聖なる黒夜 の商品レビュー
はじめは げげっ、ホモ話しかよぉ~! って引き気味で読み始めていたけど おもしろっ! 麻生と練。 あまりにも深い。 男もいいかも! ってうっすらと思ったりして…?! まぁ、そんなのは恐いんで感想だけにしとくー。
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ヤクザの大幹部が新宿のホテルの一室で、喉をかっさばかれて死んでいた。 殺人なのか、それともヤクザ同士の抗争なのか。 殺人であるなら、彼を殺したのは誰か。 殺されたヤクザ・韮崎、今回の事件を担当することになった麻生、韮崎をずっと追い続けてきた四課の刑事・及川、韮崎の愛人・山内...
ヤクザの大幹部が新宿のホテルの一室で、喉をかっさばかれて死んでいた。 殺人なのか、それともヤクザ同士の抗争なのか。 殺人であるなら、彼を殺したのは誰か。 殺されたヤクザ・韮崎、今回の事件を担当することになった麻生、韮崎をずっと追い続けてきた四課の刑事・及川、韮崎の愛人・山内。 この四人を中心に、現在と過去が錯綜しながら物語が進んでいく。 熱い。 この一言に限る。 やたら感傷的な文章で、暑苦しいほどに熱い。 キャラクターと彼らの設定に作者自身が酔いしれているかのようだ。全員がお互いの人生に影響を与えられているという、自分の尻尾をかんでぐるぐる巡っているヘビの様相を、その熱い文章で書かれると、なんだかモノローグたっぷりのライトノベルや少女漫画もどきを読んでいる気になってくる。 謎ときを楽しむというよりは、人と人のつながりの糸を解きほぐしていくのを読む、という形のミステリー。とはいえ、その謎解きがメインというよりは、解きほぐされていく中の人の心模様を、謎解きを通して描いている物語である。そこには性別も職業も何もなく、ただひとりひとりの人間がいて、それぞれがそれぞれの気持ちを抱えて誰かと結びつき、その結び目をほぐそうとしたり結び目を作ろうとしたりして、もがいている。 全員がまるでファンタジーの中に生きているかのような登場人物の中で唯一、最初にいきなり死体で登場する韮崎というヤクザのみが、現実にしっかりと「生」を持っていきている。それ以外の登場人物はみなどこか夢うつつをさまよっているようだ。 彼らの心情を濃く、しっかりと、じっくりと描ききっていることは見事ではあるが、最初に書いたように、まるでそれが少女漫画か少女小説のような雰囲気を醸し出していることは否めない。必要のないエピソードや設定が実に多いために、冗長な文章になってしまっている(シリーズものの弊害だが、違う作品につなげようとするのか、その作品に必要ない部品が出てきてしまうのだ)。 また、やはり韮崎以外のキャラクターには、破滅的な過去がある。そこも少女っぽさにつながっている一因になっているだろう。 もちろん、破滅的な過去や心に傷を負ったキャラクターというのは、ハードボイルドではおなじみでもある。ベトナム戦争で心を病んだ私立探偵が都会という戦場で孤独に戦うのが、ハードボイルドの醍醐味だ。 だが、同じような背景を持つキャラクターを書きながら、ハードボイルドな空虚感がないのは、全員が心の内に、内にと入り込んでいってしまうからだ。それが、梅雨時の湿気のような蒸し暑さと、少女小説的な感覚につながっているのだろう。 もっと違う方法でアプローチすれば、かなりハードなノワール小説になったと思うのに、残念だ。 だがそう思うのは、わたしがどちらかというとクールな文体を好む(大沢氏は同じように熱いが、どこかウィットに富んだ文章で、洗練されているのだ。慣れか?)からかもしれない。 感傷的に、感情的に、叙情的に、のめりこんで、キャラクターと彼らの持つ背景を読みたい人にはいいかもしれない。
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面白かった。 少しずつ犯人に近づいて行く感じ。 読んでてハラハラした。 ただ、性描写が激しかった……。 そこの部分はちょっと読みにくかったが、ミステリーとしては面白い。 長編で一気に読んだつもりではいたけど…2週間かかりました笑
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なっ、なんだこれは…こっこれは…これはいわゆるかんぜんにあのその 刑事とやくざって…いいよね! 先輩後輩って…いいよね! たいへんおい…おもしろかったです。文庫版買おうかな。
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ストーリーは入り組んでて、でも無理がなくて犯人が分からなくて、少しずつ色んな人の色んな過去が段々と明るみに出てきて、それでも誰と誰がどこで繋がるか微妙に曖昧にしてあって、すごく引き込まれた…のに。 男同士の性描写、そこまで細かくいるかなぁ? 刑務所内での事や出所してから線路で始発...
