平安の気象予報士紫式部 の商品レビュー
源氏物語の背景から気…
源氏物語の背景から気象状況が浮かんでくる・・・というもの。
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『源氏物語』について記された本はごまんとあるが、気象予報士という目線から『源氏物語』について詳細に執筆した本は、この本ぐらいなのではないか。まずはその切り口に脱帽。 そして、内容も非常に面白かった。『源氏物語』における描写から、当時の気候や、天気図まで割り出すことが可能であるとは...
『源氏物語』について記された本はごまんとあるが、気象予報士という目線から『源氏物語』について詳細に執筆した本は、この本ぐらいなのではないか。まずはその切り口に脱帽。 そして、内容も非常に面白かった。『源氏物語』における描写から、当時の気候や、天気図まで割り出すことが可能であるとは思わなかった。 また、紫式部の自然観察の確かさに初めて気づかされた。そういう意味でも面白い本だった。
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紫式部は、自分が体験した季節をそのまま物語に反映させていたと考えられる。 桐壺の更衣がなくなったのは梅雨の時期、命婦が末摘花の琴を制止して源氏に聞かせなかったのは、低気圧を肌で感じていたから(湿度が高いと糸がゆるんで音色が冴えないと言っている)、など、気象に注目すると物語の読...
紫式部は、自分が体験した季節をそのまま物語に反映させていたと考えられる。 桐壺の更衣がなくなったのは梅雨の時期、命婦が末摘花の琴を制止して源氏に聞かせなかったのは、低気圧を肌で感じていたから(湿度が高いと糸がゆるんで音色が冴えないと言っている)、など、気象に注目すると物語の読みがより深まり興味深かった。 また、現代と平安時代の気象の分析などもあり、勉強になった。 気象に興味があれば、源氏物語をよく知らない人でも楽しめる一冊。
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源氏物語の記述を気象の専門家が検証し、平安時代の天候を詳細に推測し、現在の天候状態との比較を行っている好著だ.光源氏と彼に関わる多くの女性たちとの行動が天候に大いに影響されていることを実証しているが、それにしても光源氏のあちこちでの籠絡行為は当時の貴族にとっては日常茶飯事だとの記...
源氏物語の記述を気象の専門家が検証し、平安時代の天候を詳細に推測し、現在の天候状態との比較を行っている好著だ.光源氏と彼に関わる多くの女性たちとの行動が天候に大いに影響されていることを実証しているが、それにしても光源氏のあちこちでの籠絡行為は当時の貴族にとっては日常茶飯事だとの記述だが、羨ましい.
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古典をよく知らないが、源氏物語ってこんな物語だったんだーと思った。高校の授業などでは、気象的要素など感じもしないが、面白い視点からの本であった。
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著者があるラジオ番組に出演した時に、この本の紹介をしていたのを聴いて前々から読みたいなぁーと思っていた。現在お天気予報で使われている様々な気象用語のルーツを見るような感じもします。艶やかな物語の中にある京都風情の光景・・・。『源氏物語』の別な面が楽しめます。
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