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カント の商品レビュー

3.8

11件のお客様レビュー

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2021/07/04

純粋理性批判を読む前に読みました。 理解できない部分が多かったですが、全体像をつかむには良かったです。

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2016/02/25

全体的に書き口が魅力的。世界、経験的遡源、神、崇高(端的に大きい)など、ホーッと唸らされる。ストンと腑に落ちる。深淵をのぞき込む経験ができた。 最後の「崇高」概念の解説が示唆的だった。彼岸が此岸にあらわれる。そこに本来はありえない絶対的存在が感じられる。不在の呈示というかたちで...

全体的に書き口が魅力的。世界、経験的遡源、神、崇高(端的に大きい)など、ホーッと唸らされる。ストンと腑に落ちる。深淵をのぞき込む経験ができた。 最後の「崇高」概念の解説が示唆的だった。彼岸が此岸にあらわれる。そこに本来はありえない絶対的存在が感じられる。不在の呈示というかたちで。 巻末の小史、読書案内もありがたい。

Posted byブクログ

2013/03/13

難解にそびえたつ巨塔のように考えられることの多いカントだが、実は彼は、人間にとってごく当たり前に思える事柄について、徹底的に丁寧に考えただけである。…とは、学部時代の哲学の先生もずっと言っていたことだ。ある意味においてカントほど、身近な哲学を繰り広げた人もいないだろう。 本著も...

難解にそびえたつ巨塔のように考えられることの多いカントだが、実は彼は、人間にとってごく当たり前に思える事柄について、徹底的に丁寧に考えただけである。…とは、学部時代の哲学の先生もずっと言っていたことだ。ある意味においてカントほど、身近な哲学を繰り広げた人もいないだろう。 本著も例にもれず、アンティノミー論を中心として神の存在のありかや世界の限界について、カントの思考を丁寧になぞっている。全く、難解ではない。当たり前のものごとが、再び咀嚼されて腑に落ちていくのが分かる。 熊野先生の文体は、やはり純粋哲学というより詩人のそれに近く、その意味で初めて読む人には浮遊感と多少の取っつきにくさを覚えるであろう。しかし、カントのエッセンス集として、偏りのない、非常に誠実な抽出をされていると思う。100ページほどであるし、早く読みこなせる。

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2011/07/04

短いので、おさらい・復習としては良いかもしれないがエッセンスが詰まりすぎて初学者向けではないように思う。頁数100pちょっとなので、ちょっとした時間に読めるのは良いかもしれませんが。

Posted byブクログ

2013/02/16

カント哲学を手がかりに、世界の限界についての思索を紡いでいる。この著者らしい知性のきらめきは随所に感じられるが、なにぶん短すぎて議論が十分に展開されていない。著者による、このテーマについてのもう少し本格的な議論が読んでみたい。 著者は『純粋理性批判』のアンチノミー論を、思考の臨...

カント哲学を手がかりに、世界の限界についての思索を紡いでいる。この著者らしい知性のきらめきは随所に感じられるが、なにぶん短すぎて議論が十分に展開されていない。著者による、このテーマについてのもう少し本格的な議論が読んでみたい。 著者は『純粋理性批判』のアンチノミー論を、思考の臨界をめぐる思索として読みなおすというステップを踏まえて、同様の趣旨で『判断力批判』の崇高論の現代的な解釈へとつないでゆく。構想力の働きにとって捉えることのできない「法外」なものが、直観に対して「呈示されないものの呈示」、リオタールのいう「非‐呈示」というしかたでもたらされる。このような「法外」なもののことを、著者はリオタールにならって「深淵」と呼ぶ。構想力にとって、深淵を覗き込むことは恐ろしいことである。だが同時に、構想力はそれに魅入られずにはいられない。ここに崇高の感情が生まれることになる。 知と非‐知の境界線上に身を置きながら思考の可能性を問う、すぐれて現代的な思想として、カント哲学を捉えなおしている。

Posted byブクログ

2010/07/17

[ 内容 ] ひとはなぜ世界の始まりや果てについて考えてしまうのか。 「不可能なもの」をめぐる経験とはなにか。 カントの哲学的思考を鮮やかにとらえる。 [ 目次 ] 序章 青ぞらのはてのはて(問いの始まりへ;世界の始まりをめぐる思考) 第1章 世界は始まりをもつか?(世界の限界...

[ 内容 ] ひとはなぜ世界の始まりや果てについて考えてしまうのか。 「不可能なもの」をめぐる経験とはなにか。 カントの哲学的思考を鮮やかにとらえる。 [ 目次 ] 序章 青ぞらのはてのはて(問いの始まりへ;世界の始まりをめぐる思考) 第1章 世界は始まりをもつか?(世界の限界をめぐる問いへ;世界は有限か、無限か? ほか) 第2章 神は世界のそとにある?(「見ること」とその形式;見えるもの、見えないもの ほか) 第3章 「不可能なもの」をめぐる経験(感覚と、感覚を超えるもの;美しいことと気高いこと ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2010/02/26

神の存在を否定したカント。 人文科学のみならず、自然科学を含めあらゆる科学に多大な影響を与えた『純粋理性批判』の解説書。 ここ数年の憲法学の発展に喰らいついていくには、哲学的教養が不可欠だと思い読みました。 ある学者が、「一生のうちに純粋理性批判を原書で3回まわせれば凄い」とい...

神の存在を否定したカント。 人文科学のみならず、自然科学を含めあらゆる科学に多大な影響を与えた『純粋理性批判』の解説書。 ここ数年の憲法学の発展に喰らいついていくには、哲学的教養が不可欠だと思い読みました。 ある学者が、「一生のうちに純粋理性批判を原書で3回まわせれば凄い」といったとかという逸話があります。 要するに、読んだつもりではなく、「本当に読んだ」という意味で本を読むという行為には、 それくらいの労力を惜しむ必要があるってことでしょう。 この本は、私のように社会科学を専門とする人文科学の門外漢でも、『純粋理性批判』をわかったつもりになれる良書です。 まぁ本当のところは全然わかってないんですが、わかったつもりと自覚しているだけ私はマトモなんでしょう・・・。

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2010/02/13

なんとか哲学を理解しようとして読み始めたがさっぱりわからない。 わかないながらも、字面追いかけるだけでも積み重ねていけば、ぼんやりと理解できるようになるかもしれない。

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2009/10/04

これまでには触れたことがない考え方にふれて、新しい視野が広がった気分です。 また機会があれば他の哲学者の本を読みたいと思います。

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2009/10/04

自分が生まれたことを、私は覚えていない。私が死んだあとのことを、自分で確認することはできない。人はそれでも、自分がどこからきたのか、自分がどこへたどり着いてゆくのかを、ふと考える。

Posted byブクログ