ストーリーは入り組んでて、でも無理がなくて犯人が分からなくて、少しずつ色んな人の色んな過去が段々と明るみに出てきて、それでも誰と誰がどこで繋がるか微妙に曖昧にしてあって、すごく引き込まれた…のに。 男同士の性描写、そこまで細かくいるかなぁ? 刑務所内での事や出所してから線路で始発を待つまでの経緯で山内が語るのは必要だったとしても、韮崎と山内、山内と麻生の場面しつこ過ぎな感じで途中ダレてしまった。 んで、これシリーズ化してるんやなぁ〜。他のも読んでみるか。
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白檀の体臭を持つ薄幸インテリと、ヤンデレヤクザ&優しい雄の警部のドロドロ・ブロマンス! 警察小説としての読み応えはしっかりありつつ、深い人物描写とひりひりするセンシティブな情景描写が素晴らしい。男女ともにキャラが本当に立っていて、すごく良かった。麻生の同僚・及川の救われない麻生...
白檀の体臭を持つ薄幸インテリと、ヤンデレヤクザ&優しい雄の警部のドロドロ・ブロマンス! 警察小説としての読み応えはしっかりありつつ、深い人物描写とひりひりするセンシティブな情景描写が素晴らしい。男女ともにキャラが本当に立っていて、すごく良かった。麻生の同僚・及川の救われない麻生愛と歪みっぷりも良かったし、麻生の恋人の槇さんの裏切りの美学も泣ける。 STORY> ある暴力団の幹部が殺された事件を担当することになった警部の 麻生龍太郎は、そこで昔自分が検挙した事件の加害者である青年・ 山内と再会する。大学院生だったひ弱なインテリ青年は 男娼を経て、殺された幹部と歪んだ恋愛関係となっていた。 山内の変貌ぶりに困惑した麻生は、幹部殺しの犯人探しと共に 過去の山内の事件の記憶を呼び起こそうとする…
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緑子シリーズにでてきた麻生龍太郎と山内練の話。 緑子シリーズ3冊を読んだあと、この本にたどりつきました。 同性の恋愛って少し抵抗があるけれど、緑子シリーズで免疫がでてたせいか、抵抗なく読めました。 龍太郎と練の関係、練の過去がこの本でわかって、私の中で2人の魅力が増しました。 読...
緑子シリーズにでてきた麻生龍太郎と山内練の話。 緑子シリーズ3冊を読んだあと、この本にたどりつきました。 同性の恋愛って少し抵抗があるけれど、緑子シリーズで免疫がでてたせいか、抵抗なく読めました。 龍太郎と練の関係、練の過去がこの本でわかって、私の中で2人の魅力が増しました。 読み応えのある長編で、一日での一気読みとはいかず、数日かけて読みましたが、登場人物も多くて読書再開する時に「誰だっけ?」となって、読み返しつつになりました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
RIKOと比べるとだいぶ読みやすい。 登場人物が多くて途中少し混乱したけど、おもしろくて一気に読み進めてしまった。 読む人を選ぶ内容かもしれないが、一回目を通してみて損はないと思う
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これで、RIKOから始まった山内練と麻生龍太郎のシリーズも終わり。 出版順でもなく時系列順でもないバラバラな順番で読んだけど、しっかりと楽しめた。この本を最後に読んだのも、よかったかな。 2人の関係の一番大事なところを書いている本だと思った。 時系列的に一番最後は、「月神の浅き...
これで、RIKOから始まった山内練と麻生龍太郎のシリーズも終わり。 出版順でもなく時系列順でもないバラバラな順番で読んだけど、しっかりと楽しめた。この本を最後に読んだのも、よかったかな。 2人の関係の一番大事なところを書いている本だと思った。 時系列的に一番最後は、「月神の浅き夢」かな。 この後はもう出ないのかな。
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「冤罪」をテーマにした犯罪小説に「同性愛」をテーマにした刑事とヤクザの愛憎劇、更に「昼ドラ」の様な恋愛小説が融合した作品です。 お互いの私情が邪魔をし、事件が複雑化します。捜査が思ったように進みません。しかし、膨大なパズルのピースを一つずつ嵌めていくかの様に、小さな手掛かりを少し...
「冤罪」をテーマにした犯罪小説に「同性愛」をテーマにした刑事とヤクザの愛憎劇、更に「昼ドラ」の様な恋愛小説が融合した作品です。 お互いの私情が邪魔をし、事件が複雑化します。捜査が思ったように進みません。しかし、膨大なパズルのピースを一つずつ嵌めていくかの様に、小さな手掛かりを少しずつ拾って真相に近づいていきます。 真犯人は大方予想が付きましたが、怒涛の展開に手に汗握りっぱなしで、明かされる真相を知る度、驚きの連続でした。 間違いなく著者の最高傑作だと思います。
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