文庫版 絡新婦の理 の商品レビュー
「絡新婦の理」(京極夏彦)を読んだ。 圧倒される。 やっぱりこれは面白いわ。 (人死が多すぎるけどな) 関口巽が出てきてからのラストが素晴らしい。 今年の春に「鉄鼠の檻」を読み直して、今これを読んだけど、やはりもう一回「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」「狂骨の夢」を読み直したくなる...
「絡新婦の理」(京極夏彦)を読んだ。 圧倒される。 やっぱりこれは面白いわ。 (人死が多すぎるけどな) 関口巽が出てきてからのラストが素晴らしい。 今年の春に「鉄鼠の檻」を読み直して、今これを読んだけど、やはりもう一回「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」「狂骨の夢」を読み直したくなる。
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複層的に絡み合う物語 相関図を作りながら読みました 整理しながら読めてたので 理解がしやすかったハズ?! さて、塗仏に移りますか
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百鬼夜行シリーズ第5弾。東京と千葉で発生した連続目潰し殺人事件、房総の女子校における謎の結社の噂、その校内及び学校理事長を務める房総の富豪宅で発生した殺人事件--十重二十重に絡まり合いながら展開するストーリーはシリーズ屈指の複雑さ。 ネタバレではあるが、本作では「無限に増え続ける選択肢のどれを選択しても軌道修正可能なプログラム」の下に事件が発生する。京極堂曰く「外部がない」--部外者でいるには事件に一切関知しないほかになく、少しでも関われば真犯人の“駒”として振る舞いざるを得ない--という特徴は、個人的には本作そのもの--読まない限り内容は判らず終いだが、読み始めると最後まで止められなくなる--のように感じた。最後まで読み進めると、冒頭・1-2章間・2-3章間・3-4章間・4-5章間・5-6章間における男女の会話の意味が解る。 本作でも京極堂による“憑物落とし”は健在で、中でもフェミニズム論を始めとした日本の文化・歴史における女性性の在り方についての言説は興味深かった。
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「あなたが蜘蛛だったのですね」。珍しく冒頭から黒衣の京極堂が登場する。一面の桜という舞台設定も相まって、その人との対話のシーンはひどく幻想的にうつった。最後まで読み切って、改めて最初のシーンに戻ったのは言うまでもない。ああ、この物語も美しさをはらんでいるのだなあ……。 久しぶりの再読、相変わらず記憶を失っていたが、織作家姉妹が登場した瞬間に真犯人だけはパッと思い出してしまった。折角ならすべて忘れきったまま読みたかった……。 学院での美由紀の視点は、ひたすらにしんどかった。こんな八方塞がりの状況に子どもが置かれているなんて……あまつさえ暴行も受けるとは……と十代に関してはどうしても親目線的なものを向けてしまう。関口君が最終章にしか登場しないため、事件を見つめる目として必要なポジションだったのは分かるが、しんどかった。 過去の事件の登場人物が関わったり、新たな展開にいたったり、そうやって関係性が折り重なっていくのが楽しくなってきている。益田君は榎木津と上手くやっていけるのだろうか。今回はちゃんと順を追って読み返してて良かったと思う(姑獲鳥の夏はまだだけど)。 最後に、再読しはじめて薄々感じていたのだが、私はやはり木場がたまらなく好きみたいだ。外面は厳つい刑事として作り上げてるのに思索の沼に沈むところなど特に。なので今作はまっとうに(?)活躍していて、その視点思考を辿れて、本当に美味しかったです。
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画図百鬼夜行 火を吹く子供をはく糸で操る蜘蛛女の絵 絡新婦。 正に、子孫に絡み付いた蜘蛛の糸をたどりながら、事件の中央にいる絡新婦を探し出す。 今までの京極堂の中で、一番好きだったと思う。 (どれも未消化だから、断言はできませんが。) 幾つかの事件を幾つかの方面から追い解決してい...
画図百鬼夜行 火を吹く子供をはく糸で操る蜘蛛女の絵 絡新婦。 正に、子孫に絡み付いた蜘蛛の糸をたどりながら、事件の中央にいる絡新婦を探し出す。 今までの京極堂の中で、一番好きだったと思う。 (どれも未消化だから、断言はできませんが。) 幾つかの事件を幾つかの方面から追い解決していく今までの流れと少し違う。絡み合った事象を分かちながら、その全ての血の根源を見極める。 宗教のどんでん返しは、前作にもあったけど、ない知識で読んでて混乱するので、辛い。 京極堂曰く、 “僅かでも興味を持ったら最後なのだ” 恐ろしいですね。次も読みますね。 登場人物だけでなく、今までの事件もところどころで触れてくるので、読む順番は大切です。 この作品は、なぜかすっきりおさまった気がするのは、関口くんがうろつかなかったからかもしれない。
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あなたが...蜘蛛だったのですね。 舞い散る桜の中の二人の情景はとても美しく哀しく魅力的でした。 累々たる骸が積み重なるお話のはずなのに美しく感じてしまう不思議... あちこちで起こる猟奇殺人に関係性が見い出せず、どう繋がるのだろうと思いましたが、もうそんなに繋がらなくても!...
あなたが...蜘蛛だったのですね。 舞い散る桜の中の二人の情景はとても美しく哀しく魅力的でした。 累々たる骸が積み重なるお話のはずなのに美しく感じてしまう不思議... あちこちで起こる猟奇殺人に関係性が見い出せず、どう繋がるのだろうと思いましたが、もうそんなに繋がらなくても!という展開になってびっくりしました。 早く桜のシーンに辿り着きたくてラストは一気読みしました。おもしろかったです。 「鉄鼠」でも感じたけれど、あちこちとリンクしているのでいろんなものを読み返したくなります。原点はやっぱり「姑獲鳥」なのですねー。
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再読 待望の新作が出たということで図書館にあったこちらを数十年ぶり?に読んでみた。 うんちくが多いこの感じ懐かしい! 以前より読書量が増えたからか、人生経験を積んだからか読みやすく感じたかな。 でもこの作品は読みやすい方だというのも思い出した 笑
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事件を追っていくと一周して堂々巡りになってしまうように最後まで読むと冒頭に繋がる構造が良かった 全く異なるように見えて構造は同じという二つの事件があり、それぞれに実行犯がいながら彼らを操る真犯人は別に存在し、謎も謎解きも多ければ殺人シーンも多い濃い小説だった 女学院パートが語り手が少女なのもあって読みやすかったけど、関口が全然出てこないのにはびっくりした 聖堂での憑物落としの、杉浦美江さんのセリフ…というか考え方の変化がよかった 登場人物が多い上に過去作との繋がりもあるので記憶力と記憶から情報を呼び起こす力をすごく使って…疲れた…… 旧作を読み直して新鮮な記憶を持って読んだ方が面白いかもしれない
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京極堂では一番好きかもしれない。 春、満開の桜の下、黒と桜色の色彩が交錯するところから物語が始まる。 耽美や退廃とは違う張り詰めた美しさ。 黒と桜紅の色彩の対峙。 この最初の数ページで引き込まれます。
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読み終わった。壮絶だった。難しすぎてまだいまいち意味がわかってない部分が多々あるけど面白かっためちゃくちゃ。 悲しいなあ。みんな死んじゃったな。最初は益田くんまた出てきたし榎木津礼二郎が割と喋ってるな!!と嬉しかったのにこんな終わりかたするとは。 葵さんが好き。
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