事実も肯けようものである。

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2018/10/20
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この巻では、江戸時代初期の大坂の陣からやっと幕府のばんしゃくな基盤までのかいせつです。 その中、書物や読書への熱もあがり。

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2011/10/08

徳川がなぜ、安定した時代をつくれたか。 武家諸法度で大名に対する家臣のげこく上の凍結 将軍権力を頂点とする新しい枠組みの確立。 これから、世の中が荒れるかもしれない。 第二のリーマンショック。地震で、何が起きても おかしくないと悟った日本人は、「つながり」で何とか ...

徳川がなぜ、安定した時代をつくれたか。 武家諸法度で大名に対する家臣のげこく上の凍結 将軍権力を頂点とする新しい枠組みの確立。 これから、世の中が荒れるかもしれない。 第二のリーマンショック。地震で、何が起きても おかしくないと悟った日本人は、「つながり」で何とか やりぬけることを少しづつ感じている。 他の国が、何もわかっていないうちに、一歩先に出るためにも いろんな準備が必要だ。 かなりの改革が始まるかもしれない。そして、それに成功はする。 しかし、改革がうまくいった組織は、調子にのりまた、ゆるくなる。 5年後のために、安定した時代を作るには、何をするか勉強しておこう。

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2009/10/04

日本の歴史(16) 天下泰平  江戸時代17世紀 ISBN:9784062689168 ・横田冬彦(著) 講談社 2002/03/10出版 398p 19cm(B6) ◆要旨 (「BOOK」デ−タベ−スより) 元和偃武が成り、“東照大権現”の鎮護のもと徳川幕府は、対外的には“...

日本の歴史(16) 天下泰平  江戸時代17世紀 ISBN:9784062689168 ・横田冬彦(著) 講談社 2002/03/10出版 398p 19cm(B6) ◆要旨 (「BOOK」デ−タベ−スより) 元和偃武が成り、“東照大権現”の鎮護のもと徳川幕府は、対外的には“鎖国”という虚構の“華夷秩序”をうち立て、国内には“徳川の平和”を実現する。武力を凍結された軍事集団、武士は自らをどう変えていくのか。戦乱の世を通じて獲得された人々の“自治”は、この新しい武家国家とどう折り合いをつけ、近世の町・村の仕組みを生み出していくのか。開かれゆく知の世界と、元禄社会の陰翳。 -------------------------------------------------------------------------------- ◆目次 (「BOOK」デ−タベ−スより) 序章 「天下泰平」の時代 第1章 乱世の終焉 第2章 「鎖国」-虚構の華夷秩序 第3章 寛永飢饉 第4章 村落社会と知 第5章 都市社会の成立 第6章 文治政治の陰翳 第7章 開けゆく書物の世界

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