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あかるい箱 の商品レビュー

3.8

22件のお客様レビュー

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2024/06/02

待っている間は先に進めない。 私の天使島本くんからの手紙を待ってる主人公は進めないけれど、リリコさんは進まないことを選んでるのだろうなと思いました。 リリコさんのそれはひどく寂しいけれど、ひどく甘美でもあります。あの人の知らない自分に変わることはない。 江國香織さんのお話に、宇...

待っている間は先に進めない。 私の天使島本くんからの手紙を待ってる主人公は進めないけれど、リリコさんは進まないことを選んでるのだろうなと思いました。 リリコさんのそれはひどく寂しいけれど、ひどく甘美でもあります。あの人の知らない自分に変わることはない。 江國香織さんのお話に、宇野亜喜良さんの絵はほんとぴったりだなぁ。

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2024/05/30

なるほどねぇ…。少し泣ける。そういうことだったのねってなる。夢とかが叶うとこの部屋は見えなくなっちゃうんだ!

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2024/04/14

この部屋の中だけ時間がとまってるのよ。 だからおいてきぼりにされちゃうの。 待つというのはそういうことなのよ (あかるい箱より) おいてきぼりにされたっていいじゃん。 私なんて、いまだに?あかるい箱のなかで、夢がかなう日を待ち続けている状態かも

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2023/03/27

江國香織さんが初期の頃に発表された絵本です。 何かを待つ、あるいは誰かを待つことの楽しさや寂しさ、哀しさや怖さなどの様々な想いが、短い物語の中にぎゅっと凝縮されています。 そして宇野亜喜良さんの絵が、そんな想いを更に際立たせている印象を受けました。 読み終えるとタイトルが持...

江國香織さんが初期の頃に発表された絵本です。 何かを待つ、あるいは誰かを待つことの楽しさや寂しさ、哀しさや怖さなどの様々な想いが、短い物語の中にぎゅっと凝縮されています。 そして宇野亜喜良さんの絵が、そんな想いを更に際立たせている印象を受けました。 読み終えるとタイトルが持つ意味も、何となく分かるような気がします。 江國香織さんが描く童話の、不思議な世界観を楽しませていただきました。

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2022/08/28

以下、読み終えた当時、別サイトに私が寄せていたレビューです。 ご存知江國香織とイラストレーター宇野亜喜良の、私の中の最強ゴールデンコンビがタッグを組みました!! ちょっと変わった、でもとても愛らしい女性がよく登場する江國香織の物語と、シュールで官能的な宇野亜喜良のイラストは、と...

以下、読み終えた当時、別サイトに私が寄せていたレビューです。 ご存知江國香織とイラストレーター宇野亜喜良の、私の中の最強ゴールデンコンビがタッグを組みました!! ちょっと変わった、でもとても愛らしい女性がよく登場する江國香織の物語と、シュールで官能的な宇野亜喜良のイラストは、とてもマッチしていて美しいの一言。 何かを強く待っている人達は、周りから置いていかれてしまう。そんな人たちが集まるリリコさんの部屋。 主人公の少女も、島本君からの手紙を待ち続けていて、リリコさんと出会う。でも、なにも待っていないお父さんやお母さんには、リリコさんは見えない。 ついに念願の島本くんからの手紙が来て、少女がリリコさんに知らせにいくと・・・。 ちょっと怖くて、ちょっと寂しい。大人の絵本です。イラストはあくまでも美しく、読み終えたときに改めて「あかるい箱」とゆう題名が心に残る、そんなお話です。

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2021/11/07

『江國香織童話集』のうちの一編、こちらが初出だったんかな 宇野亜喜良の挿絵が、さらに大人な子ども向けになってるな……

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2019/06/23

この絵本を六読んだあと、泣きたくなる。 この気持ちはなんなんだろう リリコさんみたいな人を みんな心のどこかに持っているのかもしれない。 やさしくて、さびしくて、 全部わかっているような顔をして透明にそっとわらう あるものを待っているお姉さん。

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2017/02/11

江國香織の文に、宇野亜喜良の絵。 なんとぴったりなコンビネーション。 何かを待っている人だけが暮らす、小さな場所。それが来ないと、何処にも行けない。 甘やかで、寂しい場所。

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2016/02/10

島本くんは天使。数学が得意。 体育が苦手でも、けんかに弱くても、 そんなことはいいの。 島本くんは私の天使。 「待つ」話。 赤塚図書館726

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2015/05/04

江國香織の小説は、何かに捉われた人たちを描いていることが多いけれど、作者の風貌からなのか文体からなのか、どことなくおしゃれな感じをまとっている。 でも、絵本になると、捉われた人たちの哀しみや悦びが全面に出てきて少し怖い。 私が引っ越してきたマンションは、少し変。 どこの部屋に...

江國香織の小説は、何かに捉われた人たちを描いていることが多いけれど、作者の風貌からなのか文体からなのか、どことなくおしゃれな感じをまとっている。 でも、絵本になると、捉われた人たちの哀しみや悦びが全面に出てきて少し怖い。 私が引っ越してきたマンションは、少し変。 どこの部屋に行っても、人が住んでいる気配はあるのに、全く姿が見えない。 お母さんはそう言う。 私には見えるのになあ。 隣に住む、出て行ってしまった彼が帰ってくるのを待っているリリコさん。 家族のところへ帰れる日を待っている単身赴任中のおじさん。 赤ちゃんが生まれるのを待っている若い奥さん。 世間に認められるのを待っているお兄さん。 死ぬのを待っているおばあさん。 私が待っているのは、前の小学校で一緒だった島本君からの手紙。 待つのは楽しい。 待つのはさびしい。 待つのは退屈。 待つのは空しい。 待っているうちは、この箱から出ることができない。 待つことは捉われること。 宇野亜喜良の絵がいい。

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