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哲学的直観 ほか の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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 小林秀雄がその著作…

 小林秀雄がその著作の中でよく取り上げるベルクソン。偉大な哲学者の一人である。本書はベルクソンによる哲学への手引書である「形而上学入門」と彼のメインテーマである生命に関連した4本の講演からなる。意識とは何かを問うベルクソンは、例えば意識は植物にも宿ることや脳は生への注意の器官であ...

 小林秀雄がその著作の中でよく取り上げるベルクソン。偉大な哲学者の一人である。本書はベルクソンによる哲学への手引書である「形而上学入門」と彼のメインテーマである生命に関連した4本の講演からなる。意識とは何かを問うベルクソンは、例えば意識は植物にも宿ることや脳は生への注意の器官であり意識と同じものではないこと、心が体よりも生きながらえることなどの証明を試みる。ベルクソンは失語症と脳の関係を研究していたことでも有名であり、いわゆる科学的研究結果も織り込んだ論理の展開は明快で面白い。哲学、思考とはかくあるべきだ

文庫OFF

2020/09/25

哲学的直観 ほか (和書)2009年06月03日 16:47 中央公論新社 アンリ ベルクソン, Henri Bergson, 坂田 徳男, 池辺 義教, 池長 澄, 三輪 正, 飯田 照明 ベルクソンがどういうタイプの哲学者なのかが漸く何となく分かったように感じる。文章も読...

哲学的直観 ほか (和書)2009年06月03日 16:47 中央公論新社 アンリ ベルクソン, Henri Bergson, 坂田 徳男, 池辺 義教, 池長 澄, 三輪 正, 飯田 照明 ベルクソンがどういうタイプの哲学者なのかが漸く何となく分かったように感じる。文章も読み易いし明快でもある。 柄谷行人がサイバネティクスについて批判していたものが当て嵌まるように感じる。哲学と生命神秘主義的見方を組み合わせているようにも感じる。 こういうタイプの哲学者なんだな。よく分からなかったけど読んで良かった。

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2020/07/31

ベルクソンはあまり読まれていないらしいのだけど、直観について読みたいと思ってました。そのなかでもとくに訳が読みやすそうな本書を選択。 直観とはなにかというあたりを探る哲学(というか科学)が少ないのはなぜかもよくわかってよかった。 『哲学的直観』は1911年の講演をもとにして直観...

ベルクソンはあまり読まれていないらしいのだけど、直観について読みたいと思ってました。そのなかでもとくに訳が読みやすそうな本書を選択。 直観とはなにかというあたりを探る哲学(というか科学)が少ないのはなぜかもよくわかってよかった。 『哲学的直観』は1911年の講演をもとにして直観という「仕組み」について主張しているのだけど、なぜ直観は説明できないのかというあたりが中心で先週に読んだ量子力学と同じような内容でちょっと面食らってしまった。言葉で言い表せないのだから量子力学も形而上学に近いのかも。 後半は心身問題の3篇。習慣の変更可能性についての捉え方とか内観法の有効性とかの主張は読んでておもしろい。

Posted byブクログ

2013/05/09

世界は流れるメロディーのようなものである。と書いてある。 また、現在はなく過去か未来しかない。ともある。 「時間」があらゆるものに生き生きとしたリアリティーを与え、その時間の実体は「過去」で、過去は「純粋記憶」と呼ばれる太古の昔からひとつながりのもの。 未来は過去をすべて引き...

世界は流れるメロディーのようなものである。と書いてある。 また、現在はなく過去か未来しかない。ともある。 「時間」があらゆるものに生き生きとしたリアリティーを与え、その時間の実体は「過去」で、過去は「純粋記憶」と呼ばれる太古の昔からひとつながりのもの。 未来は過去をすべて引き受けると同時に、過去を断ち切ってなされる「跳躍」によって与えられ、それは予見不可能なもの。しかし、だからこそ…それはあらゆる可能性となる。 そうだとすれば未来は僕によって選択されている… だって、跳躍するのは僕なのだから。 科学は生活の利便にのみ向けられせいぜい快楽しか与えてくれないが、逆の方向に思考する哲学はすでにわたしたちに歓喜を与えてくれているらしい。 もしかしたら…お笑い芸人の方々は哲学者なのかもしれない。 僕も哲学したいと思った。面白い人になりたい! そのためには日々の修練が必要だ。 あと勇気も…だって、飛ばなきゃいけないんだもの。 Mahalo

Posted byブクログ